森永乳業株式会社（以下森永乳業）と森永製菓株式会社（以下森永製菓）、はかつては同じ会社で今も同じ建物に本社を構えています。そんな2社ですが経営統合するのではないかと取り沙汰されていましたが、2017年3月30日に経営統合の検討をとやめると発表されました。

森永乳業と森永製菓の給与比較をするうえで以下の4つポイントに絞って行いたいと思います。

1. 初任給
2. 年齢ごとの給与水準
3. 生涯給与
4. 役員報酬

サラリーマンとして一生をこの会社で過ごし、役員までに到達した場合の報酬の差を見て森永ブランドの人生の損得勘定を見ていきたいと思います。

それぞれの特徴

【森永乳業株式会社】
森永乳業株式会社は東京の田町に本社を置く日本の乳製品メーカーです。
1917年日本煉乳株式会社として創業、1949年に森永製菓から設立されています。
乳製品メーカーとして広く一般に知られていて、「森永のおいしい牛乳」のほかLiptonやpiknik、アロエヨーグルト、pinio、クリープなど誰もが知っているブランドを抱えています。
1955年にヒ素ミルク中毒事件を起こしていて、それ以降日本では食の安全が問われるようになりました。

【森永製菓株式会社】
森永製菓株式会社は東京の田町に本社を置く日本の菓子メーカーです。
1899年創業、1910年設立の会社で、菓子、食品、冷菓、健康食品の製造、仕入れ、販売を主要な事業として行っています。
売上構成比は菓子食品61.3％、冷菓19.9％、健康15.4％、その他3.4％です。
扱っている商品は日本人なら誰もが知っているような物が多数あり、チョコボール、おっとっと、ミルクココア、チョコモナカジャンボ、ウイダーinゼリーなどがあります。

業績は？

業績も比べておきましょう。

【連結決算：平成28年3月の業績】　（単位円）

売上高は森永乳業が森永製菓の3倍以上あり、その差は4,000億円を超えます。
経常利益でも森永乳業が森永製菓を上回りますが、その差は売上ほどはなく30億円ほどです。
成長率は森永乳業の1.1%に対し、森永製菓は2.2%とこちらは森永製菓が上回っています。

売上、利益、で森永乳業が成長率で森永製菓が上回りました。

初任給

これからの就職する方のために初任給制度を掲載しておきます。

【2016年実績　初任給(単位：円)】

森永乳業は全国型総合職(転居を伴う転勤あり)の場合です。
大学卒では同額ですが、修士卒では1,000円森永乳業が高いです。

年齢ごとの給与

有価証券報告書の情報から取得できる情報は以下のようになっています。

【平成28年3月決算の比較】

従業員数は単体でも連結でも森永乳業が多いです。
平均年齢は森永製菓が3.4歳高く、平均勤続年数も2.9年森永製菓が長いです。
平均年間給与は森永製菓が11.1万円程多いです。

【年代別推定年収：単位千円】

（両者とも平均年間給与は、賞与及び超過勤務手当を含みます。）
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全ての年齢層で森永乳業が森永製菓を上回ります。

25歳時が一番差が小さく28.1万円、50歳時が一番差が大きく46.1万円です。

これらの数値は有価証券報告書から平均年齢、平均年収等を取得し計算をしております。
給与カーブの形状等は統計局の産業別のカーブ構造を反映させております。
2社で同じ業種のためカーブの上昇率は同じ数字を使っています。

生涯給与

この年収で生涯もらえる給与を計算します。
生涯給与といってサラリーマンとしての収入の総額です。
副業等一切なくこの会社からのみの収入です。

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森永乳業が森永製菓を1,500万円ほど上回っています。

役員報酬

取締役の報酬を見て、社内で成功して偉くなった場合にどれだけの報酬がもらえるのかをイメージしてください。

森永製菓が森永乳業よりも1人当たりの報酬額（年額）では930万円ほど多いです。

生涯で形成する資産

生涯で形成される資産はいくらになっているかを計算してみました。
両者とも平均的な支出を一生続けたとしてどれくらいの資産が65歳、85歳のときに残っているかを推計します。

森永乳業、森永製菓の現在31歳の方を例に計算を行います。

結果はシミュライザー（人生計画システム）で計算すると以下のようになりました。

65歳時に森永乳業が420万円（貯蓄可能額が）上回ります。

これが85歳時は189万円に縮まります。

しかし両者とも安定的な老後が約束されているようです。

（当システムでは85歳でプラスになっていることを一つの目標にしています。）

森永乳業製作所五郎（31歳）

森永製菓 五郎（31歳）

しかし使いすぎや、病気、運用の失敗（シミュレーションでは預金しかつかっていません。）で大きく異なることになります。

左が森永乳業の方、右が森永製菓の方です。31歳には五郎と名前がついています。（全企業共通ルール）

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結論

初任給は大学卒では同額、修士卒では森永乳業が1,000円高いです。

平均年間給与は森永製菓が11.1万円程多いです。
全ての年齢層で森永乳業が森永製菓を上回ります。25歳時が一番差が小さく28.1万円、50歳時が一番差が大きく46.1万円です。

森永乳業の生涯年収（従業員として）は森永製菓のそれに比べ1,500万円ほど上回っています。
役員報酬では森永製菓が森永乳業よりも1人当たりの報酬額（年額）では930万円ほど多いです。

最後に65歳以降の資産額で比較すると、85歳時に森永乳業が森永製菓を189万円上回りました。

年齢層別平均給与、生涯年収、老後の資産で森永乳業が森永製菓を上回りましたが、平均年間給与は森永製菓が上回りました。

そのため今回は森永乳業の勝ちとします。

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