マンションと戸建て、購入するならどちらがいい?

2024/04/09

皆さんは、マンションと戸建てのどちらに魅力を感じますか?住居の購入は金額が大きく、その後の生活に大きな影響を与えるため、どちらを選ぶベきか悩む人も多いのではないでしょうか。

どちらが良いかは、住まいに求めることによって変わります。この記事では、より満足度が高い住まいを選ぶポイントと、マンションに向いている人・戸建てに向いている人の特徴を解説していきます。

住まいに求めるものは?

住まいに何を求めるか、できるだけ具体的にイメージをしてみましょう。今回は、マンション向きか戸建て向きかを次のような項目で考えてみたいと思います。

  • 住みやすさ
  • 住いのセキュリティ
  • 立地
  • 購入後のコスト

住みやすさ

どのような家を住みやすいと感じるか、次のような視点で検討し、優先順位も考えてみましょう。

住まいの自由度

購入時の間取りや、購入後のリフォームなどにこだわりがありますか?それとも、ハウスメーカーなどが準備したものを利用したいですか?

入居時の間取りを自由に決めたい場合は、戸建ての注文住宅という選択肢になるでしょう。また、入居後に住まいを自由にリフォームで変えられるのも戸建ての特徴です。外装や間取りの変更など、持ち主の好みに合わせることができます。

一方、マンションについても最近では間取りや設備などを選択できる「オーダーメイドマンション」が選択肢として挙げられます。しかし、対応している戸数が少ないケースや、選択できる間取りが限られる場合があります。そのため、建物の自由度は戸建ての方が高い傾向にあります。

庭が欲しい?

ガーデニングをしたい、庭に子供が遊ぶスペースを作りたいなどの希望がある人もいるでしょう。このような場合、敷地が広い戸建てが候補に挙がります。

ただ、子どもの遊び場としてマンションに公園などが整備されている場合もあります。また、家庭菜園は、市民農園を利用する方法もあります。自分で管理や整備をしなくて済むというメリットもありますので、マンション住まいでこのような施設を利用することも考えられます。

生活音が気になる?

住まいの防音効果は、建物の素材などによって決まります。鉄筋コンクリートで作られているマンションは、木造の戸建てより防音効果が高いといわれています。ただし、隣や上下の住まいと密着している分、音漏れがしやすいこともあり、周囲に聞こえてしまう可能性があります。

なお、戸建ては生活音が漏れやすいといわれますが、隣の家と空間がある場合は多少の音漏れが気にならないケースもあります。

住まいのセキュリティ

住まいのセキュリティをどう考えるかも検討ポイントの1つです。

マンションにはコンシェルジュや管理人が常駐している、エントランスがオートロック、防犯カメラで常時監視を行うなど、住人の安全を守る設備が整っているものがあります。希望の設備が整っているマンションを選べば、自分で準備する必要がありません。

一方、戸建てにセキュリティ設備はありませんが、自分で好きなものを選んで設置することができます。

立地

首都圏に勤めている人や、生活圏を徒歩圏内にしたいと考える人は、電車やバスが利用しやすい駅チカを求める傾向にあります。駅チカ周辺にはマンションが多く建ちます。

一方、テレワークの人や車移動が中心な人のように、電車やバス移動が必要ない場合は郊外の住まいも候補に挙がります。郊外は広い土地を利用した庭付き戸建ての比率が高くなります。

購入後のコスト

住まいは購入したら終わりではありません。住まいに住み続けるには、メンテナンス費用などがかかります。どのような費用がかかるか確認していきましょう。

メンテナンス費用

マンションは、一般的に管理費や修繕積立金などの名目でお金を集めます。管理費は、マンションの共有部分の維持・管理のために使われるお金、修繕積立金は将来のメンテナンス費用に充てるために集めるお金です。

管理費と修繕積立金はマンションの規模や設備によりますが、合計で毎月平均2万円~4万円ほどといわれています。

戸建てのメンテナンスは持ち主の責任で行います。対象になるのは、屋根・外装・水回りなどが多いのですが、「壊れなければ何もしない」という人もいます。費用もケースバイケースで、都度壊れた場所の修理を行い、数万円支払うケースや、リフォームを兼ねたメンテナンスを数百万円かけて行う場合もあります。

固定資産税

購入した土地や建物には、固定資産税がかかります。固定資産税は土地や建物の価値から計算され、持ち主が納税します。

マンションを購入した場合、土地の固定資産税は、床面積の比率で負担額が決まります。世帯数が多いほど、土地の固定資産税を分ける世帯が増えますので、負担する税額が少なくなります。

マンションと戸建ての特徴

前章の内容を、マンションと戸建ての特徴としてまとめてみましょう。

マンションの特徴

マンションの特徴をまとめると以下の通りです。

都市部や地方都市の駅チカに多い
間取りの自由度は少ないが、比較的建物の防音効果が高い
オートロックや管理者常駐、防犯カメラなど、好みのセキュリティがある住まいを選べる
住み続ける間、管理費・修繕積立金を納める必要がある

戸建ての特徴

戸建ての特徴は以下の通りです。

郊外に多く、比較的敷地が広い
間取りの自由度は高いが、比較的建物の防音効果は低い
防犯対策は自分で行う
必要に応じてメンテナンス費がかかり、固定資産税は高め

マンション・戸建てに向くのはどんな人?

では、具体的にどのような生活を送る人にどちらが向いているのか考えてみましょう。

マンション向きの人

マンションに向いている人の例を挙げると、次のような生活を考えている人です。

  • 駅チカ希望の働き世代

駅チカは、通勤に便利で、生活に便利なものがそろっています。仕事に集中したい人に向いている環境といえるでしょう。

  • セキュリティ重視の子育て世代

人の目がある、住人以外入れないなど、セキュリティの高い住まいは、子どもが事件に巻き込まれる可能性が低いと考えられます。

  • 住まいをコンパクトにしたいリタイア世代

首都圏や地方都市の駅チカマンションは、病院や公共施設、スーパーなどが徒歩圏内で利用できる傾向にあります。生活圏をコンパクト化したい人に便利な環境といえるでしょう。

戸建て向きの人

戸建ては次のような生活を考えている人に向いていると考えられます。

  • のびのび子育てしたい人

戸建ては郊外に建てられる傾向があり、子どもが自由に過ごすスペースを確保できるでしょう。また、家の中や庭を走り回っても近所に騒音などの迷惑が掛かりにくいと考えられます。

  • ガーデニングやDIYで好みの住まいを作り上げたい人

自由度が高い戸建ては、自分専用の庭が欲しい人や、住いを自分の好きなように作り上げたい人に向いている住まいです。

  • 仕事や趣味の専用スペースを確保したい人

戸建ては比較的広い敷地を確保できる可能性が高い住まいです。屋内外で希望の専用の作業スペースを手に入れられるかもしれません。

満足度の高い住まい選択のために

住居購入時、マンションにするべきか、戸建てにするべきか悩む人も多いでしょう。大きな買い物ですので、ご家族の満足度が高い方を選ぶことが大切です。

今回例に挙げたポイントなどを参考に、自分や家族がどんな生活を送りたいかを検討してみてはいかがでしょうか。

執筆者情報

黒川 一美(MILIZE提携FPサテライト株式会社所属FP)

大学院修了後、IT業界でセールスエンジニア・営業企画として働き、出産を機に退職。
家計を守る立場になり、お金との向き合い方を見つけるためFP資格を取得。
現在は独立系FP法人であるFPサテライト株式会社所属FPとして活動中。
3人の子育て中の母でもある。

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