B-R サーティワン アイスクリーム株式会社(以下サーティワン)と株式会社不二家(以下不二家)、は共に洋菓子を扱う食品メーカーとして有名で、また不二家はサーティワンの株主でもあります。
サーティワンと不二家の給与比較をするうえで以下のポイントに絞って行いたいと思います。
ポイントは4つ
- 初任給
- 年齢ごとの給与水準
- 生涯給与
- 役員報酬
サラリーマンとして一生をこの会社で過ごし、役員までに到達した場合の報酬の差を見て洋菓子業界の人生の損得勘定を見ていきたいと思います。
それぞれの特徴
【B-R サーティワン アイスクリーム株式会社】
B-R サーティワン アイスクリーム株式会社は東京の目黒に本拠を構える、1973年設立のアイスクリームショプをチェーン展開している企業です。
アメリカでサーティワンをチェーン展開してるバスキン・ロビンスと不二家の合弁会社です。
現在全国に1,100店以上展開しています。
例外もありますが、基本的に各店舗に季節に合わせた31種類のフレーバーを用意しています。
31日はダブルコーン、ダブルカップが31%オフになります。
またソフトバンクのSUPER FRIDAYのキャンペーンを2シーズン行っています。
携帯電話のキャリアがソフトバンクの方は利用された方も多いのではないでしょうか?
【株式会社不二家】
株式会社不二家は東京都文京区に本拠を置く、1910年創業1938年設立の洋菓子を製造販売している企業です。
ショートケーキやミルキー、ペコちゃんで有名です。
1910年の創業時は元町にお店を構えていましたが、関東大震災で消失しています。
1910年にクリスマスケーキを、1922年にショートケーキを、1951年にミルキーを販売開始しています。
また1973年にバスキン・ロビンスと日本のサーティワンを設立しています。
2008年から山崎製パンの子会社となっています。
業績は?
業績も比べておきましょう。
【単体決算:平成28年12月の業績】 (単位円)
サーティワン
|
会社
|
不二家
|
197億 |
売上高
|
1,044億
|
186億 |
前年
|
1,040億
|
5.9% |
対前年度比
|
0.4%
|
5.6億 |
経常利益
|
26.8億
|
1.8億 |
当期純利益
|
13.0億
|
52.2% |
自己資本比率
|
49.3%
|
売上高は不二家がサーティワンの5倍ほどあり、その差は850億円ほどです。
経常利益でも不二家がサーティワンを大きく上回り、その差は21.2億円ほどです。
成長率はサーティワンが5.9%のに対し不二家は0.4%とこちらはサーティワンが上回ります。
売上、利益で不二家、成長率でサーティワンという結果になりました。
初任給
これからの就職する方のために初任給制度を掲載しておきます。 それぞれのグループ内の銀行の初任給を比較します。
【不二家は2016年実績 初任給(単位:円)】
サーティワン
|
学歴
|
不二家
|
募集なし
|
大学院了
|
224,200 |
募集なし
|
大学卒
|
211,900 |
サーティワンは2018年の新卒採用はありません。
参考情報として営業職のキャリア採用は月給20万8,000円以上/諸手当別
年収例として
550万円/月給25万円/営業担当28歳(16年実績)
となっています。
年齢ごとの給与
有価証券報告書の情報から取得できる情報は以下のようになっています。
【平成28年12月決算の比較】
従業員数(単体) | 従業員数(連結) | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 平均年間給与(千円) | |
サーティワン | 209 | 209 | 40.9 | 11.9 | 7,554 |
不二家 | 1,096 | 2,120 | 35.5 | 12.7 | 4,739 |
従業員数は不二家が上回ります。その差は単体で887人、連結で1,911人です。
平均年齢はサーティワンが5.4歳高く、勤続年数では不二家が0.8年長いです。
平均年間給与はサーティワンが281.5万円多いです。
【年代別推定年収:単位千円】
年齢 | サーティワン | 不二家 | 差額(サーティワンベース) |
25 | 5,099 | 3,578 | 1,521 |
30 | 5,968 | 4,188 | 1,780 |
35 | 6,685 | 4,691 | 1,994 |
40 | 7,413 | 5,202 | 2,211 |
45 | 8,079 | 5,670 | 2,409 |
50 | 8,366 | 5,871 | 2,495 |
(両者とも平均年間給与は、賞与及び超過勤務手当を含みます。)
こちらからほかの企業も検索⇒企業シムラ―検索
全ての年齢層でサーティワンが不二家を上回ります。
25歳時が一番差が小さく152.1万円、50歳時が一番差が大きく249.5万円の差があります。
これらの数値は有価証券報告書から平均年齢、平均年収等を取得し計算をしております。
給与カーブの形状等は統計局の産業別のカーブ構造を反映させております。
2社で同じ業種のためカーブの上昇率は同じ数字を使っています。
生涯給与
この年収で生涯もらえる給与を計算します。
生涯給与といってサラリーマンとしての収入の総額です。
副業等一切なくこの会社からのみの収入です。
会社名 | 生涯給与 |
サーティワン | 2億7,088万円 |
不二家 | 1億9,009万円 |
サーティワンが不二家を8,079万円上回っています。
都心の分譲マンションを狙える金額です。
役員報酬
取締役の報酬を見て、社内で成功して偉くなった場合にどれだけの報酬がもらえるのかをイメージしてください。
会社名 | 役員数 | 役員報酬 (百万円) |
役員賞与 (百万円) |
オプション (百万円) |
退職金
(百万円) |
1人あたり総報酬 (百万円) |
サーティワン
|
4 | 51 | 2 | 0 | 12 | 16.3 |
不二家
|
11 | 142 | 0 | 0 | 0 | 12.9 |
サーティワンが不二家よりも1人当たりの報酬額(年額)では340万円多いです。
生涯で形成する資産
生涯で形成される資産はいくらになっているかを計算してみました。
両者とも平均的な支出を一生続けたとしてどれくらいの資産が65歳、85歳のときに残っているかを推計します。
サーティワン、不二家の現在31歳の方を例に計算を行います。
結果はシミュライザー(人生計画システム)で計算すると以下のようになりました。
サーティワン | 不二家 | 差額(サーティワンベース) | |
65歳 | 5,008万円 | 2,940万円 | 2,068万円 |
85歳 | 3,478万円 | 2,394万円 | 1,084万円 |
65歳時にサーティワンが2,068万円(貯蓄可能額が)上回ります。
これが85歳時は1,084万円に縮まります。
しかし両者とも安定的な老後が約束されているようです。
(当システムでは85歳でプラスになっていることを一つの目標にしています。)
しかし使いすぎや、病気、運用の失敗(シミュレーションでは預金しかつかっていません。)で大きく異なることになります。
左がサーティワンの方、右が不二家の方です。31歳には五郎と名前がついています。(全企業共通ルール)
システムへ移動してほかの企業も見てみる。⇒ 企業シムラ―検索
結論
纏めると以下のような結果です
- サーティワンが2018年の新卒採用をしていないため初任給の比較できません。
- 平均年間給与はサーティワンが281.5万円多いです。
- 年齢層別給与では全ての年齢層でサーティワンが不二家を上回ります。
25歳時が一番差が小さく152.1万円、50歳時が一番差が大きく249.5万円の差があります。 - 生涯年収(従業員として)はサーティワンが8,079万円多いです。
- 役員報酬はサーティワンが1人当たりの報酬額(年額)で340万円多いです。
- 老後の資産額では85歳時にサーティワンが1,084万円多いです。
平均年間給与、年齢層別給与、生涯年収、役員報酬、老後の資産全てでサーティワンが不二家を上回りました。
そのため今回はサーティワンの勝ちとします。
シミュライズでは今後も様々な企業の人生比較を行っていきます。
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