貯金はないがマイホームを購入したいとお考えの方も多いのではないでしょうか。
頭金が無くても住宅ローンを組んでマイホームを購入できる場合があります。
しかし、貯金がない状況でマイホームを購入することにはデメリットや注意点がありますので、詳しく説明します。
この記事を読めば、貯金がない場合のマイホームの購入の仕方や、気を付けるポイント等を理解することができますので、住宅ローン返済のシミュレーションについてしっかりと検討してみてください。
貯金なしでも問題なく購入可能
貯金なしでもマイホームを購入することは可能です。
頭金0円でも住宅ローンを組むことはできますので、諸経費分まで融資可能な住宅ローンを使用すれば、貯金なしでもマイホームを購入することができます。
マイホームを購入するための貯金はなくても、引っ越し費用や家具・家電などの購入費用は自己資金にて用意したいところです。
低金利+住宅ローン控除で頭金は少ない方がお得?
マイホーム購入時の頭金は多い方が住宅ローンの返済額や利息が少なくなり、お得だと考えている方も多いかもしれません。
しかし、実際には頭金が少ない方が経済的にはお得です。
その主な理由を2つ説明します。
1つ目に現状の住宅ローンは最低水準の低金利が続いており、少ない利息で借入することができます。
2つ目に借入額が大きくなることで、毎年末の住宅ローン残高の1%が10~13年間控除される住宅ローン控除の制度を有効活用することが可能です。
住宅ローン控除の期間終了後に繰り上げ返済をすることで、利息の支払額を減らすこともできます。
そのため頭金を少なくしてマイホームを購入することはとてもお得です。
貯金なしでマイホームを購入する際の問題点
貯金なしでマイホームを購入することには問題点もあります。
貯金がない状態でのマイホーム購入は貯金がある方に比べ、住宅ローンの審査や融資条件において厳しい条件になります。
住宅ローンの審査が慎重になり融資が受けられない可能性や、金利が高くなるなど融資条件が不利になる可能性が高いです。
それでは詳しく見ていきましょう。
諸経費まで融資してくれるローンしか利用できない
マイホームを購入する際は住宅費用の他に諸経費がかかってきます。諸経費とは、不動産購入時にかかる税金や手数料等のことで、これは現金で支払うことが通常です。
ですので貯金がない場合は、諸経費まで含めた全額を融資してくれるローンしか利用できません。
フラット35では住宅購入総費用における融資率によって金利が変わります。
(借入期間21年以上35年以下、2021年12月時点)
融資率 | 最も多い金利 |
9割以下 | 年1.330% |
9割超 | 年1.590% |
※住宅金融支援機構のホームページより
上記の表を見て分かるように、1割以上の頭金を用意できなければ高い金利が適用されるため、頭金なしでローンを組むと高い金利を支払い続けることになります。
頭金を入れることを条件とするローンもある
マイホーム購入費用のうち、一部に自己資金を用いることが条件になっているローンもあります。
購入費用の全額の融資は組めず、8割までしか融資を組めないローンもありますが、住宅ローンとは別で不足分の融資を受けることも可能です。
手付金を用意できない
不動産売買契約時や建物請負契約時には手付金を支払う必要があります。
相手方と交渉して手付金なしにするか、親などから一時的に手付金分を借りた上で支払うことが求められます。
手付金を支払えなければ、契約を断られる場合もありますので、要注意です。
返済に無理がないか確認しよう
貯金なしでマイホームを購入した後には毎月の住宅ローン返済が始まります。
長期間に及ぶ住宅ローン返済額を払っていけるのかどうか、事前にしっかりとシミュレーションをした上で判断することが重要です。
また万が一に備え多少の手元資金は残しておきましょう。