株式会社サンエー(以下、サンエー)と第一交通産業株式会社(以下、第一交通)は、共に沖縄関連の企業です。
サンエーと第一交通の給与を比較するうえで、以下のポイントに絞って行いたいと思います。
ポイントは4つ
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- 初任給
- 年齢ごとの給与水準
- 生涯給与
- 役員報酬
サラリーマンとして一生をこの会社で過ごし、役員までに到達した場合の報酬の差を見て沖縄関連企業の人生の損得勘定を見ていきたいと思います。
それぞれの特徴は何でしょう?
【株式会社サンエー】
1950年1月創業の沖縄県宜野湾市に本社を置く、総合小売会社です。スーパーマーケットおよびショッピングセンターを展開している他、飲食店やホテルなどの運営を行っており、「エディオン」「大阪王将」「ジョイフル」「マツモトキヨシ」「ローソン」をフランチャイズ展開しています。
【第一交通産業株式会社】
1960年6月創業の福岡県北九州市に本社を置く、タクシーおよびバスの運営会社です。タクシー事業では全国展開して居り、沖縄の「那覇バス」、「琉球バス交通」、「那覇バスターミナル」も運営しています。
業績はどうでしょう?
業績を比べてみましょう。
【連結決算:サンエーは2018年2月末、第一交通は2018年3月末の業績】 (単位:円)
サンエー
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会社
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第一交通
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1,745億 |
売上
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1,007億
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1,694億 |
前年
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1,013億
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3.01% |
対前年度比
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-0.59%
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154億 |
経常利益
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67億
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103億 |
当期純利益
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39億
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109億 |
包括利益
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45億 |
74.6% |
自己資本比率
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25.1%
|
業績、成長性はサンエーが上回っています。
初任給を比べてみましょう!
これから就職する方のために、初任給制度を掲載しておきます。
【サンエー、第一交通ともに募集要項から 初任給(単位:円)】
サンエー
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学歴
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第一交通
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194,100円 | 大学院卒 | 200,000円 |
194,100円 | 大学卒 | 200,000円 |
第一交通が上回りました。
年齢ごとの給与を比べてみましょう!
有価証券報告書の情報から取得できる情報は以下のようになっています。
会社名 | 従業員数(単体) | 従業員数(連結) | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 平均年間給与(千円) |
サンエー | 1,440 | 1,497 | 34.3 | 11.9 | 4,982 |
第一交通 | 277 | 12,070 | 40.9 | 9.1 | 4,168 |
従業員数は、単体はサンエー、連結は第一交通が上回っています。
平均年齢は第一交通、平均勤続年数はサンエーが上回ります。
平均年間給与は、サンエーが81万円多いです。
【年代別推定年収:単位千円】
年齢 | サンエー | 第一交通 | 差額(サンエーベース) |
25 | 3,477 | 3,289 | 189 |
30 | 4,549 | 3,761 | 789 |
35 | 5,045 | 4,037 | 1,007 |
40 | 5,340 | 4,183 | 1,157 |
45 | 5,481 | 4,257 | 1,224 |
50 | 5,612 | 4,358 | 1,254 |
(両者とも平均年間給与は、賞与及び超過勤務手当を含みます。)
こちらからほかの企業も検索⇒企業シムラ―検索
全ての年齢層でサンエーが上回ります。その差は25歳時が18万円で一番小さく、50歳時に最大で125万円の差があります。
これらの数値は有価証券報告書から平均年齢、平均年収等を取得し計算をしております。
給与カーブの形状等は統計局の産業別のカーブ構造を反映させております。
2社で業種が異なるため、上昇率は違う数字を使っています。
生涯給与はどれくらい?
この年収で生涯もらえる給与を計算します。
生涯給与とは、サラリーマンとしての収入の総額です。
副業等一切なく、この会社からの収入のみです。
会社名 | 生涯給与 |
サンエー | 1億9,089万円 |
第一交通 | 1億5,366万円 |
サンエーが3,722万円上回っています。
役員報酬はどれくらい?
取締役の報酬を見て、社内で成功して偉くなった場合にどれだけの報酬がもらえるのかをイメージしてください。
会社名 | 役員数 | 役員報酬 (百万円) |
役員賞与 (百万円) |
オプション (百万円) |
退職金 (百万円) |
1人あたり総報酬 (百万円) |
サンエー | 6 | 160 | 0 | 0 | 0 | 26.7 |
第一交通 | 12 | 520 | 0 | 0 | 100 | 51.7 |
第一交通の方が、1人当たりの報酬額(年額)で、25百万円多いです。
生涯で形成する資産はどれくらい?
生涯で形成される資産はいくらになっているかを計算してみました。
両者とも平均的な支出を一生続けたとしてどれくらいの資産が65歳、85歳のときに残っているかを推計します。
両社共に31歳の方を例に計算を行います。
結果はミライズ(人生計画システム)で計算すると以下のようになりました。
年齢 | サンエー | 第一交通 | 差額(サンエーベース) |
65歳 | 4,708万円 | 2,993万円 | 1,715万円 |
85歳 | 4,738万円 | 2,903万円 | 1,835万円 |
65歳時にサンエーが1,715万円(貯蓄可能額が)上回り、この差が85歳時には1,835万円に拡がります。
しかし両者とも安定的な老後が約束されているようです。
(当システムでは85歳でプラスになっていることを一つの目標にしています。)
しかし使いすぎや、病気、運用の失敗(シミュレーションでは預金しかつかっていません。)で大きく異なることになります。
左がサンエーの方、右が第一交通の方です。31歳には五郎と名前がついています。(全企業共通ルール)
システムへ移動してほかの企業も見てみる。⇒ 企業シムラ―検索
結論
纏めると以下のような結果です。
- 業績、成長性はサンエーが上回っています。
- 初任給は第一交通が上回りました。
- 推定年収は全ての年齢層でサンエーが上回ります。その差は25歳時が18万円で一番小さく、50歳時に最大で125万円の差があります。
- 生涯給与(従業員として)は、サンエーが3,722万円上回っています。
- 役員報酬は、第一交通の方が、1人当たりの報酬額(年額)で、25百万円多いです。
- 老後の資産額は、65歳時にサンエーが1,715万円(貯蓄可能額が)上回り、この差が85歳時には1,835万円に拡がります。
会社業績、推定年収、生涯給与、老後の資産でサンエーが上回るため、今回はサンエーに軍配があがりました。
ミライズでは今後も様々な企業の人生比較を行っていきます。
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