年収400万円のシングル母 子供の大学進学は可能か?

2021/09/21

年収400万円のシングル母の場合に、子供の大学進学が可能かどうか?シミュライズでシミュレーションしてみた。

プロフィール等は、以下の通り。

プロフィール
母親の年齢 30歳
子供の年齢 2歳
母親の年収 400万円
退職年齢 60歳
想定退職金 1,470万円
貯蓄額 200万円

 

以下のケースでシミュレーションしてみた。

  • ケース1:離婚した夫から養育費が支払われ、子供を公立中高、国立大学へ進学させるケース
  • ケース2:離婚した夫から養育費が支払われず、子供を公立中高、国立大学へ進学させるケース
  • ケース3:離婚した夫から養育費が支払われ、中学から大学まで子供を私立に通わせるケース

いずれのケースも子供を大学に通わせることは全く問題なく、十分に可能だと思われる。

ではそれぞれのケースについて詳しく見ていきましょう。

ケース1:離婚した夫から養育費が支払われ、子供を公立中高、国立大学へ進学させる場合

年間の収入と支出を算出すると以下の通りとなる。

年間収入と年間支出

収入(年間) 支出(年間)
年収(税込み) 400万円 生活費 182万円
年収(手取り) 320万円 保育・教育費 16万円
養育費 60万円 住居費 84万円
児童手当 18万円 ボーナス支出 25万円
手取り収入合計 398万円 支出合計 307万円

子供がまだ2歳のため、児童手当が月額15,000円(3歳以降は10,000円)、養育費は大学卒業まで月額5万円とした。寡婦控除を考慮するものの税金や社会保険料を支払ったあとの総手取り収入額は398万円となる。

一方支出については、毎月の生活費152,000円保育・教育費13,400円家賃7万円、年間のボーナス支出25万円とした結果、年間の支出額は307万円となり、年間91万円の黒字となる。

子供の教育に関しては、幼稚園から高校までを公立に通わせることとし、高校2年、3年の2年間は予備校に通い(年間80万円)、大学も国立大に進学する前提で考えた場合でも、子供が予備校に通う高校2年、3年の2年間を除き、年間収支は100万円前後の黒字となる。大学4年間は年間54万円の奨学金を受ける前提としたが、4年間で合計216万円の奨学金が仮になくとも大学進学は十分に可能だと思われる。

子供が成人後も定年退職までほぼ毎年黒字が続き、65歳時点の金融資産残高は4,173万円、85歳時点でも2,953万円となり、老後も十分にやっていける水準であり、子供の大学進学は全く問題なく可能だと思われる。

年収400万円のシングル母 キャッシュフローおよび金融資産残高

ライフプランシミュレーションしてみた結果、下記の通りとなりました。

400-1

 

ケース2:離婚した夫から養育費が支払われず、子供を公立中高、国立大学へ進学させる場合

仮に離婚した夫から養育費が支払われなかった場合にどうなるかをシミュレーションしてみた。

その場合の収入と支出は以下の通り。

年間収入と年間支出

収入(年間) 支出(年間)
年収(税込み) 400万円 生活費 182万円
年収(手取り) 320万円 保育・教育費 16万円
養育費 0万円 住居費 84万円
児童手当 18万円 ボーナス支出 25万円
手取り収入合計 338万円 支出合計 307万円

離婚した夫からの養育費(月額5万円)がゼロなるため、手取り収入は338万円となる。一方、前述の通り支出合計は307万円であるため、ケース1と比べると減少するものの、年間収支は31万円の黒字となる。

年間収支は、子供が予備校に通う高校2年、3年の2年間のみ22万円~23万円の赤字となるものの、子供が成人するまでの期間での年間赤字がこの2年間だけであり、毎年30万円~100万円近い黒字となる。大学は奨学金(年間54万円)を貰って通う前提としたが、仮に奨学金を受けなくとも国立大学であれば通わせることは問題ないと思われる。

リタイヤ後は毎年貯蓄を食いつぶす生活となるものの、65歳時点での金融資産残高は2,973万円、85歳時点での残高は1,752万円となり、十分に余裕のある人生を送ることが可能だと思われる。

年収400万円のシングル母 養育費が支払われなかった場合のCFおよび金融資産残高

ライフプランシミュレーションしてみた結果、下記の通りとなりました。

400-2

 

ケース3:離婚した夫から養育費が支払われ、中学から大学まで子供を私立に通わせる場合

仮に離婚した夫から養育費が支払われ、子供を中学から大学まで私立に通わせた場合をシミュレーションしてみた。

その場合の収入と支出は以下の通り。

年間収入と年間支出

収入(年間) 支出(年間)
年収(税込み) 400万円 生活費 182万円
年収(手取り) 320万円 保育・教育費 16万円
養育費 60万円 住居費 84万円
児童手当 18万円 ボーナス支出 25万円
手取り収入合計 398万円 支出合計 307万円

収入はケース1と同じとなるため、手取り収入は398万円となる。また支出額もケース1と同額となるため支出合計は307万円となり、年間91万円の黒字となる。

子供の教育については、中学から大学まで私立に通わせるため、教育費の総額が1,500万円となり、全て公立・国立の場合と比較すると600万円の支出増となる。子供が独立するまでの期間の年間収支は、子供が中学に入学する年が11万円の赤字予備校(年間80万円)に通う高校2年~3年の2年間が9万円~17万円の赤字となるものの、子供が成人するまでの期間での年間赤字はこの3年間のみとなる。また今回のシミュレーションでは、全て私立に通わせるため、奨学金は利用しないこととした。

子供が独立し、リタイヤ後は貯蓄を切り崩す生活となるものの、65歳時点での金融資産残高は3,357万円、85歳時点では2,137万円となり、子供を中学から大学まで私立に通わせても余裕のある人生を歩むことが可能だと思われる。

年収400万円のシングル母 養育費が支払われず実家に戻った場合のCFおよび金融資産残高

ライフプランシミュレーションしてみた結果、下記の通りとなりました。


400-3

シミュレーション結果から考察すると、年収400万円の場合には、養育費が支払われなかった場合でも、子供の大学進学は問題ないと思われる。
また養育費が支払われた場合、中学から私立に通わせることも可能だと思われる。

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