近年、コロナによる生活環境の変化や老後の資金の問題により、資産運用を始めている方が増えている傾向にあります。
これから資産運用を検討されている方の中には「運用を失敗したらどうしよう」「どうすれば失敗しないのだろうか」と不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、資産運用でよくある失敗パターンと失敗を予防する方法をご紹介します。
本記事を読むことで、資産運用を失敗しないコツを理解でき、今後の資産運用に役立てられるでしょう。
初心者の資産運用でよくある3つの失敗パターン
投資信託協会の調べによると株式や投資信託などの金融資産を保有している人の割合は2020年で48.6%という結果がでており、運用している人の割合は増加の傾向があります。
金融資産を保有したことがある | 保有したことはない | |
2020年 | 48.6% | 51.4% |
2019年 | 49.8% | 50.2% |
2018年 | 35.9% | 64.1% |
一般社団法人投資信託協会:「投資信託に関するアンケート調査報告書-2020年(令和2年)投資信託全般」を元に作成
これから資産運用を検討されている方の中には、失敗することを恐れて躊躇されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
資産運用は失敗パターンや予防法を知ることで、的確に判断できるようになるものです。
まずは、資産運用初心者によくある失敗パターンをご紹介します。
損切できない
損切りとは、損失を抱えている状態で売却し、損失を確定させることをいいます。
株式など保有商品の価値が下がり、回復する見込みがない場合に損切りをすることで、大きな損失を防げるのです。
初心者にありがちなのが、この損切りができずに損失が膨らんでしまうことでしょう。
「今は下がっているけどいつか回復するかも」と根拠のない期待で、ずるずると取引を続けてしまい、気づいたら大きな損失になっているということがあるのです。
専門家任せになる
投資信託など運用は専門家に任せている方も多いでしょう。
専門家はプロであり安心して運用を任せられるものです。
しかし、「専門家なら大丈夫」と思っていても、専門家は必ずしも利益を出すわけではありません。
社会情勢や経済状況などで大きな損失を出してしまう可能性もあるでしょう。
資産運用はあくまで自己責任であり、定期的に資産状況をチェックして、金融などの勉強を怠っていては失敗する恐れもあるのです。
早く結果を出そうとハイリスクな投資を始めてしまう
資産運用に少し慣れてくると、目先の利益に目がくらんでハイリスクな投資に手を出してしまう方もいらっしゃいます。
資産運用とは長期的な目線で資産を拡大していくものであり、短期的な利益を求めるものではありません。
とくに、初心者は知識も経験も不足しているため、ハイリスクの投資で大損してしまう可能性が高いのです。
ハイリスクハイリターンの投資は、小さくコツコツと資産運用し、知識や経験を積んでから行うとよいでしょう。
資産運用で失敗しないためにできること
資産運用での失敗の予防策は以下のとおりです。
取引のための自己ルールを定める
「利益がいくら出たら取引をやめる」「半年間続けたら必ず売る」など取引するうえでの明確なルールをつくる必要があります。
とくに、値下がりについてのルールは「損がいくら出たら売る」というように必ず定めるようにしましょう。
値下がり場合、ルールを決めずに行うと取り返しがつかなくなってしまうこともあるため注意が必要です。
また、それらのルールは感情を挟まずに冷静に数字で判断し、必ず守るようにしましょう。
「決めた期日だけどもっと値上がりしそう」と自らルールを破っていては意味がありません。
資産運用には不安や予想外なことはつきものであり、短い目線で一喜一憂するものではありません。
運用の上級者ほどルールを厳格につくり、感情をコントロールしているとも言われています。
常に冷静に判断できるようにする必要があるでしょう。
最終的には自分で判断する
資産運用は自己責任が基本です。
投資信託などでプロに任せるのも良いですが、任せっぱなしにしてはいけません。
自分で適切に判断を下せるように、金融知識を身に付け社会情勢や経済状況などを理解し運用しましょう。
投資に使うのは余裕資金だけ
基本的に投資に充てるのは余剰資金だけです。
余剰資金とは、収入と支出から見て資産運用に回せる余った資金のことをいいます。
具体的な目安は「純資産-(手取り月収×6ヶ月分)」が余剰資金となり、万が一0円になったとしても生活できる金額です。
余剰資金を超えて生活費から投資すると、生活費が足りなくなり、借金につながってしまうなどの恐れもあり注意が必要でしょう。
失敗を予防して地道に資産運用しよう
資産運用のよくある失敗パターンと対策をお伝えしました。
資産運用は失敗すると大切な財産を失ってしまい精神的にもダメージが大きいものです。
失敗の原因や予防策を理解し、それらを地道に守ることで成功に近づけるでしょう。
本記事を参考に、失敗するパターンについて理解したうえで、的確に運用し自分の財産を増やし守れるようにするとよいでしょう。