東急不動産ホールディングス株式会社(以下、東急不)とリゾートトラスト株式会社(以下、リゾトラ)は、共に会員制リゾートホテルを運営するグループ会社です。
東急不とリゾトラの給与を比較するうえで、以下のポイントに絞って行いたいと思います。
ポイントは4つ
- 初任給
- 年齢ごとの給与水準
- 生涯給与
- 役員報酬
サラリーマンとして一生をこの会社で過ごし、役員までに到達した場合の報酬の差を見て会員制リゾートホテル業界の人生の損得勘定を見ていきたいと思います。
それぞれの特徴は何でしょう?
【東急不動産ホールディングス株式会社】
2013年(平成25年)10月設立。東急不動産・東急コミュニティー・東急リバブル・東急ハンズなどを傘下に持つ持株会社です。会員制リゾートホテルの「東急ハーヴェストクラブ」を運営する東急リゾートサービスは、東急不動産の子会社です。
【リゾートトラスト株式会社】
1973年(昭和48年)4月設立。愛知県名古屋市に本社を置く、日本の総合型リゾート企業であり、会員制リゾートホテルで国内No.1です。会員制リゾートホテルの「エクシブ」、「ベイコート倶楽部」や、シティホテルの「ホテルトラスティ」などを運営しています。
業績はどうでしょう?
業績を比べてみましょう。
【連結決算:平成29年3月の業績】 (単位:円)
東急不
|
会社
|
リゾトラ
|
8,085億 |
売上高
|
1,435億
|
8,155億 |
前年
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1,422億
|
-0.9% |
対前年度比
|
0.9%
|
636億 |
経常利益
|
148億
|
315億 |
当期純利益
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110億
|
318億 |
包括利益
|
104億 |
21.4% |
自己資本比率
|
27.0%
|
会社規模、業績では、東急不が上回りました。
初任給を比べてみましょう!
これから就職する方のために、初任給制度を掲載しておきます。
【東急不、リゾトラともに募集要項から 初任給(単位:円)】
東急不
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学歴
|
リゾトラ
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236,300 | 大学院卒 | 272,000 |
222,100 | 大学卒 | 272,000 |
大学院卒、大学卒共にリゾトラが上回りました。
年齢ごとの給与を比べてみましょう!
有価証券報告書の情報から取得できる情報は以下のようになっています。
【決算の比較(平成29年3月)】
会社名 | 従業員数(単体) | 従業員数(連結) | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 平均年間給与(千円) |
東急不 | 52 | 20,421 | 45.3 | 20.5 | 11,782 |
リゾトラ | 4,839 | 6,698 | 34.3 | 7.7 | 5,305 |
従業員数は、単体ではリゾトラが4,787人、連結では東急不が13,723人上回っています。
平均年齢は、東急不が11.0歳高く、平均勤続年数も、東急不が12.8年長いです。
平均年間給与も、東急不が648万円多いです。
【年代別推定年収:単位千円】
年齢 | 東急不 | リゾトラ | 差額(東急不ベース) |
25 | 7,184 | 3,949 | 3,235 |
30 | 9,004 | 4,799 | 4,205 |
35 | 10,497 | 5,386 | 5,111 |
40 | 11,789 | 5,791 | 5,997 |
45 | 11,828 | 5,891 | 5,937 |
50 | 11,660 | 5,877 | 5,783 |
(両者とも平均年間給与は、賞与及び超過勤務手当を含みます。)
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全ての年齢層で東急不が上回ります。
その差は、25歳時が一番小さく323万円、40歳時が一番大きく600万円の差があります。
これらの数値は有価証券報告書から平均年齢、平均年収等を取得し計算をしております。
給与カーブの形状等は統計局の産業別のカーブ構造を反映させております。
2社は業種が異なるため、上昇率は異なる数字を使っています。
生涯給与はどれくらい?
この年収で生涯もらえる給与を計算します。
生涯給与とは、サラリーマンとしての収入の総額です。
副業等一切なく、この会社からの収入のみです。
会社名 | 生涯給与 |
東急不 | 3億9,091万円 |
リゾトラ | 2億247万円 |
東急不が1億8,844万円上回っています。
役員報酬はどれくらい?
取締役の報酬を見て、社内で成功して偉くなった場合にどれだけの報酬がもらえるのかをイメージしてください。
会社名 | 役員数 | 役員報酬 (百万円) |
役員賞与 (百万円) |
オプション (百万円) |
退職金 (百万円) |
1人あたり総報酬 (百万円) |
東急不 | 11 | 155 | 52 | 0 | 0 | 18.8 |
リゾトラ | 13 | 776 | 0 | 0 | 507 | 98.7 |
リゾトラの方が、1人当たりの報酬額(年額)で、80百万円多いです。
生涯で形成する資産はどれくらい?
生涯で形成される資産はいくらになっているかを計算してみました。
両者とも平均的な支出を一生続けたとしてどれくらいの資産が65歳、85歳のときに残っているかを推計します。
両社共に31歳の方を例に計算を行います。
結果はミライズ(人生計画システム)で計算すると以下のようになりました。
東急不 | リゾトラ | 差額(東急不ベース) | |
65歳 | 11,351万円 | 5,047万円 | 6,304万円 |
85歳 | 10,369万円 | 4,932万円 | 5,437万円 |
65歳時に東急不が6,304万円(貯蓄可能額が)上回りますが、この差は85歳時には5,437万円に縮まります。
しかし両者とも安定的な老後が約束されているようです。
(当システムでは85歳でプラスになっていることを一つの目標にしています。)
しかし使いすぎや、病気、運用の失敗(シミュレーションでは預金しかつかっていません。)で大きく異なることになります。
左が東急不の方、右がリゾトラの方です。31歳には五郎と名前がついています。(全企業共通ルール)
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結論
纏めると以下のような結果です。
- 会社規模、業績では東急不が優位です。
- 初任給は、リゾトラが上回ります。、推定年収は全ての年齢層で東急不が多く、その差は、25歳時が一番小さく323万円、40歳時が一番大きく600万円です。
- 生涯給与(従業員として)は、東急不が1億8,844万円上回っています。
- 役員報酬は、リゾトラが1人当たりの報酬額(年額)で、80百万円多いようです。
- 老後の資産額は、東急不が65歳時に6,304万円、85歳時に5,437万円多いようです。
会社規模・業績、生涯給与、老後の資産額で東急不が優位となったため、今回は東急不に軍配があがりました。
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