物流業界1位のヤマトと2位の佐川。就職するならどちらがお得?(2018年入社版)

2021/08/19

ヤマトホールディングス株式会社(以下ヤマト)とSGホールディングス株式会社(以下佐川)、は共に宅配便で有名です

ヤマトと佐川の給与比較をするうえで以下のポイントに絞って行いたいと思います。

ポイントは4つ

  1. 初任給
  2. 年齢ごとの給与水準
  3. 生涯給与
  4. 役員報酬

サラリーマンとして一生をこの会社で過ごし、役員までに到達した場合の報酬の差を見て物流業界の人生の損得勘定を見ていきたいと思います。

 

 

それぞれの特徴


【ヤマトホールディングス株式会社】
ヤマトホールディングスは1919年創業、東京の銀座に本拠を置く日本の宅配業者です。
クロネコヤマトの宅急便で有名です。
元はヤマト運輸株式会社でしたが、2005年に純粋持株会社へ移行しヤマトホールディングス株式会社に商号を変更しました。
ヤマトグループは現在大きく分けて次の7つの事業を行っています。

  • デリバリー事業
  • BIZ-ロジ事業
  • ホームコンビニエンス事業
  • e-ビジネス事業
  • フィナンシャル事業
  • オートワークス事業
  • その他の事業

 

【SGホールディングス株式会社】
SGホールディングス株式会社は京都に本拠を置く、1957年創業2006年3月設立の日本の宅配業者です。
佐川急便株式会社を中核に構成された企業グループです。
佐川急便はビジネス向けを中心に展開しているのが郵便局やヤマト運輸との大きな違いです。
国内16社、24の国と地域に展開していて、取引先企業は100万社を超えます。

以下の事業を行っています。

  • デリバリー
  • ロジスティクス
  • 不動産
  • その他

業績は?


業績も比べておきましょう。

【連結決算:平成29年3月(ヤマト)、平成28年12月(佐川)の業績】 (単位円)

ヤマト
会社
佐川
1兆4,668億
売上高
9,303億
1兆4,164億
前年
9,433億
3.6%
対前年度比
-1.3%
349億
経常利益
512億
181億
当期純利益
285億
229億
包括利益
310億
48.4%
自己資本比率
43.9%

売上高はヤマトが佐川を上回り、その差は5,000億円を超えます
経常利益では佐川がヤマトを上回り、その差は163億円です。
成長率はヤマトが3.6%のに対し佐川はマイナス1.3%とこちらはヤマトが上回ります。

売上、成長率でヤマト、利益で佐川という結果になりました。

初任給


これからの就職する方のために初任給制度を掲載しておきます。 それぞれのグループ内の銀行の初任給を比較します。

【ヤマトはヤマト運輸で2016年4月実績、佐川は2015年4月実績 初任給(単位:円)】

ヤマト
学歴
佐川
209,200
大卒
210,000

ヤマトは子会社のヤマト運輸の場合です。
佐川がヤマトを若干上回ります。
差額は800円です。

 

年齢ごとの給与


有価証券報告書の情報から取得できる情報は以下のようになっています。

【平成29年3月決算の比較】

従業員数(単体) 従業員数(連結) 平均年齢 平均勤続年数 平均年間給与(千円)
ヤマト 199 201,784 36.6 10.9 8,670
佐川 209 45,194 38.0 9.4 7,080

 

従業員数は単体では佐川が、連結ではヤマトが上回ります。その差は単体で10人、連結で156,590人です。
平均年齢は佐川が1.4歳高く、勤続年数ではヤマトが1.5年長いです。
平均年間給与はヤマトが159万円多いです。

 

【年代別推定年収:単位千円】

年齢 ヤマト 佐川 差額(ヤマトベース)
25 6,924 5,606 1,318
30 7,918 6,411 1,507
35 8,500 6,882 1,618
40 8,807 7,131 1,676
45 8,963 7,257 1,706
50 9,175 7,428 1,746

(両者とも平均年間給与は、賞与及び超過勤務手当を含みます。)
こちらからほかの企業も検索⇒企業シムラ―検索

 

全ての年齢層でヤマトが佐川を上回ります。
25歳時が一番差が小さく131.8万円、50歳時が一番差が大きく174.6万円の差があります。

これらの数値は有価証券報告書から平均年齢、平均年収等を取得し計算をしております。
給与カーブの形状等は統計局の産業別のカーブ構造を反映させております。
2社で同じ業種のため上昇率は同じ数字を使っています。

生涯給与


この年収で生涯もらえる給与を計算します。
生涯給与といってサラリーマンとしての収入の総額です。
副業等一切なくこの会社からのみの収入です。

 

会社名 生涯給与
ヤマト 3億2,350万円
佐川 2億6,193万円

企業シムラ―検索

 

ヤマトが佐川を6,157万円上回っています。
首都圏でファミリー向け分譲マンションを狙える金額です。

 

 

役員報酬


取締役の報酬を見て、社内で成功して偉くなった場合にどれだけの報酬がもらえるのかをイメージしてください。

会社名 役員数 役員報酬
(百万円)
役員賞与
(百万円)
オプション
(百万円)
退職金

(百万円)

1人あたり総報酬
(百万円)
ヤマト
4 284 0 0 0 71.0
佐川
7 479 0 0 0 68.4

ヤマトが佐川よりも1人当たりの報酬額(年額)では260万円多いです。

 

生涯で形成する資産


生涯で形成される資産はいくらになっているかを計算してみました。
両者とも平均的な支出を一生続けたとしてどれくらいの資産が65歳、85歳のときに残っているかを推計します。

両社共に31歳の方を例に計算を行います。

結果はミライズ(人生計画システム)で計算すると以下のようになりました。

 

ヤマト 佐川 差額(ヤマトベース)
65歳 4,000万円 2,563万円 1,437万円
85歳 2,392万円 1,136万円 1,256万円

65歳時ヤマト1,437万円(貯蓄可能額が)上回ります。

これが85歳時1,256万円に縮まります。

しかし両者とも安定的な老後が約束されているようです。
(当システムでは85歳でプラスになっていることを一つの目標にしています。)

 

ヤマト五郎(31歳)

佐川 五郎(31歳)

ヤマトVS佐川

 

しかし使いすぎや、病気、運用の失敗(シミュレーションでは預金しかつかっていません。)で大きく異なることになります。

左がヤマトの方、右が佐川の方です。31歳には五郎と名前がついています。(全企業共通ルール)

システムへ移動してほかの企業も見てみる。⇒ 企業シムラ―検索

結論


纏めると以下のような結果です

  • 初任給は佐川がヤマトを上回ります。
    差額は800円です。
  • 平均年間給与はヤマトが159万円多いです。
  • 年齢層別給与では全ての年齢層でヤマトが佐川を上回ります。
    25歳時が一番差が小さく131.8万円、50歳時が一番差が大きく174.6万円の差があります。
  • 生涯年収(従業員として)はヤマトが6,157万円多いです。
  • 役員報酬はヤマトが1人当たりの報酬額(年額)で260万円多いです。 
  • 老後の資産額では85歳時にヤマトが1,256万円多いです。

平均年間給与、年齢層別給与、生涯年収、役員報酬、老後の資産でヤマトが佐川を上回りました。
そのため今回ヤマトの勝ちとします。

シミュライズでは今後も様々な企業の人生比較を行っていきます。

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