ファーストリテイリングと日清食品、錦織圭選手と契約している2社。就職するならどちらがお得?(2018年入社版)

2021/08/19

株式会社ファーストリテイリング(以下ファーストリテイリング)はファッション、日清食品ホールディングス株式会社(以下日清食品HD)はインスタント食品で有名ですが、共にテニスプレイヤー錦織圭のスポンサー企業としても有名です。この2社は待遇面でどう違うのか比較してみました。

ファーストリテイリングと日清食品HD、両社の給与比較をするうえで以下のポイントに絞って行いたいと思います。

ポイントは4つ

  1. 初任給
  2. 年齢ごとの給与水準
  3. 生涯給与
  4. 役員報酬

サラリーマンとして一生をこの会社で過ごし、役員までに到達した場合の報酬の差を見てプロテニスプレイヤーのスポンサー企業の人生の損得勘定を見ていきたいと思います。

 

 

それぞれの特徴


【株式会社ファーストリテイリング】
ファーストリテイリングは1963年設立の日本のアパレルグループです。
代表的なブランドとしてユニクロとG.U.があります。
ユニクロでは低価格、大量販売で勢力を伸ばしていましたが、機能性衣料に力を入れて付加価値商品を提供し単価を高めようとしています。
ヒートテック、エアリズム、フリース、ウルトラライトダウンなどが知られています。
また障害者や難民も積極的に雇用しています。
リオデジャネイロ五輪で日本勢で96年ぶりにメダルを獲得した錦織圭選手とスポンサー契約を結んでいます。

 

【日清食品HD株式会社】
日清食品HDは1948年設立の日本の加工食品メーカーです。
インスタント食品、特に即席麺で有名で、カップヌードル、どん兵衛、チキンラーメン、日清焼きそばUFO、日清ラ王など有名ブランドを多数持っています。
1958年に世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」を発売しています。
1971年に世界初のカップめん「カップヌードル」を発売し、その後も商品を展開していき、大きなシェアを持っています。
災害緊急物資としての価値が高いインスタントラーメンによる支援活動を何度も行っています。
プロテニスプレイヤーの錦織圭選手と2020年まで所属契約しています。

 

業績は?


業績も比べておきましょう。

【連結決算:平成27年8月(ファーストリテイリング)平成28年3月(日清食品HD)の業績】 (単位円)

ファーストリテイリング
会社
日清食品HD
1兆6,818億
売上高
4,681億
1兆3,829億
前年
4,316億
21.6%
対前年度比
8.5%
1,644億
経常利益
307億
1,100億
当期純利益
269億
1,639億
包括利益
196億
64.5%
自己資本比率
65.1%

売上高はファーストリテイリングが日清食品HDの3倍以上ありその差は1兆,2000億円ほどあります。
経常利益もファーストリテイリングが日清食品HDの5倍以上あり、その差は1,300億円以上です。
成長率もファーストリテイリングが21.6%日清食品HDが8.5%と共に大きく成長していますがファーストリテイリングがより大きく成長してます。
売上、利益、成長率全てファーストリテイリングが日清食品HDを上回っています。

 

初任給


これからの就職する方のために初任給制度を掲載しておきます。

【ファーストリテイリングは2018年4月入社社員 初任給、日清食品は(単位:円)】

ファーストリテイリング
学歴
日清食品
210,000
大学院卒(修士課程)
218,400
210,000
大卒
210,100

日清食品HDは日清食品の場合です。
ファーストリテイリングはユニクロの場合です。学歴の記載がありません。

 

年齢ごとの給与


有価証券報告書の情報から取得できる情報は以下のようになっています。

【平成27年度8月決算(ファーストリテイリング)、平成27年度3月決算の比較】

従業員数(連結) 平均年齢 平均勤続年数 平均年間給与(千円)
ファーストリテイリング 1,234(41,646) 36.9 5.1 7,696
日清食品HD 681(11,200) 39.3 11.9 7,725

 

従業員数はファーストリテイリングが日清食品HDを大きく上回ります。その差は単体で550人ほど、連結で3万人ほどです。
平均年齢は日清食品HDが2.4歳高く、勤続年数も日清食品HDが6.8年長いです。
平均年間給与はほぼ同じで日清食品HDが29万円多いです。

 

【年代別推定年収:単位千円】

年齢 ファーストリテイリング 日清食品HD 差額(ファーストリテイリングベース)
25 5,015 5,393 -378
30 6,511 6,312 199
35 7,372 7,070 302
40 7,859 7,840 19
45 8,059 8,545 -485
50 8,227 8,848 -621

(両者とも平均年間給与は、賞与及び超過勤務手当を含みます。)
こちらからほかの企業も検索⇒企業シムラ―検索

 

25歳時と45歳時以降で日清食品HDがファーストリテイリングを上回ります。
30歳時から40歳時まではファーストリテイリングが上回ります。

40歳時が一番差が小さくファーストリテイリングが1.9万円上回ります。
50歳時が一番差が大きく日清食品HDが62.1万円上回ります。

これらの数値は有価証券報告書から平均年齢、平均年収等を取得し計算をしております。
給与カーブの形状等は統計局の産業別のカーブ構造を反映させております。
2社で違う業種のためカーブの上昇率等違う数字を使っています。

 

生涯給与


この年収で生涯もらえる給与を計算します。
生涯給与といってサラリーマンとしての収入の総額です。
副業等一切なくこの会社からのみの収入です。

 

会社名 生涯給与
ファーストリテイリング 2億7,819万円
日清食品HD 2億8,650万円

企業シムラ―検索

 

日清食品HDがファーストリテイリングを831万円ほど上回っています。

 

 

役員報酬


取締役の報酬を見て、社内で成功して偉くなった場合にどれだけの報酬がもらえるのかをイメージしてください。

会社名 役員数 役員報酬
(百万円)
役員賞与
(百万円)
オプション
(百万円)
退職金

(百万円)

1人あたり総報酬
(百万円)
ファーストリテイリング
1 240 0 0 0 240
日清食品HD
9 496 0 262 0 84.2

 

ファーストリテイリングが日清食品HDよりも1人当たりの報酬額(年額)では1億5,580万円多いです。
ですが、ファーストリテイリングの社内の役員は代表取締役会長兼社長の柳井氏のみです。

生涯で形成する資産


生涯で形成される資産はいくらになっているかを計算してみました。
両者とも平均的な支出を一生続けたとしてどれくらいの資産が65歳、85歳のときに残っているかを推計します。

ファーストリテイリング、日清食品HDの現在31歳の方を例に計算を行います。

結果はシミュライザー(人生計画システム)で計算すると以下のようになりました。

 

ファーストリテイリング 日清食品HD 差額(日清食品HDベース)
65歳 6,294万円 7,318万円 1,024万円
85歳 5,261万円 6,497万円 1,236万円

65歳時日清食品HD1,024万円(貯蓄可能額が)上回ります。

これが85歳時では1,236万円に広がります

しかし両者とも安定的な老後が約束されているようです。

(当システムでは85歳でプラスになっていることを一つの目標にしています。)

 

ファーストリテイリング 五郎(31歳)

日清食品HD 五郎(31歳)

ファーストリテイリングVS日清HD 2016-08-19 16.37.40

 

しかし使いすぎや、病気、運用の失敗(シミュレーションでは預金しかつかっていません。)で大きく異なることになります。

左がファーストリテイリングの方、右が日清食品HDの方です。31歳には五郎と名前がついています。(全企業共通ルール)

システムへ移動してほかの企業も見てみる。⇒ 企業シムラ―検索

 

結論


初任給は大卒でファーストリテイリングと日清食品HDが同額です。
平均年収も大きな差はなく、日清食品HDが29万円多いです。
年齢層別平均給与は30歳時から40歳時まではファーストリテイリングが高く、25歳時と45歳時以降は日清食品HDが高いです。

一番差が小さいのが40歳時でファーストリテイリングが1.9万円上回ります。
一番差が大きいのが50歳時で日清食品HDが62.1万円上回ります。
日清食品HDの生涯年収(従業員として)はファーストリテイリングのそれに比べ831万円ほど多くなっています。

役員になってからの待遇でも、年平均で1億5,580万円ほどファーストリテイリングが上回りましたが社内役員は1人です。
最後に65歳以降の資産額で比較すると、85歳時に日清食品HDが1,236万円上回りました。

初任給、平均年収ともに大きな差はなく、年齢層が高くなると日清食品HDが上回り、老後の資産では日清食品HDがファーストリテイリングを上回りました。
そのため今回は日清食品HDの勝ちとします。

業績とは逆の形となりました。

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