老後の海外移住にかかる生活費は?どうやって準備すればいい?

2022/01/07

老後生活の選択肢のひとつである海外移住。
「憧れの国で暮らしたい」「海外で悠々自適な生活がしたい」と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
安心して海外に移住するには、どれくらいの費用がかかるのかを理解し、しっかり準備することが必要です。
本記事では、海外移住先として人気の国でかかる費用についてご紹介します。
本記事を読むことで、海外移住にかかる費用が分かり、移住に向けての準備をスタートできるでしょう。

老後の海外移住にかかる生活費はどのくらい?

老後を海外で過ごす方は近年増えている傾向にあり、2017年では60歳以上の海外在住邦人の人数は18万人を超えているのです。
海外移住を促すための退職者用ビザを発行する国も多くなってきており、海外移住の人気が高まってきているとも言えるでしょう。
海外移住のためにはどれくらいの費用が必要なのでしょうか。
一般的に海外で暮らした場合、毎月の生活費は、東南アジアで15万円ほどと言われ、北米ではその1.5倍から2倍となるといわれています。
移住先の国によって物価や移住に対する制度も異なり、海外移住の費用は大きく異なってくるものです。

具体的にどれくらいの費用がかかるのでしょうか。
移住先として人気のある「フィリピン」「マレーシア」「ハワイ」それぞれの国での生活費やビザ取得費用についてみてみましょう。

フィリピン

年間を通して温暖な気候であり、リゾート地としても人気のあるフィリピン。
都市部の発展は目覚しく、物価が安いため日本と同じ生活費でも比較的贅沢な暮らしができるのが特徴です。
フィリピンは滞在年数や出入国制限もなくビザの更新も必要ないため長期滞在のビザが取得しやすく移住先として高い人気があります。
フィリピンでは35歳から退職者ビザが取得できます。
50歳以上で取得する場合、2万ドル(約220万円)以上の預入金か、年金受給者は1万ドル(約110万)以上の預入金が必要となります。
生活費の目安は月10万円~12万円ほどであり、郊外なら家賃2万円ほどで住まいも確保できるでしょう。

マレーシア

物価も安く、治安もいいマレーシアは食べ物も日本人の口に合うことから人気があります。
10年の長期ビザの取得が可能で、50歳以上で取得する場合35万リンギット(約875万円)以上の財産と15万リンギット(約375万円)以上の預金、1万リンギット(約25万円)以上の収入が必要となります。
物価は日本の3分の1程と安く、2人で生活する場合、月14万円~18万円が相場であり、首都の場合はプラス3万~4万円かかるでしょう。
物価は安く生活費は抑えられますが、ビザの取得のために1,000万円程の資産が必要となるのです。

ハワイ

マリンスポーツなどのレジャーやショッピング施設などが充実しており、リゾート地として人気のハワイ。
ハワイに移住するにはアメリカのビザが必要となりますが、長期滞在向けのビザの取得は難しいものです。
観光滞在として90日以内であればビザの取得は不要なため、期間ごとに日本と住み分ける方法が現実的といえるでしょう。
長期滞在をしたいのであれば海外投資家向けに比較的取得しやすい永住権があります。
この永住権取得は、指定地域への50万ドル(約5,500万円)の投資と10人以上の米国人の雇用などいくつかの条件が有り、取得のハードルは高いものです。
また、生活費については賃貸でも月10万ほどと居住費が高く、食費も日本の1.5倍~2倍ほどかかるため、まとまった資金を用意する必要があるでしょう。

老後に海外移住したいなら資金面の確保が重要

海外移住にかかる費用を表にまとめると以下のとおりです。

  ビザ取得費用 生活費目安
フィリピン 50歳以上の場合

・2万ドル(約220万円)以上の預金

・年金受給者1万ドル(約110万円)以上の預入金

10万円~12万円

 

マレーシア 50歳以上の場合

・35万リンギット(約875万円)以上の資産

・15万リンギット(約375万円)以上の預入金

・1万リンギット(約25万円)以上の収入

夫婦2人で14~18万円

首都ではプラス

3万円~4万円

ハワイ 永住権取得の場合

・50万ドル(約5500万円)の投資

・10人以上の米国人雇用など

家賃月10万円ほど

食費日本の1.5倍~2倍

上記のビザの取得や生活費だけでなく、生活していく上では医療費や住宅購入費用等もかかってくるものです。
「物価の安い国なら大丈夫」と思っていても、物価が安く人気のある東南アジアも、近年経済成長を続けており物価は上昇傾向にあります。
移住先にもよりますが、物価の安い国でも想像以上の出費があり、海外に移住するには生活費用以外にもまとまった多くの資金が必要となります。
それらの費用を年金だけで賄うのは難しいものです。
海外移住を検討しているのであれば、早い段階で貯蓄計画を立てていくとよいでしょう。
老後に向けた貯蓄方法については以下の記事で詳しく紹介していますので、参考にしてみてください。
>>老後 貯蓄

安心して海外移住するなら早めの貯蓄で備えよう

老後に海外移住するための費用についてお伝えしました。

海外移住するには生活費だけでなくビザの取得費用など想像以上の資金が必要となります。
多くのまとまった資金が必要となるため、早い段階で資金計画を立て貯蓄しておく必要があるでしょう。
本記事を参考にし、必要な費用を理解したうえで海外生活のための貯蓄をスタートするとよいでしょう。

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