今年公表の企業データを用いてアップデートされた 2014年の生涯給与ランキング、上位20社の特徴を探りましょう。
昨年と今年のランキング上位20社の業種内訳をまず見てます。
業種(細目) | 2014年 | 2013年 |
総合商社 | 5社 | 5社 |
メディア | 5社 | 5社 |
M&Aアドバイザリー | 3社 | 3社 |
電気機器 | 2社 | 2社 |
コンサルティング | 1社 | 2社 |
広告 | 1社 | 1社 |
証券 | 1社 | - |
保険 | 1社 | - |
銀行 | 1社 | - |
医薬品 | - | 1社 |
ゲーム | - | 1社 |
20社のうち、17社は昨年と同じ顔触れ、特に、総合商社、メディア、M&Aアドバイザリーは全く同じ複数社が入っています。
昨年からの変化で特徴的なのは、証券、保険、銀行の金融三社がランクインしてきたこと。 三社ともに金融持株会社、(ホールディングス)で、シニアな管理者クラスが子会社から転籍していることにより、平均給与が高くなっている面はあります。 ただし、いずれも従業員を数百人抱えており、今年ランクアップしていることから、これら金融機関において全社的な給与アップが図られてきてることが想像できます。
同様に、メディアのうち4社も持株会社です。 社員数十人の企業もあり、こうした先では、傘下企業の従業員を含めた平均給与は、より低くなっている可能性が高いといえます。
一方で、総合商社や広告は、いずれも数千人規模の従業員を有する企業で、正に全社的な給与レベルの高さがみてとれます。 また、M&Aアドバイザリーやコンサルティングは少数精鋭の高度な専門知識を持った従業員で構成されていること、ランクインしている電気機器メーカー((株)キーエンスと(株)アクセル)は、共に会社としてかなり技術レベルの高い製品に特化していることが、高い給与水準に繋がっていると考えられます。
生涯給与ランキング 2014 上位20社
順位 | 銘柄 コード |
会社名 | 業種 | 業種細目 | 生涯給与 (億円) |
1 | 2127 | 日本M&Aセンター | サービス業 | M&A | 6.03 |
2 | 6861 | キーエンス | 電気機器 | 電気機器 | 5.86 |
3 | 2174 | GCAサヴィアン | サービス業 | M&A | 5.39 |
4 | 8604 | 野村ホールディングス | 証券・商品先物取引業 | 証券 | 5.12 |
5 | 9405 | 朝日放送 | 放送業 | メディア | 5.11 |
6 | 4676 | フジ・メディア・ホールディングス | 放送業 | メディア | 5.09 |
7 | 6080 | M&Aキャピタルパートナーズ | サービス業 | M&A | 4.92 |
8 | 4310 | ドリームインキュベータ | サービス業 | コンサルティング | 4.90 |
9 | 8001 | 伊藤忠商事 | 総合商社 | 総合商社 | 4.86 |
10 | 9409 | テレビ朝日ホールディングス | 放送業 | メディア | 4.84 |
11 | 8058 | 三菱商事 | 総合商社 | 総合商社 | 4.72 |
12 | 8031 | 三井物産 | 総合商社 | 総合商社 | 4.72 |
13 | 8766 | 東京海上ホールディングス | 保険業 | 保険 | 4.67 |
14 | 9401 | 東京放送ホールディングス | 放送業 | メディア | 4.61 |
15 | 4324 | 電通 | サービス業 | 広告 | 4.56 |
16 | 9404 | 日本テレビホールディングス | 放送業 | メディア | 4.56 |
17 | 8053 | 住友商事 | 総合商社 | 総合商社 | 4.55 |
18 | 6730 | アクセル | 電気機器 | 電気機器 | 4.52 |
19 | 8002 | 丸紅 | 総合商社 | 総合商社 | 4.46 |
20 | 8316 | 三井住友フィナンシャルグループ | 銀行業 | 銀行 | 4.45 |
(注)生涯給与はシミュライズモデルによる推計値
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