【運用】ボラティリティ・インデクスがひたひたと上昇を開始。総合商社を始めバスケットは全面的に下落。

2021/08/19

シミュライズ日本株式バスケットは大幅に下落。ゲーム、バイオ等小型株の下落により日経の下落幅よりも大きく下げ、-1.93ポイント下落し、112.77となった。ゲームバスケットは5%弱の下落となり、個人マネーも一旦退避し始めている。近頃高いパフォーマンスを示していたREITバスケットも-1.35ポイント下落した。

 

【レギュラーバスケットインデクスのパフォーマンス】

5月 日付 当日 前日 前日比
10001 バイオ 109.48 112.66 -3.18
10002 ゲーム 142.93 147.51 -4.58
10003 自動車 121.20 122.34 -1.14
10004 マネージメント 107.40 108.01 -0.61
10005 中国 117.38 118.48 -1.10
10006 不動産 100.46 101.43 -0.97
10007 IPO2013 100.19 103.54 -3.35
10008 貴金属 96.65 97.72 -1.07
10009 REIT 119.25 120.60 -1.35
10010 合計 112.77 114.70 -1.93

 

今日のトピック1:下げ止まらない商社バスケット


住友商事の下方修正の後に大きく下落した商社バスケットだが、今日も商社のバスケットは下げ止まらず、先週の25日につけた111.87から

102.33(9%程度ダウン)まで下落している。

 

権利落ちの影響と、住友商事のシェールガス権益の損失発表、下方修正が連続できたためにしばらくは上昇のきっかけをつかみにくい状態が続くであろう。


【下げ止まらない住友商事】
商社1001

住友商事は昨日の暴落からさすがに下げ止まるが、他社がまた大きく下げてきている。

 

 

今日のトピック2:VIX(恐怖指数)の逆襲


バスケットの中にボラティリティインデクスに連動するETFのバスケット、VIXバスケットがある。

シミュライズでは相場の方向感がややわかりにくくなった8月8日にバスケットを開始している。

 

数週間前までは相場はボラティリティ(変動性)が低く、上昇を見せていた日米の株式市場だったが、

ここにきて地政学的な不安、景気の先行き不安で相場はやや自信がなくなっている。

そこで使えるのが少し過激なヘッジ手段であるVIX連動のETFである。

 

  • VIX恐怖指数とは、シカゴ・オプション取引所(CBOE)が、米国のS&P500を対象とするオプション取引のボラティリティを元に算出、公表している指数であり、相場が不安定になったり、下落するのではないかとか、大きく動くのではないかといった市場参加者の心配、恐怖心を表している。

 

  • 日経平均VI指数とは、大阪取引所に上場している日経平均先物(直近限月)および日経平均オプションの価格をもとに算出されている。現在の市場で見込まれている日経平均株価(日経平均)の1ヵ月先の変動率を示しているとされ、こちらも同様に日本の株式市場の先行き不透明感、不安感を指数として表現するものと言える。

 

以下のような銘柄がシミュライズのバスケットの中には入っている。

 

【VIXバスケット構成銘柄】

コード 銘柄名 連動インデクス
1552 国際のETF VIX短期先物指数 S&P500 VIX短期先物指数
1561 国際のETF VIX中期先物指数 S&P500 VIX中期先物指数
2029 iPath VIX中期先物指数連動受益証券 S&P 500 VIX短期先物指数
2030 iPath VIX短期先物指数連動受益証券 S&P 500 VIX中期先物指数
2035 NEXT NOTES 日経平均VI先物指数 ETN 日経平均ボラティリティー先物

 

このバスケットのパフォーマンスは以下のようになっている。ボラティリティの低い時期には下落が続き、徐々に先月末から上昇が始まっている。

一時83程度まで下げたインデクスは今日時点で10%程度回復し、93.61で引けている。

 

【VIXバスケットのパフォーマンス】

VIX

 

【VIXバスケットの構成銘柄のパフォーマンス】

VIX2 

米国VIXの中期が先に上昇開始し、短期が後を追っている。日経も低下を継続していたが、上昇の兆しが見え始めた。

 

これらのETFは特殊なインデクスであるために、以下のような注意書きがどこかに書いてあるはずだ。

  • リスクが高く売買タイミングの見極めが難しい
  • 長期保有には適さない商品 (ボラティリティが低い状態が続くと、減価していく)
  • ヘッジ目的に用いる場合はヘッジ比率の見極めに注意を要する商品 (バスケットでは投資金額が各ETFが20万円になるように調整)

上記のファンドでもかなりの下落の後に、実際に他のバスケットが不安定になり、下落を始めた段階で徐々に上昇を始めている。

米国景気自体が日本に大きく影響を与え、かつ米国の中期見通しは世界の経済にも大きく注目しているところだけに、ヘッジ目的でこのインデクスを活用すること自体は素晴らしいが、

タイミングを間違えると、大きく損失を出すこともあり得るので、タイミング、購入量は十分に注意したい。

 

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