地銀最強の横浜銀行とメガバンクの一歩手前りそなホールディングス。就職するならどちらがお得?(2017年入社版)

2021/08/19

株式会社横浜銀行(以下横浜銀行)と株式会社りそなホールディングス(以下りそなHD)は共に銀行業を営んでいますが、2社は待遇面でどう違うのか比較してみました。

横浜銀行とりそなHD、両社の給与比較をするうえで以下のポイントに絞って行いたいと思います。

ポイントは4つ

  1. 初任給
  2. 年齢ごとの給与水準
  3. 生涯給与
  4. 役員報酬

サラリーマンとして一生をこの会社で過ごし、役員までに到達した場合の報酬の差を見て共に銀行業界の人生の損得勘定を見ていきたいと思います。

 

 

それぞれの特徴


【横浜銀行】
横浜銀行は総資産額12.6兆円の日本最大の地方銀行です。
横浜市、川崎市を中心に店舗が多く隣接する東京都町田市にも店舗が多いです。
合計206店舗のネットワークを有しており、ATMも402ヶ所に展開しています。
神奈川県の多くの市町村の指定金融機関です。
2016年4月に株式会社東日本銀行と共にコンコルディア・ファイナンシャルグループを設立しています。

 

【株式会社りそなホールディングス】
りそなHDは傘下にりそな銀行、埼玉りそな銀行、近畿大阪銀行を有する金融持ち株会社です。
総資産は約47兆円、信託財産24.5兆円で日本の5大銀行グループの一角を占める規模を有しています。
有人店舗数588店舗、ATM約8,100台。
貸出金の85%が個人や中小企業なのが特徴の一つです。
また窓口が夕方5時まで開いていたり、普通の会社のように頭取のことを社長、行員のことを社員と呼ぶなど他の銀行とは少し違った取り組みを行っています。

 

業績は?


業績も比べておきましょう。

【連結決算:平成27年度の業績】 (単位円)

横浜銀行
会社
りそなHD
3,250億
経常収益
8,174億
3,055億
前年
8,613億
6.4%
対前年度比
-5.1%
1,146億
経常利益
2,517億
746億
当期純利益
1,838億
451億
包括利益
916億
6.31%
自己資本比率
3.69%

売上高ではりそなHDが横浜銀行を大きく上回り、その差は5,000億円弱です。
経常利益でもりそなHDが横浜銀行を上回り、その差は1,371億円ですが共に赤字です。
売上の成長率は横浜銀行がりそなHDを上回ります。りそなHDは赤字です。
売上、利益ではりそなHDが上回っていますが成長率では横浜銀行が上回っています。

 

初任給


これからの就職する方のために初任給制度を掲載しておきます。

【2017年4月入社社員 初任給(単位:円)】

横浜銀行
学歴
りそなHD
223,000
院卒
230,000
205,000
大卒
205,000
205,000
短大・専門卒
175,000

りそなHDはりそな銀行の2015年4月の実績を掲載しています。
横浜銀行は大卒と短大・専門卒が同じです。

院卒ではりそなHDが7,000円上回りますが短大・専門卒では横浜銀行が30,000円上回ります。

 

年齢ごとの給与


有価証券報告書の情報から取得できる情報は以下のようになっています。

【2015年度3月決算の比較】

従業員数 平均年齢 平均勤続年数 平均年間給与(千円)
横浜銀行 4,012 37.8 14.3 7,614
りそなHD 936 46.6 19.4 9,221

 

従業員数は横浜銀行がりそなHDを大きく上回りますが、これは会社単体での比較のためで連結になるとりそなHDは16,000人を超えます。
平均年齢はりそなHDが8.8歳高く、勤続年数もりそなHDが5.1年長いです。
平均年間給与はりそなHDが160.7万円多いです。

 

【年代別推定年収 単位千円】

年齢 横浜銀行 りそなHD 差額(横浜銀行ベース)
25 4,614 4,609 4
30 5,954 5,949 6
35 7,088 7,081 7
40 7,987 7,979 7
45 8,910 8,902 8
50 9,060 9,052 8

(両者とも平均年間給与は、賞与及び超過勤務手当を含みます。)
こちらからほかの企業も検索⇒企業シムラ―検索

全年齢層で横浜銀行がりそなHDを上回ります。ですが差額は極僅かです。
25歳時は0.4万円、ピーク時の50歳時は0.8万円横浜銀行がりそなHDを上回ります。

これらの数値は有価証券報告書から平均年齢、平均年収等を取得し計算をしております。
給与カーブの形状等は統計局の産業別のカーブ構造を反映させております。
2社で同じ業種のためカーブの上昇率等は同じ数字を使っています。

 

生涯給与


この年収で生涯もらえる給与を計算します。
生涯給与といってサラリーマンとしての収入の総額です。
副業等一切なくこの会社からのみの収入です。

 

会社名 生涯給与
横浜銀行 2億8,405万円
りそなHD 2億8,380万円

企業シムラ―検索

 

横浜銀行がりそなHDを25万円上回っています
差額は極わずか、生涯給与としては誤差とも言える金額です。

 

役員報酬


取締役の報酬を見て、社内で成功して偉くなった場合にどれだけの報酬がもらえるのかをイメージしてください。

会社名 役員数 役員報酬
(百万円)
役員賞与
(百万円)
オプション
(百万円)
退職金

(百万円)

1人あたり総報酬
(百万円)
横浜銀行
8 237 59 29 0 40.6
りそなHD
13 119 74 28 0 17.0

 

横浜銀行がりそなHDよりも1人当たりの報酬額(年額)では2,360万円多いです。

生涯で形成する資産


生涯で形成される資産はいくらになっているかを計算してみました。
両者とも平均的な支出を一生続けたとしてどれくらいの資産が65歳、85歳のときに残っているかを推計します。

横浜銀行、りそなHDの現在30歳の方を例に計算を行います。

結果はシミュライザー(人生計画システム)で計算すると以下のようになりました。

 

横浜銀行 りそなHD 差額(横浜銀行ベース)
65歳 7,003万円 6.996万円 7万円
85歳 6,074万円 6,070万円 4万円

65歳時横浜銀行7万円(貯蓄可能額が)上回ります。

これが85歳時では4万円に縮まります

しかし両者とも安定的な老後が約束されているようです。

(当システムでは85歳でプラスになっていることを一つの目標にしています。)

 

横浜銀行 五郎(30歳)

りそなHD 五郎(30歳)

横浜銀行VSりそなHD

 

しかし使いすぎや、病気、運用の失敗(シミュレーションでは預金しかつかっていません。)で大きく異なることになります。

左が横浜銀行の方、右がりそなHDの方です。30歳には五郎と名前がついています。(全企業共通ルール)

システムへ移動してほかの企業も見てみる。⇒ 企業シムラ―検索

 

結論


初任給は院卒でりそなHDが短大・専門学校卒では横浜銀行が上回ります。
平均年収りそなHDが160.7万円多く、年齢層別平均給与は全年齢層で横浜銀行が僅かに高く、25歳時で0.4万円、ピーク時の50歳時で0.8万円の差があります。
横浜銀行の生涯年収(従業員として)はりそなHDのそれに比べ25万円多くなっています。

役員になってからの待遇では、年平均で2,360万円ほど横浜銀行が上回りました。
最後に65歳以降の資産額で比較すると、やはり横浜銀行が上回っていて85歳時の差額は4万円です。
今回横浜銀行が上回っていることが多いですが、どれも差額はおおきくありません。
そのため今回は引き分けとします。

最高の地銀とメガバンクの一歩手前の銀行。比較の結果は引き分けという形になりました。

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