新年早々 アップル、米国大統領とFRB議長から目が離せない

2019年1月15日

日米の株式市場は、アップルが約15年ぶりとも約20年ぶりとも言われる売上高見通しを下方修正し、波乱の幕開けとなった。

■アップルが株式市場の縮図的な動きとなるか?

  1. アップルの株価は、高値から既に約40%下落。
  2. 各株価指数に占める割合が大きいため、各株価指数に与える影響も大きい。
  3. Div Yield 1.97%P/E 12.2、ROE 50.61%(参照:CNBC https://www.cnbc.com/quotes/?symbol=AAPL&qsearchterm=)
  4. バフェット銘柄」のため彼の動向が注目されるが、現在物色の矛先が向かうセクターとは考えづらい
  5. モメンタム相場にのって順張りで買ってきた若手トレーダーのポジション整理が進んでいるか?

ティム・クックCEOの手紙によると、金融市場が実体経済の原動力である割合が高まっており、中国の株価の下落が経済の減速に先行する可能性までは予測できなかったように思われる。Letter from Tim Cook to Apple investors

アップル

中国経済に続き、その影響を受けるその他のグローバル企業も、そして世界経済も
株が先行して下がり、その後業績が悪化し、さらに株が下がるといった悪循環に入るのでは?
アップルが、その象徴的な先行した動きをしたのではないか?という点では、注目に値するだろう。

■米国市場を動かすのは大統領とFRB議長
一方、昨年末より、FRBが2017年2月に行ったようなStealth QEを行うのではないかと噂されていたが、アップルショックに絶妙に呼応するように、1月4日にパウエルFRB議長の利上げを停止する可能性や必要に応じてバランスシート政策を調整する用意があるとのハト派的な考えが示され、好調な雇用統計の発表とともに米国株式市場で好感された。
FRB議長にプレッシャーを与え続けているトランプ大統領の背後には、大物ヘッジファンドが控えているので、市場の状態を的確に捉えている可能性があるが、今後は、リップサービスではなくFRB議長が、これまでの金融政策を踏襲するのか、大きく転換させるのか実際の行動が大きなカギとなるだろう。
株式市場に与える影響としては、Stealth QE<金融正常化のストップ<金融緩和への大転換 と考えられるが、景気悪化のファンダメンタルズ指標が出揃う前の金融緩和への大転換がFRBとして果たして可能だろうか?昨年から噂されていたように、中途半端な下落であれば中途半端な政策が行われ、大暴落すれば大きな金融政策の転換が行われるのではなかろうか

米国の大統領であれば、次期大統領選の戦略として、株が下がろうが上がろうが、両ケースの戦略を練っていると考えられるが、パウエルFRB議長がトランプ大統領よりで、2020年11月の大統領選までは、暴落させない政策が取られるとすれば、下落幅が大きくなればなるほど、Stealth QEの連発や金融正常化ストップの可能性も否定できなくなってきたように思われる。

 

年初は神経質な動き
昔は、January effectという言葉があったが、近年はどちらかというと、年初は神経質で荒い動きをすることが多く、流れに乗ったトレードが難しいケースが増えている。イントラデーの朝の寄付き後のボラティリティが高く方向性が掴みにくい状況とよく似ている。
昨年10月から売っている売り方は、タイムサイクル的にも下げスピード的にも買戻しを進めている可能性があるし、買い方の戻り売りもあるため、年初は引き続きナーバスな動きが予想される。
休むも相場で、年初数週間に形成するレンジからのトレンドが明確になってから、又は1月30日のFOMC後に参加するのが得策かもしれない。

■引き続き
ファンダメンタル的には、世界の景気減速が懸念され、
株式市場の割高なバリューを修正するような動きに加え、中長期的なテクニカル指標による買いのセットアップサインも少ない情況である。
短期的には、下記のような観点から引き続き売り方の買い戻しなどによる下げのスピード調整の上昇が続く可能性があるが、アルゴリズムトレードと同様にタイトな損失管理が求められるボラタイルな状況が続くと予想される。

 


テクニカル指標による森を見てから木を見る戦略であれば、中長期的な下げトレンドの中で、スピード調整の上げ一巡後に売り直しを狙うのがオーソドックスなスタンスと考えられる。いずれにしても、金融市場が実体経済に先行し、その後ファンダメンタル指標の悪化を伴いながら、再帰的な下落サイクルに入っていくのを避けられるのか、FRBの動向から目が離せないであろう。

 

最新オリジナルニュースやジャンル別の記事については、ホームへ どうぞ。

 

補足)前回のステルスQEでは、下記DOMESTIC SECURITIES HOLDINGS AS OF(newyorkfed) の対象年月日SummeryのMortgage額が膨れ上がったようです。

https://www.newyorkfed.org/markets/soma/sysopen_accholdings