三菱地所と三井不動産で生涯年収・人生計画にどれだけ違いがある?(2015年版)

2021/08/19

三菱地所と三井不動産は日本を代表する不動産会社の2社ですが、待遇面ではどう違うのか見てみました。

三菱地所と三井不動産、両社の比較を今回は試みたい。

 

ポイントは4つ

  1. 初任給
  2. 年齢ごとの給与水準
  3. 生涯給与
  4. 役員報酬

サラリーマンとして一生をこの会社で過ごし、役員までに到達した場合の報酬の差を見て商社人生の損得勘定を見ていきたいと思います。

 

何の会社?


【三菱地所】

三菱グループの中核企業の一つで、大手町に本社を置く不動産会社、総合デベロッパーです

大手町、丸の内、有楽町のいわゆる「大丸有地区」に30棟以上のビルを持ち、三菱グループの主要各社の本社も多くあるため丸の内一帯は「三菱村」と呼ばれることもあります。

現在はこの一帯のビルを建て替える「丸の内再構築」を実施しています。

その他にサンシャインシティやランドマークタワーも設計しています。

 

住宅事業では分譲マンション事業(パークハウス)や郊外のニュータウン開発(パークタウン)にも多くの実績があります。

商業施設の開発・運営にも注力していて丸の内エリアの商業化やアウトレットモール(プレミアム・アウトレット)なども手がけています。

 

 

【三井不動産】

三井グループの中核企業の一つで、日本橋室町に本社を置く不動産会社、デベロッパーです。

霞ヶ関ビルディングなどのオフィスビル、ショッピングセンター「ららぽーと」、アウトレットモール「三井アウトレットパーク」、ホテル、住宅など幅広く事業展開をしています。

また関連会社にオリエンタルランドがあり東京ディズニーリゾートを運営しています。

 

近年では日本橋周辺の再開発を進めていて、東急百貨店日本橋店跡地にCOREDO日本橋を東急不動産とオープンさせ、三越前にCOREDO室町をオープンさせています。

また六本木の防衛庁跡地に東京ミッドタウンをオープンさせています。

 

 

業績は?


業績も比べておきましょう。

 

【26年度の業績】 (単位円)

会社 売上高 前年 成長率
三菱地所 1兆1,102億 1兆752億 3.2%
三井不動産 1兆5,290億 1兆5,152億 0.9%

売上高では三井不動産が三菱地所をを4000億円以上上回っています。

不動産市況がオリンピックにむけて上向いてくるとまだまだ成長の余地はありそうですね。

 

 

初任給


すでに社員の方は昔と今では少し違うかもしれませんが、これからの就職する方のために初任給制度を掲載しておきます。

 

【三菱地所】

2016年4月入社社員

総合N職

  • 給与(2015年4月入社実績)
    • 院 卒 月給245,000円
    • 学部卒 月給210,000円
  • 昇級 : 年1回(4月)
  • 賞与 : 年2回(6月,12月)
  • 勤務時間
    • 9:15〜17:45
  •  休日休暇
    • 休日
      • 土曜・日曜。祝日
      • 年末年始
    • 休暇
      • 有給休暇(10~20日)
      • 夏期休暇
      • 慶弔休暇など

 

【三井不動産】

2016年4月入社社員

  • 給与(2014年4月実績)
    • 院了 月給250,000円
    • 大学卒 月給210,000円
  • 賞与 : 年2回
  • 昇級:年1回(4月)
  • 勤務時間
    • 9:00~17:30
    • フレックスタイム制度あり
    •  休日
      • 完全週休2日制(土曜日・日曜日)
      • 祝日
      • 年末年始
      • (年間休日121日:2013年度実績)
    •  休暇
      • 有給休暇
      • 夏季休暇
      • 結婚休暇
      • 慶弔休暇など
    • 福利厚生
      • 住宅融資制度
      • 従業者持株会制度
      • 独身寮(東京)
      • カフェテリアプラン ほか
    • 教育制度
      • 新入社員研修
      • 若手グローバル研修
      • フォローアップ研修
      • 階層別研修など
      • その他/海外トレーニー制度(短期・長期)
      • 資格取得奨励
      • 通信教育費用補助など

    初任給はほとんど差はありませんが、三菱地所の院卒が5000円だけ高いようです。

    三井不動産のカフェテリアプラン気になります!

     

    年齢ごとの給与


    有価証券報告書の情報から取得できる情報は以下のようになっています。

     

    【2015年度3月決算の比較】

    従業員数 平均年齢 平均勤続年数 平均年間給与(千円)
    三菱地所 711 40.75 17.0 11,302
    三井不動産 1,349 41.1 12.3 11,217

     

    年齢ごとの推定給与は以下の通りです。

     

    【推定年収 単位千円】

    年齢 三菱地所(A) 三井不動産(B) 差額(A)-(B)
    25 7,319 7,215 104
    30 9,209 9,077 132
    35 10,168 10,022 146
    40 11,137 10,977 160
    45 11,404 11,241 163
    50 10,989 10,832 157

    (両者とも平均年間給与は、賞与及び超過勤務手当を含みます。)

    こちらからほかの企業も検索⇒企業シムラ―検索

     

    全年齢層で若干ですが三菱地所が上回っています。

    25歳時でおよそ10.5万円の差があり、ピーク時の45歳時ではおよそ16.3万円の差があります。

    これらの数値は有価証券報告書から平均年齢、平均年収等を取得し計算をしております。

    これだけ近いのも驚きです。

     

    三菱VS三井 商社の比較は以下

    三井物産VS三菱商事(2015) 生涯収入や役員報酬勝つのはどっちだ?

     

    給与カーブの形状等は統計局の産業別のカーブ構造を反映させております。

    2つとも同じ業種のためカーブの上昇率等は共通の数字を使っています。

    競い合っている両者だけあって給与もほぼ同じような水準となっています。

     

     

    生涯給与


    この年収で生涯もらえる給与を計算します。生涯給与といってサラリーマンとしての収入の総額です。副業等一切なくこの会社からのみの収入です。

     

    会社名 生涯給与
    三菱地所 3億8,462万円
    三井不動産 3億7,911万円

    企業シムラ―検索

     

    三菱地所がやや三井不動産を上回り、551万円の差額となりなす。

    これは数十年の差異としてはかなり小さい方です。

    如何に互いがライバルとして認識し、給与レベルで同水準を保つことで、より優秀な人材を獲得したいと戦っていることを知る指標でもあります。

     

    役員報酬


    最後に経営の責任を担う取締役の報酬を見て、大成功して偉くなった場合にどれだけの報酬がもらえるのかをイメージしてください。

    会社名 役員数 役員報酬(百万円) 役員賞与(百万円) オプション(百万円) 1人あたり総報酬(百万円)
    三菱地所 10 525 0 86 61.1
    三井不動産 8 454 290 75 102.4

    2015年度は三井不動産三菱地所よりも1人当たりの報酬額では4,130万円多いです。

    ここは大きく差がついています。

     

    生涯で形成する資産


    生涯で形成される資産はいくらになっているかを計算してみました。両者とも平均的な支出を一生続けたとしてどれくらいの資産が65歳、85歳のときに残っているかを推計します。

    三菱地所、三井不動産の現在30歳の方を例に計算を行います。

    結果はシミュライザー(人生計画システム)で計算すると以下のようになりました。

     

    三菱地所 三井不動産 差額
    65歳 6,600万円 5,974万円 626万円
    85歳 2,331万円 1,623万円 708万円

     

    65歳時三菱地所が三井不動産を626万円上回ります。

    これが85歳時では708万円に広がります。

    しかし両者とも安定的な老後が約束されているようです。

    (当システムでは85歳でプラスになっていることを一つの目標にしています。)

     

    三菱地所 VS 三井不動産 2015-08-24 12.31.42

    しかし使いすぎや、病気、運用の失敗(シミュレーションでは預金しかつかっていません。)で大きく異なることになります。

    左が三菱地所の方、右が三井不動産の方です。30歳には五郎と名前がついています。(全企業共通ルール)

    システムへ移動してほかの企業も見てみる。⇒ 企業シムラ―検索

     

    結論


    三菱地所生涯年収(従業員として)は550万円ほど多いようです。

    また役員になってからの待遇が平均で4,130万円ほど三井不動産の方がよかったので、運よく役員にまでなれば三井不動産そうでなければ三菱地所が有利と言えます。(しかし業績次第でもあります。)

     

    最後に65歳以降の資産額で比較すると三菱地所の方が65歳時も85歳時も三井不動産を上回っていますが差額は700万円ほどです。

     

    どちらも恵まれた待遇ですが、役員報酬以外でリードした三菱地所の勝ちとします。

     

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