損保ジャパン日本興亜ホールディングスと東京海上ホールディングスは日本を代表する保険会社です。
今回は一生にわたりこの2社で働いた場合にどのようにお金について違うのかを見てみたいと思います。
社員の目、従業員の目でこの会社を評価した場合にどのようになるのかを見ていきます。
ポイントは4つ
- 初任給
- 年齢ごとの給与水準
- 生涯給与
- 役員報酬
サラリーマンとして一生をこの会社で過ごし、役員までに到達した場合の報酬の差を見て商社人生の損得勘定を見ていきたいと思います。
業績も比べておきましょう。
【26年度の業績】 (単位百万円)
会社 | 経常収益 | 前年 | 成長率 |
損保ジャパン日本興亜ホールディングス | 3兆2,823億円 | 3兆0,083億円 | 9.1% |
東京海上ホールディングス | 4兆1,661億円 | 3兆8,577億円 | 8% |
経常収益では東京海上ホールディングスが損保ジャパン日本興亜ホールディングスを8000億円上回っています。
一般法人では売り上げにあたる数値ですが、両者とも規模はやや東京海上ホールディングスが大きいですが、成長率は損保ジャパン日本興亜ホールディングスが9.1%でややリードしています。
過去の記事 【人生計画】東京海上ホールディングスと損保ジャパン日本興亜ホールディングスの比較 - 損害保険トップクラス2社社員の年収、家計、貯蓄をみてみよう
初任給
すでに社員の方は昔と今では少し違うかもしれませんが、これからの就職する方のために初任給制度を掲載しておきます。
【損保ジャパン日本興亜】
総合計グローバル
- 給与
- 院卒 月給254,170円
- 大学卒 月給204,000円
- 昇級 : 年1回(4月)
- 賞与 : 年2回(7月,12月)
- 諸手当:通勤費補助、超勤手当、家族手当 など
- 勤務地:海外・国内全域 ※転勤範囲に制限はありません
- 配属部門
- 営業部門
- 損害調査部門
- 商品開発部門
- 国際部門
- 資産運用部門
- IT部門
- 管理部門ほか
- 勤務時間 9:00~17:00(休憩1時間)
- 休日休暇
- 土日(週休2日制)、祝日
- 年末年始(12月31日~1月3日)+年末年始交替休日(1日)、
- 指定休暇(4日)
- 特別連続休暇(5日)
- 看護休暇
- 有給休暇(初年度15日、次年度以降23日) 他
- 社会保険
- 雇用保険
- 健康保険
- 厚生年金保険
- 労災保険
- 福利厚生
- 独身寮
- クラブ活動
- 財形貯蓄制度
- 社員持株会制度
- 企業型DC制度
- 従業員向け福利厚生サービス(宿泊施設・ライフサポートメニュー)ほか
- 教育制度
- 入社時研修
- 1・2年目研修
- サポーター制度
- eラーニング
- 公募型研修(国内外)など、強力なバックアップにより自己成長を実現できる制度を用意しています。
【東京海上日動】
グローバルコース
- 給与
- 修士了 月給220,250円
- 大学卒 月給203,430円
- 勤務時間:9:00〜17:00
- 休日休暇
- 完全週休2日制(土・日)、祝日、
- 年末年始、年次有給休暇(初年度13日、次年度以降20日)
- 5日間特別連続休暇(年2回取得)
- 育児休業制度
- 介護休業制度
- その他リフレッシュ休暇など各種特別休暇あり
- 社会保険
- 雇用保険
- 健康保険
- 厚生年金保険
- 労災保険
- 福利厚生
- 厚生施設/保養所
- テニスコート
- グラウンドほか各種運動施設
- その他/財形貯蓄制度
- 社員持株会制度
- 企業年金基金ほか
初任給ではやや損保ジャパン日本興亜の方が高いようです。比較できるのは大卒、修士卒だけですが、損保ジャパン日本興亜がやや上回っています。
初任給では損保ジャパン日本興亜がやや好条件と思われます。
年齢ごとの給与
有価証券報告書の情報から取得できる情報は以下のようになっています。
【2015年度3月決算の比較】
従業員数 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 平均年間給与(千円) | |
損保ジャパン日本興亜ホールディングス | 440 | 43 | 17.7 | 11,292 |
東京海上ホールディングス | 409 | 42.8 | 18.7 | 13,256 |
平均勤続年数はやや東京海上ホールディングスがやや長く、平均給与も200万程度高くなっています。
連結では損保ジャパン日本興亜ホールディングスが36,086名の従業員、東京海上ホールディングスでは33,786名の従業員ですからやや損保ジャパン日本興亜ホールディングスが従業員数では上回っています。
それではこの数値をもとに業界の給与カーブ等の統計を考慮し、年齢別の平均給与を計算してみます。
年齢ごとの推定給与は以下の通りです。
【推定年収 単位千円】
年齢 | 損保ジャパン日本興亜ホールディングス | 東京海上ホールディングス | 差額 |
25 | 6,232 | 7,204 | 972 |
30 | 8,043 | 9,298 | 1,255 |
35 | 9,574 | 11,067 | 1,493 |
40 | 10,788 | 12,471 | 1,683 |
45 | 12,036 | 13,914 | 1,878 |
50 | 12,239 | 14,148 | 1,909 |
(両者とも平均年間給与は、賞与及び超過勤務手当を含みます。)
こちらからほかの企業も検索⇒企業シムラ―検索
全ての年齢で東京海上ホールディングスが損保ジャパン日本興亜ホールディングスを上回っています。またその差額は25歳のときは97万円ほどでしたが、年を重ねるごとに差は広がっていき50歳になると190万円もの差になります。
東京海上が35歳で1,000万以上の給与になっており、非常に恵まれた環境であることがわかります。
給与カーブの形状等は統計局の産業別のカーブ構造を反映させております。
東京海上ホールディングスと損保ジャパン日本興亜ホールディングスは同じ業種のため給与カーブの上昇率等は同じ数字が使われています。そのため最初に差がついてる場合はその後は差が広がっていきます。
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生涯給与
この年収で生涯もらえる給与を計算します。生涯給与といってサラリーマンとしての収入の総額です。副業等一切なくこの会社からのみの収入です。
会社名 | 生涯給与 |
損保ジャパン日本興亜ホールディングス | 3億8,370万円 |
東京海上ホールディングス | 4億4,356万円 |
企業シムラ―検索で詳細を確認できます。
やはりここでも、東京海上ホールディングスが損保ジャパン日本興亜ホールディングスをおおよそ6,000万円上回ります。
同業種で6,000万円なのでかなり東京海上がリードしています。
役員報酬
最後に経営の責任を担う取締役の報酬を見て、大成功して偉くなった場合にどれだけの報酬がもらえるのかをイメージしてください。
会社名 | 役員数 | 役員報酬(百万円) | 役員賞与(百万円) | オプション(百万円) | 1人あたり総報酬(百万円) |
損保ジャパン日本興亜ホールディングス | 9 | 207 | 0 | 39 | 27.3 |
東京海上ホールディングス | 9 | 256 | 0 | 49 | 33.9 |
役員の数は同じで、東京海上ホールディングスが損保ジャパン日本興亜ホールディングスよりも1人当たりの報酬額では660万円多いです。
生涯で形成する資産
生涯で形成される資産はいくらになっているかを計算してみました。
両者とも平均的な支出を一生続けたとしてどれくらいの資産が65歳、85歳のときに残っているかを推計します。
損保ジャパン日本興亜ホールディングス、東京海上ホールディングスの現在30歳の方を例に計算を行います。
結果はシミュライザー(人生計画システム)で計算すると以下のようになりました。
損保ジャパン日本興亜 ホールディングス |
東京海上 ホールディングス |
差額 | |
65歳 | 7,864万円 | 9,401万円 | 1,537万円 |
85歳 | 3,876万円 | 4,551万円 | 675万円 |
- 65歳時に東京海上ホールディングスが1,537万円上回ります。
- 85歳時にはその差が675万円に縮まります。
しかし差はあっても、両者とも安定的な老後が約束されているようです。
支出等を増減して、あるいは運用を増やしたりして再計算してみてください。
(当システムでは85歳でプラスになっていることを一つの目標にしています。)
しかし使いすぎや、病気、運用の失敗(シミュレーションでは預金しかつかっていません。)で大きく異なることになります。
左が損保ジャパン日本興亜ホールディングスの方、右が東京海上ホールディングスの方です。30歳には五郎と名前がついています。(全企業共通ルール)
システムへ移動してほかの企業も見てみる。⇒ 企業シムラ―検索
結論
初任給ではやや損保ジャパン日本興亜の方が高いようです。
東京海上ホールディングスが生涯年収(従業員として)は6,000万ほど多いです。
役員になってからの待遇も東京海上ホールディングスが660万円ほど上回っています。
65歳時、85歳時の資産も東京海上ホールディングスの方がよいので東京海上ホールディングスの勝ちとします。
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