デビットカードって何? クレジットカードとの違い5選!

2024/11/08

私たちの生活に欠かせない決済手段であるカード決済。
その中でも、「デビットカード」と「クレジットカード」は、何がどう違うのかわからないという人も多いのではないでしょうか。

この記事では、デビットカードの基本的な仕組みと、クレジットカードとの違いを解説します。みなさまのライフスタイルに応じたカード選びに、ぜひ役立ててください。

デビットカードとは?

デビットカードは「即時決済型」のカードです。商品やサービス購入時にデビットカードを利用すると、その場で自分の銀行口座から利用分が引き落とされる仕組みになっています。

デビットカードには、「ブランドデビット」と「J‐Debit」の2種類があります。

ブランドデビットカードは、国際カードブランドであるVisa、Master、JCBなどの決済機能を利用しています。国際ブランドは、世界中に加盟店を持っており多くの場所で利用できます。

一方J-Debitは、すでに保有している金融機関のキャッシュカードをそのままデビットカードとして利用することができます。そのため新たに申し込みをする必要はありません。

日本全国のJ-Debitマークのある加盟店で利用できます。加盟店数は、国際ブランドと比較すると少なく、日本国内でしか利用できません。
※金融機関によっては、キャッシュカードにJ-Debit機能が付帯されていない場合があります。また、J-Debit機能の付帯申し込みが必要なケースもあります。

クレジットカードとの違い5選

ここでは、デビットカードとクレジットカードの主な違いを紹介します。

  デビットカード クレジットカード
決済のタイミング 利用時に即時 一定期間後(後払い)
支払い回数 1回払いのみ 分割払い、ボーナス払い、リボ払いなどから選択可能
利用限度額 銀行口座残高 カード会社が決定
利用者の信用調査の有無 なし あり
年齢制限 一般的に中学生を除く15歳以上 一般的に高校生を除く18歳以上

(1)決済のタイミング

デビットカードとクレジットカードの最も大きな違いは、決済のタイミングです。

デビットカードは、利用すると即座に銀行口座から引き落としが発生し、支出をリアルタイムで管理できます。

一方、クレジットカードは毎月「締め日」が設けられていて、締め日までの期間内に利用した金額がまとめて請求されます。1ヶ月に1回まとめて請求されるのが一般的です。そのため、カードを利用して銀行口座から引き落とされるまでにはタイムラグが発生します。

(2)支払い回数

デビットカードは、即時決済のため1回払いのみとなります。それに対し、クレジットカードは分割払いやリボ払い、ボーナス払いなどが選択可能です。

(3)利用限度額

デビットカードの利用限度額は自分の口座残高です。デビットカード利用時に決済額より口座残高が下回っている場合は利用できません。

一方、クレジットカードの利用限度額は、利用者の信用力などに基づいて、クレジットカード会社が決定します。デビットカードと違い、クレジットカード利用時に口座残高が不足していても、支払い日までに残高を増やしておけば問題ありません。

(4) 利用者の信用調査

デビットカードは個人の口座残高が利用限度額になるため、申し込みの際にカード会社は信用調査を行いません。

一方、クレジットカードは利用時に都度決済されず、後払いとなります。カード会社は、利用者の支払遅延や支払不能のリスクを負うため、利用者の返済能力を調査し上限額を決定します。

一般的に、クレジットカード会社は「ショッピング枠」と「キャッシング枠」それぞれに上限額を設定します。「ショッピング枠」は商品やサービスの購入、「キャッシング枠」はクレジットカードを利用し現金を借り入れる際の上限額です。

ショッピング枠は、カード会社が利用者の信用調査(職業や年収など)を行い上限額を決めます。
※ショッピング枠の中でも、分割払いやリボ払い、ボーナス払い等の支払い期間が2か月を超える割賦払いは支払い可能見込額の90%までと割賦販売法で定められています。

キャッシング枠は、貸金業法の総量規制に従い、借り入れ総額が年収の3分の1を超えないように設定されます。

参照:
割賦販売法(METI/経済産業省)
お借入れは年収の3分の1まで(総量規制について)【貸金業界の状況】 | 日本貸金業協会 (j-fsa.or.jp)

(5)年齢制限

一般的に、クレジットカードとデビットカードでは異なる年齢制限が設けられています。クレジットカードは、基本的に成人である高校生を除く満18歳以上
デビットカードは中学生を除く満15歳以上とされていることが多いです。

デビットカードはどんな人におすすめ?

(1)支出管理がしたい人

デビットカードは利用と同時に口座から引き落とされるため、支出の管理や計画がしやすいと言えます。利用額をリアルタイムで確認できるので、使い過ぎを防ぐことができます。

(2)審査に不安がある人

先述の通り、デビットカードはクレジットカードと違い、信用調査が不要です。これにより、信用情報に自信がない人でも比較的簡単にカードを作成できます。

デビットカードを利用する際の注意点

デビットカード利用時の注意点は、口座残高以上の金額を決済することはできないという点です。利用前に口座残高を確認したり、常に余裕をもった残高を維持しておくと心配なく利用できるでしょう。

まとめ

この記事では、デビットカードの仕組みやクレジットカードとの違いを紹介しました。デビットカードとクレジットカードの最大の違いは、決済のタイミングと利用限度額です。

利用すると即座に銀行口座から引き落とされるデビットカードは、使いすぎを防げる点や、審査不要な点がメリットと言えます。一方で、口座残高を把握する必要性がある点にわずらわしさを感じる人もいるかもしれません。

デビットカードとクレジットカードの違いを理解したうえで、自分の支払いスタイルに合ったカードを選び、目的に応じて使い分けてみてはいかがでしょうか。

執筆者情報

永久保 広菜(MILIZE提携FPサテライト株式会社所属FP)

東京都出身。早稲田大学国際教養学部卒業後、大手電気通信グループの金融中核会社に入社。海外グループ子会社向けの融資のフロント業務に従事。
家族の相続問題やアパート経営を助けられるような知識を身に着けたいという思いでFP資格を取得。

身の回りの人だけではなく、海外留学・勤務経験で培った異なる文化や環境で育った人を理解し共に問題解決していく力を生かし、当然バックグラウンドや悩みが個人で大きく異なるみなさまの「お金にまつわる悩み」を減らすことで、より幸せな人生を歩んでほしいという強い思いで情報発信をする。

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