【都会・地方】どちらがお金が貯まりやすい?徹底比較!

2024/06/11

都会と地方、お金が貯まりやすいのはどちらの生活なのでしょうか。都会は家賃が高くさまざまな誘惑でお金が出ていく一方、地方は住居費用が安く生活コストが低いイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、収入と支出の面から、都会と地方のどちらがお金が貯まりやすいか、また都会と地方に住む場合のそれぞれのメリット・デメリットについて紹介します。地方への移住やUターン・Iターンを考えている人もぜひ参考にしてみてください。

都会と地方、お金を貯めやすいのはどっち?

給料は増えても物価高でなかなか貯蓄ができない、という人も多いのではないでしょうか。貯蓄を考えるとき、収入と支出を把握することが重要になってきます。

給料などの収入から税金や社会保険料などの非消費支出を差し引いた実際の手取り金額を可処分所得といいます。この可処分所得から「食料費」+「家賃+持ち家の帰属家賃」+「光熱水道費」などの基礎支出を差し引いた残りが、実際にレジャーや貯蓄に回すことのできる金額となります。

では、データ上では実際に都会と地方ではどちらが貯蓄しやすいのでしょうか。
国土交通省の資料「都道府県別の経済的豊かさ(可処分所得と基礎支出)」によると、中央世帯(可処分所得の上位40%〜60%)では、可処分所得と基礎支出、その差額は以下のような結果となっています。

可処分所得 基礎支出 差額
1 富山県(42万262円) 東京都(19万9,372円) 三重県(26万4,553円)
2 三重県(41万6,264円) 神奈川県(18万2,334円) 富山県(25万9,642円)
3 山形県(40万8,972円) 埼玉県(17万4,779円) 茨城県(25万8,190円)
4 茨城県(40万7,398円 千葉県(17万3,664円) 山形県(25万2,984円)
5 福井県(40万6,266円) 京都府(16万8,695円) 福井県(25万532円)

東京は地方に比べて大企業が集まっており、生活インフラも整っているなど可処分所得が多いイメージですが、実際は12位(39万2,716円)と、中央世帯で見るとそれほど順位は高くありません。その一方で、基礎支出は1位となっており、47位の大分県と比べると約7万円ほどの差があります。基礎支出の上位は首都圏に集中しており、家賃や物価の高さはおおむね予想通りではないでしょうか。

可処分所得から基礎支出を差し引いた金額は、東京都が42位(19万3,343円)、大阪府が44位(19万569円)と都会が下位の結果となっています。都会は賃金が高い一方、基礎支出も高いため、経済的な豊かさが低くなる傾向にあることがわかります。

これらのデータから見ると、都会と地方を比較した場合、「地方の方がお金を貯めやすい」といえるかもしれません。

参考:国土交通省「都道府県別の経済的豊かさ(可処分所得と基礎支出)

都会と地方のメリット・デメリット

ただし、上記データはあくまでも1つのものの見方です。実際には、都会と地方それぞれにメリット・デメリットがあります。お金の貯めやすさから見る都会と地方のメリット・デメリットについてみてみましょう。

都会で暮らすメリット・デメリット

地方と比べて都会は大企業やベンチャー企業などが多く、働き方の選択肢が多様なことはメリットの1つといえるでしょう。

交通や生活のインフラが整っており、地方に比べて支出が抑えられる項目もあります。ほとんどの場所へ電車やバスで移動できるため、車を所有しないですむライフスタイルであれば、自動車の購入費用や維持費用などがかかりません。

一方、都会に住む1番のデメリットは物価が高いことが挙げられるでしょう。総務省「消費者物価地域差指数」を見ると、物価水準が最も高いのは東京都で10年連続、2位は神奈川県となっています。

物価水準が高い東京都および神奈川県は住居費用が極めて高く、さらに教育費用や娯楽費用も高くなっています。

働き方の選択肢が多く高収入が見込める反面、住居費用が高く、教育や娯楽にお金をかける場合は支出が多くなってしまいがちです。

地方で暮らすメリット・デメリット

住宅費用のコストが抑えられる点は地方で暮らす大きなメリットといえるでしょう。食費や水道光熱費はそれほど大きく変わりませんが、生涯で最も支出の割合が大きくなる住宅費用の項目で大きな差があります。

また、地方は都会に比べて通勤にかかる時間が短く、保育園の待機児童が少ないなど、共働きをしやすい環境があることもメリットの1つです。

その一方で、仕事や教育、娯楽に関しての選択肢が少ない点はデメリットといえます。特に子どもに望む教育をさせたいと考えている家庭であれば、地元から離れた場所に進学することも選択肢の1つとして貯蓄の計画を立てる必要があります。

そのほか、地方では都市部を除いて多くの場合、車が必需品になります。自動車の購入費用以外に、ガソリン代や保険、税金、車検代などがかかってきます。夫婦共働きや子どもの送り迎えなどが必要な場合は、夫婦それぞれ自動車を所有するなど、都会に比べて大きな出費の項目になるでしょう。

このように、家族構成やライフスタイルによってお金をかける項目が変わってきます。どのように暮らし、何にお金を使いたいかを考え、都会と地方の特徴を参考に、自分たちに合った暮らし方をみつけましょう。

参考:総務省「消費者物価地域差指数-小売物価統計調査(構造編)2022年(令和4年)結果-

まとめ

いかがでしたか。可処分所得でみると、東京都はそれほど収入の順位が上位ではない、というのは意外な結果だったのではないでしょうか。都会は住宅費や教育費にかける金額が多く、お金を貯めづらいという結果になりました。

こうしてみると、都会と地方にはそれぞれメリットやデメリットがあり、お金の貯めやすさもそれぞれのライフスタイルによるところが大きいことがわかります。

昨今ではテレワークやパラレルワークなど、働き方も多様化しています。働き方や家族構成、ライフプランも人それぞれです。地方への移住を検討している人は、都会で暮らす場合と地方で暮らす場合の収入と支出をそれぞれ可視化し、今後のライフプランを検討してみてください。

自治体によっては、移住支援や子育て支援、住宅補助など、さまざまな制度を実施しているところもあります。地方移住を検討している人は、それぞれの自治体の施策について事前に調べてみるとよいでしょう。

執筆者情報

辻田 陽子(MILIZE提携FPサテライト株式会社所属FP)

税理士事務所、金融機関での経験を経て、「好きなときに好きなことをする」ため房総半島へ移住。
移住相談を受けるうちに、それぞれのライフイベントでのお金の不安や悩みがあることを知り、人々がより豊かで自由な人生を送る手助けがしたいと思いFP資格を取得、FPとして活動を始める。
現在は地方で移住や空き家問題に取り組みながら、FPの目線からやりたいことをやる人々を応援中。

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