NECと富士通は両社ともパソコンやタブレットでおなじみの企業です。
NECはルーターやディスプレイ、富士通はスマートフォンなどでもなじみがあるかもしれません。
日本を代表するIT企業2社ですが、待遇面ではどう違うのか見てみました。
両者の比較を今回は試みたい。
ポイントは4つ
- 初任給
- 年齢ごとの給与水準
- 生涯給与
- 役員報酬
サラリーマンとして一生をこの会社で過ごし、役員までに到達した場合の報酬の差を見て商社人生の損得勘定を見ていきたいと思います。
商品紹介
2社はPC(パソコン)メーカーとしても有名ですね。
【NEC】
最速な無線LANルーター
有線より速い!?
NEC PC-DA770BAR LAVIE Desk All-in-one
【富士通】
富士通FMV ESPRIMO FHシリーズ
業績も比べておきましょう。
【26年度の業績】 (単位円)
会社 | 売上高 | 前年 | 成長率 |
NEC | 2兆9,355億 | 3兆431億 | -3.5% |
富士通 | 4兆7,553億 | 4兆7624億 | -0.15% |
(日本基準での売上になります。)
売上高では1.8兆ほど富士通が多い結果です。
ですがともにマイナス成長で順風満帆という訳ではなさそうです。
詳細データ
初任給
すでに社員の方は昔と今では少し違うかもしれませんが、これからの就職する方のために初任給制度を掲載しておきます。
【NEC】
2015年4月入社社員
- 給与
- 博士了 月給286,500円
- 修士了 月給233,000円
- 大学卒 月給205,740円
- 昇級 : 年1回(4月)
- 賞与 : 年2回(6月、12月)
- 勤務時間 : 8時30分〜17時15分 標準労働時間7時間45分※勤務地により若干異なる※育児、介護短時間勤務制度あり
- 休日 : 完全週休2日制(土曜日、日曜日)、祝日、年末年始、特別休日※2014年度年間休日:125日
- 休暇
- 年次有給休暇(初年度20日、翌年まで積立可、半日取得制度あり)
- 結婚休暇
- ファミリーフレンドリー休暇
- リフレッシュ休暇
- 福利厚生
- 住宅施設 : 独身寮、家族アパートなど
- 運動施設 : グランド、テニスコート、体育館、フィットネスセンターなど
- 厚生施設 : 従業員食堂、売店、従業員クラブ、健康管理センターなど
- 保養施設 : 那須、熱海、軽井沢に直営保養所 その他全国に契約保養所多数
- 財産形成 : 財形貯蓄制度、従業員持株会
- 人材開発制度
- 階層別研修 : 新入社員、主任、マネージャー、ビジネスリーダーなど
- 職種別研修 : 研究開発、設計開発(ハードウェア、ソフトウェア)、SE(システムエンジニア、サービスエンジニア)、営業、スタッフなど
- NECプロフェッショナル認定制度
- グローバル研修 : グローバル要員育成(GTI)、海外業務研修など
- キャリア開発研修 : ワークライフバランス研修など
- 自主研修 : ITスキル資格取得、語学力強化など集合制、通信制の各種研修多数
【富士通】
2015年4月入社社員
- 給与
- 修士了 月給233,000円
- 大学卒 月給209,000円
- 高専卒 月給184,000円
- 昇級 : 年1回(4月)
- 賞与 : 年2回(6月、12月)
- 勤務時間 : 8時40分〜17時30分 標準労働時間7時間50分※勤務地により若干異なる※育児、介護短時間勤務制度あり
- 休日 : 完全週休2日制(土曜日、日曜日)、祝日、年末年始、特別休日※2014年度年間休日:125日
- 休暇
- 年次有給休暇(初年度20日、翌年まで積立可、半日取得制度あり)
- 積立休暇
- リフレッシュ休暇
- 育児休職制度
- 介護休職制度、他
- 福利厚生
- 通勤費補助支給
- ファミリーアシスト給付
- 家賃補助、寮(当社規定による)
- 社員持株
- 財形貯蓄
- 各種保養施設等
修士では同じ、大卒では富士通が若干高いという結果です。
年齢ごとの給与
有価証券報告書の情報では
従業員数 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 平均年間給与(千円) | |
NEC | 23,982 | 42.7 | 18.5 | 7,695 |
富士通 | 25,627 | 43.3 | 20.0 | 8,107 |
年齢ごとの推定給与は以下の通りです。
【推定年収 単位千円】
年齢 | NEC | 富士通 |
25 | 5,023 | 5,245 |
30 | 5,879 | 6,140 |
35 | 6,326 | 6,878 |
40 | 7,302 | 7,626 |
45 | 7,959 | 8,312 |
50 | 8,241 | 8,606 |
(両者とも平均年間給与は、賞与及び超過勤務手当を含みます。)
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全年齢層で富士通がかなり優っています。
25歳時でおよそ200万円の差があり、ピーク時の50歳時ではおよそ365万円の差があります。
これらの数値は有価証券報告書から平均年齢、平均年収等を取得し計算をしております。
給与カーブの形状等は統計局の産業別のカーブ構造を反映させております。
2つとも同じ業種のためカーブの上昇率等は共通の数字を使っています。
競い合っている両者だけあって給与もほぼ同じような水準となっています。
富士通が全年齢層で若干上回る結果です。
生涯給与
この年収で生涯もらえる給与を計算します。生涯給与といってサラリーマンとしての収入の総額です。副業等一切なくこの会社からのみの収入です。
会社名 | 生涯給与 |
NEC | 2億6,685万円 |
富士通 | 2億7,867万円 |
1200万円の差額となりなす。
給与カーブを運輸業、郵便業で作成すると上昇率は比較的緩やかになります。
如何に互いがライバルとして認識し、給与レベルで同水準を保つことで、より優秀な人材を獲得したいと戦っていることを知る指標でもあります。
役員報酬
最後に経営の責任を担う取締役の報酬を見て、大成功して偉くなった場合にどれだけの報酬がもらえるのかをイメージしてください。
会社名 | 役員数 | 役員報酬(百万円) | 役員賞与(百万円) | オプション(百万円) | 1人あたり総報酬(百万円) |
NEC | 6 | 294 | 72 | 0 | 61 |
富士通 | 10 | 346 | 110 | 30 | 48.6 |
NECが富士通よりも1人当たりの報酬額では1,240万円多いです。
生涯で形成する資産
生涯で形成される資産はいくらになっているかを計算してみました。両者とも平均的な支出を一生続けたとしてどれくらいの資産が65歳、85歳のときに残っているかを推計します。
NEC、富士通の現在30歳の方を例に計算を行います。
結果はシミュライザー(人生計画システム)で計算すると以下のようになりました。
NEC | 富士通 | 差額 | |
65歳 | 5,130万円 | 5,663万円 | 533万円 |
85歳 | 3,480万円 | 3,954万円 | 474万円 |
65歳時に富士通が500万円上回ります。
85歳時では富士通が474万円上回ります。
しかし両者とも安定的な老後が約束されているようです。
(当システムでは85歳でプラスになっていることを一つの目標にしています。)
しかし使いすぎや、病気、運用の失敗(シミュレーションでは預金しかつかっていません。)で大きく異なることになります。
左がNEC(日本電気)の方、右が富士通の方です。
30歳には五郎と名前がついています。(全企業共通ルール)
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結論
富士通が生涯年収(従業員として)がやや高めになっています。しかし役員になってからの待遇はNECが平均で1,240万円ほどよかっです。
生涯年収だと富士通が1,200万円多いです。退職後の蓄えですと富士通の方が65歳時も85歳時も500万円ほど多いので、今回は富士通の勝ちとします。