不動産投資を検討されている方の中には、失敗すると大きな損失になることを恐れ躊躇されている方もいらっしゃるでしょう。
不動産投資で失敗しないためには、どんなリスクがあるのかを理解し、対応することが重要となります。
本記事では、不動産投資で起こり得るリスクとその対応策をご紹介します。
本記事を読むことで、リスクを理解し対策を講じて不動産投資ができるようになるでしょう。
不動産投資の3つのリスク
不動産投資するうえで起こり得るリスクとして次の3つがあります。
空室リスクと滞納リスク
どんなに利回りの良い物件を選んだとしても、空室や滞納で家賃が入らなければ、収入はゼロとなり損失につながります。
とくに払う気のない滞納者の場合、立ち退き訴訟にまで発展すると、収入が入らないだけでなく高額な訴訟費用も発生し、負担が増える可能性もあるのです。
公益財団法人日本賃貸住宅管理協会の調査によると、2020年上半期では月初での滞納率が全国で5.2%という結果が出ています。
これは約20人に1人は滞納しているということであり、滞納リスクも見逃せないリスクといえるでしょう。
金利上昇リスク
不動産投資はローンを組んで投資することが一般的であり、期間も数十年という場合が多いでしょう。
そのため、金利が数%上昇しただけでも、支払総額が増えるものです。
金利が上昇してしまうと、家賃収入よりも返済額が大きくなる可能性もあり、注意が必要でしょう。
災害リスクと事故リスク
不動産という現物に投資するため、台風や火災、地震などといった災害や事故リスクの可能性は高いものです。
建物が損傷や倒壊した場合、収入が得られないだけでなく、修繕などの費用が発生してしまいます。
災害の多い日本では、どこでいつ起こるのか予測もつかないものであり、自分の努力で避けられるものではないリスクといえるでしょう。
不動産投資のリスクへの対応策とは?
上記のリスクに対する対応策には次のようなことがあります。
空室リスクと滞納リスクへの対応策
空室や滞納リスクへの対応策には次のようなことがあります。
・需要を視野に入れた物件選び
・不動産会社などとのサブリース契約にする
・保証会社をつける
物件を選ぶ際には価格や利回りだけでなく、物件の需要まで視野に入れ、需要の高い物件を選ぶようにしましょう。
サブリース契約とは、不動産管理会社が丸ごと借り上げ入居者に又貸しする形態の契約のことをいいます。
サブリース契約であれば入居者の有無にかかわらず、賃料が保証されるのです。
ただし、保証される賃料は実際の家賃収入よりも低くなるので注意が必要でしょう。
また、入居者との契約では保証会社を付けることにより、滞納があっても保証会社から家賃が保証されます。
金利上昇リスクへの対応策
借入期間を短くすることや繰り上げ返済することで対応できるでしょう。
ただし、短期間での返済は月々の返済額が増えるので、収入と支出のバランスを考慮する必要があります。
また、変動金利ではなく固定金利で借入することで、金利変動に対するリスクを回避できるものです。
不動産投資のローンでは、固定金利に対応している金融機関はまだ少なく、金利も高い場合があるので、返済額をシミュレーションし判断するとよいでしょう。
災害リスクと事故リスクへの対応策
災害への備えとして火災保険や地震保険に加入するとよいでしょう。
とくに、火災保険はほとんどの天災や事故での補償が可能となり「住まいの総合保険」とよばれているので加入をおすすめします。
また、物件を選ぶ際には、ハザードマップなどで災害リスクについて調べたうえで、物件を探すとよいでしょう。
リスクと対応策の対費用効果を考えよう
不動産投資におけるリスクと対応策を表にまとめると以下のようになります。
リスク内容 | 対応策 | |
空室・滞納リスク | 空室や滞納者により家賃収入が得られないリスク | ・需要の高い物件選び
・サブリース契約 ・保証会社を付ける |
金利上昇 リスク |
ローンの金利上昇により支払総額の増加リスク | ・短期間での借入
・繰り上げ返済 ・固定金利での借入 |
災害・事故リスク | 地震や台風・火災などの災害による収入減や修繕費用のリスク | ・地震保険や火災保険への加入
・災害リスクを調べて物件を選ぶ |
リスクには対応策がありますが、対応策には手間も費用も掛かるものです。
対応した場合の対費用効果も考慮して不動産投資するとよいでしょう。
適切なリスク対応で不動産投資の第一歩
不動産投資におけるリスクと対応策をお伝えしました。
投資である限り不動産投資にもリスクはつきものですが、そのリスクは自分である程度コントロールできるものです。
リスクを正しく理解し対応することで失敗の確率を下げることにつながります。
本記事を参考にして、適切な対応策を講じたうえで不動産投資をスタートするとよいでしょう。