株式会社カカクコム（以下カカクコム）と株式会社ぐるなび（以下ぐるなび）は共にグルメサイトを運営していますが、この2社は待遇面でどう違うのか比較してみました。

カカクコムとぐるなびの給与比較をするうえで以下のポイントに絞って行いたいと思います。

ポイントは４つ

1. 初任給
2. 年齢ごとの給与水準
3. 生涯給与
4. 役員報酬

サラリーマンとして一生をこの会社で過ごし、役員までに到達した場合の報酬の差を見てネットサービス業界の人生の損得勘定を見ていきたいと思います。

それぞれの特徴

【株式会社カカクコム】

株式会社カカクコムは価格比較サイト「価格.com」を運営していることで有名な企業です。
掲載店からの手数料収入が柱です。

運営している主要なサイトと平成28年3月度の月間利用者数は以下のとおりです。

• 購買支援サイト『価格.com』：5,027万人
• ランキングと口コミのグルメサイト『食べログ』：7,470万人
• 旅行の口コミと比較サイト『フォートラベル』：829万人
• 総合映画情報サイト『映画.com』：1,070万人
• 不動産住宅情報サイト『スマイティ』：191万人
• 暮らしに特化したキュレーションサイト『キナリノ』：650万人

月間利用者数から分かるように社名の『価格.com』より『食べログ』のほうが利用者が多くなっています。
また『価格.com』の利用者はPCとスマホが半々ですが、『食べログ』はスマホ利用者がPC利用者の2.5倍近くいます。

食べログは日本最大級のグルメサイトです。月間利用者数7,470万人、クチコミ数1270万件以上、掲載店舗数84万件以上あり、各店舗にはユーザー評価に基づく点数によるランキングがつけられています。

この食べログの点数は単純平均ではなくレビュアーの影響度や不正対策などをした食べログ独自の調整をした点数となっています。この調整によりランキングの精度を高めていますが、同時に不透明なこともあり問題にもなっています。

【株式会社ぐるなび】

株式会社ぐるなびはグルメサイトポータル『ぐるなび』を運営している会社です。
掲載店からの加盟料や販促支援料が柱です。
中国の上海にも拠点があります。

『ぐるなび』は日本最大級の飲食店情報検索サイトです。
月間利用者数は5,700万人、有両加盟店数は56,967店（2015年12月時点）です。

運営している主要なサイトは以下のとおりです。

• ぐるなび
• ぐるなびPRO for 飲食店
• ぐるなびPRO for メンバー
• ぐるなび応援おすすめメニューランキング
• こちら秘書室
• ぐるなびデリバリー
• ぐるなび食市場
• ぐるなびWEDDING
• ぐるたび
• えきから時刻表
• SURF & SNOW
• Let's ENJOY TOKYO
• ぐる研

業績は？

業績も比べておきましょう。

【連結決算：平成28年3月の業績】　（単位円）

売上高はカカクコムがぐるなびを66億円ほど上回ります。
経常利益もカカクコムがぐるなびを上回り、その差は131億円ほどです。
成長率でもカカクコムがぐるなびを上回っています。
売上、利益、成長率全てでカカクコムがぐるなびを上回っています。

初任給

これからの就職する方のために初任給制度を掲載しておきます。

【カカクコムは2018年度募集要項から、ぐるなびは2017年4月実績　初任給(単位：円)】

大卒、大学院卒共にカカクコムが上回っています。

差額は大卒で14,000円、大学院卒で8,000円です。

年齢ごとの給与

有価証券報告書の情報から取得できる情報は以下のようになっています。

【平成28年度3月決算の比較】

従業員数はぐるなびがカカクコムを上回ります。その差は単体で900人ほど、連結で900人ほどです。
平均年齢はぐるなびが0.7歳高く、勤続年数もぐるなびが1.0年長いです。
平均年間給与はカカクコムが97万円ほど多いです。

【年代別推定年収：単位千円】

（両者とも平均年間給与は、賞与及び超過勤務手当を含みます。）
こちらからほかの企業も検索⇒企業シムラ―検索

全ての年齢層でカカクコムがぐるなびを上回ります。

25歳時が一番差が小さく79.6万円、50歳時が一番差が大きく119.4万円の差があります。

これらの数値は有価証券報告書から平均年齢、平均年収等を取得し計算をしております。
給与カーブの形状等は統計局の産業別のカーブ構造を反映させております。
2社で同じ業種のためカーブの上昇率は同じ数字を使っています。

生涯給与

この年収で生涯もらえる給与を計算します。
生涯給与といってサラリーマンとしての収入の総額です。
副業等一切なくこの会社からのみの収入です。

企業シムラ―検索

カカクコムがぐるなびを4,137万円上回っています。

役員報酬

取締役の報酬を見て、社内で成功して偉くなった場合にどれだけの報酬がもらえるのかをイメージしてください。

カカクコムがぐるなびよりも1人当たりの報酬額（年額）では670万円ほど多いです。

生涯で形成する資産

生涯で形成される資産はいくらになっているかを計算してみました。
両者とも平均的な支出を一生続けたとしてどれくらいの資産が65歳、85歳のときに残っているかを推計します。

カカクコム、ぐるなびの現在31歳の方を例に計算を行います。

結果はシミュライザー（人生計画システム）で計算すると以下のようになりました。

65歳時にぐるなびが55万円（貯蓄可能額が）上回ります。

これが85歳時では1,029万円に広がります。

しかし両者とも安定的な老後が約束されているようです。

（当システムでは85歳でプラスになっていることを一つの目標にしています。）

カカクコム 五郎（31歳）

ぐるなび 五郎（31歳）

しかし使いすぎや、病気、運用の失敗（シミュレーションでは預金しかつかっていません。）で大きく異なることになります。

左がカカクコムの方、右がぐるなびの方です。31歳には五郎と名前がついています。（全企業共通ルール）

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結論

初任給はカカクコムがぐるなびを上回っています。
平均年間給与もカカクコムが97万円ほど多いです。
年齢層別平均給与も全ての年齢層でカカクコムがぐるなびを上回ります。
25歳時が一番差が小さく79.6万円、50歳時が一番差が大きく119.4万円の差があります。
カカクコムの生涯年収（従業員として）はぐるなびのそれに比べ4,137万円多くなっています。

役員になってからの待遇でも、年平均で670万円ほどカカクコムが上回りました。
ですが最後に65歳以降の資産額で比較すると、85歳時にぐるなびが1,029万円上回りました。

初任給、平均年収、年齢層別平均給与、生涯年収、役員報酬でカカクコムが上回りました。
老後の資産ではぐるなびが上回ります。これはカカクコムの支出がぐるなびより多い、つまりより豊かな生活を送っているためです。
そのため今回はカカクコムの勝ちとします。

業績通りの結果となりました。

シミュライズでは今後も様々な企業の比較を行っていきます。

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