JR東海(東海旅客鉄道株式会社)とJR東日本(東日本旅客鉄道株式会社)
日本を代表する鉄道会社2社ですが、待遇面ではどう違うのか見てみました。
両者の比較を今回は試みたい。
ポイントは4つ
- 初任給
- 年齢ごとの給与水準
- 生涯給与
- 役員報酬
サラリーマンとして一生をこの会社で過ごし、役員までに到達した場合の報酬の差を見て商社人生の損得勘定を見ていきたいと思います。
【JR東海運航エリア】
東京⇒新大阪までの新幹線を握っているのは強みですよね。(出典:東海旅客鉄道株式会社ホームページ)
【JR東日本運航エリア】
東京・関東圏の通勤エリアを握っているのは強みですよね。(出典:東日本旅客鉄道株式会社ホームページ)
参考までに業績比較
【26年度の業績】 (単位円)
会社 | 営業収益 | 前年 | 成長率 |
東日本 | 2兆7,562億 | 2兆7,029億 | 1.97% |
東海 | 1兆6,723億 | 1兆6,525億 | 1.20% |
企業の成長率は確実ではありますがあまり大きくはありません。
不景気には強いですが、好景気の際には他の産業の方が成長は上回ってきます。
初任給
すでに社員の方は昔と今では少し違うかもしれませんが、これからの就職する方のために初任給制度を掲載しておきます。
JR系列はどこも寮とか社宅を提供しているとこは大きいですね。
【JR東海】
総合職
2014年4月実績
学卒:230,900 円
院卒:260,300円
総合職・プロフェショナル職・アソシエイト職の区分がある。併願はできない。
福利厚生 社宅・寮など各地に完備、JR東海福祉会など
【JR東日本】
ポテンシャル採用(総合職)
2015年4月実績
学卒:213,325 円
院卒:233,565円
ポテンシャル採用(総合職100人程度)とプロフェッショナル採用(1,100人程度)
福利厚生 寮、社宅、病院完備
年齢ごとの給与
有価証券報告書の情報では
従業員数 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 平均年間給与(円) | |
東日本 | 49,558 | 41.2 | 17.3 | 7,048,607 |
東海 | 19,026 | 37.1 | 14.9 | 7,197,143 |
年齢ごとの推定給与は以下の通りです。
【推定年収 単位千円】
年齢 | JR東海 | JR東日本 |
25 | 6,179 | 5,968 |
30 | 6,587 | 6,376 |
35 | 6,979 | 6,768 |
40 | 7,212 | 7,001 |
45 | 7,374 | 7,163 |
50 | 7,602 | 7,391 |
(両者とも平均年間給与は、賞与及び超過勤務手当を含みます。)
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金額は拮抗していますが、全年齢層でJR東海がやや優っています。
これらの数値は有価証券報告書から平均年齢、平均年収等を取得し計算をしております。
給与カーブの形状等は統計局の産業別のカーブ構造を反映させております。
2つとも同じ業種のためカーブの上昇率等は共通の数字を使っています。
競い合っている両者だけあって給与もほぼ同じような水準となっています。
生涯給与
この年収で生涯もらえる給与を計算します。生涯給与といってサラリーマンとしての収入の総額です。副業等一切なくこの会社からのみの収入です。
会社名 | 生涯給与 |
東海旅客鉄道 | 2億6713万円 |
東日本旅客鉄道 | 2億5734万円 |
わずかに979万円の差額となりなす。
給与カーブを運輸業、郵便業で作成すると上昇率は比較的緩やかになります。
如何に互いがライバルとして認識し、給与レベルで同水準を保つことで、より優秀な人材を獲得したいと戦っていることを知る指標でもあります。
役員報酬
最後に経営の責任を担う取締役の報酬を見て、大成功して偉くなった場合にどれだけの報酬がもらえるのかをイメージしてください。
こちらはよりJR西日本も加え3社のランキングを見ていただこうと思います。
会社名 | 役員数 | 役員報酬(百万円) | 役員賞与(百万円) | オプション(百万円) | 1人あたり総報酬(百万円) |
東海旅客鉄道 | 11 | 528 | 213 | 0 | 67.4 |
東日本旅客鉄道 | 19 | 616 | 168 | 0 | 41.3 |
西日本旅客鉄道 | 10 | 428 | 0 | 0 | 42.8 |
東海が東日本よりも一人当たりの報酬額では26.1百万円も多く、東海がダントツです。
生涯で形成する資産
生涯で形成される資産はいくらになっているかを計算してみました。両者とも平均的な支出を一生続けたとしてどれくらいの資産が65歳、85歳のときに残っているかを推計します。
JR東海、JR東日本の現在30歳の方を例に計算を行います。
結果はシミュライザー(人生計画システム)で計算すると以下のようになりました。
JR東海 | JR東日本 | 差額 | |
65歳 | 4,002万円 | 3,656万円 | 346万円 |
85歳 | 1,915万円 | 1,643万円 | 272万円 |
JR東海が346万円だけ65歳で上回ります。
85歳では272万円差額があります。
しかし両者とも安定的な老後が約束されているようです。
(当システムでは85歳でプラスになっていることを一つの目標にしています。)
しかし使いすぎや、病気、運用の失敗(シミュレーションでは預金しかつかっていません。)で大きく異なることになります。
左がJR東海の方、右がJR東日本の方です。30歳には五郎と名前がついています。(全企業共通ルール)
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結論
JR東海が生涯年収(従業員として)は若干多く、また役員になってからの待遇が平均で2,610万円ほどよかったので、JR東海の今回は勝ちということとします。
余談ですが、JR西日本よりも2社とも待遇は良いようです。
【人生設計】JR東日本とJR東海-鉄道大手2社のの社員、生涯給与と人生設計はどう違う?(2014)