味の素とキッコーマン、調味料で有名な2社。就職するならどちらがお得?(2018年入社版)

2021/08/19

味の素株式会社(以下味の素)とキッコーマン株式会社(以下キッコーマン)、は共に日本を代表する調味料を製造している会社です。

味の素とキッコーマンの給与比較をするうえで以下のポイントに絞って行いたいと思います。

ポイントは4つ

  1. 初任給
  2. 年齢ごとの給与水準
  3. 生涯給与
  4. 役員報酬

サラリーマンとして一生をこの会社で過ごし、役員までに到達した場合の報酬の差を見て調味料業界の人生の損得勘定を見ていきたいと思います。

 

 

それぞれの特徴


【味の素株式会社】
味の素は1909年創業の日本の食品会社です。
社名にもなっている調味料「味の素」で有名です。
従業員数3,3295人、研究者1700人以上を擁し、世界22カ国に119の工場を持ち、130の国と地域で販売をしています。
売上高の半分近くは日本です。

主なブランドに以下のものがあります

  • うま味調味料 味の素
  • CookDo
  • クノール
  • パルスイート
  • アミノバイタル
  • AGF

東京都調布市にある東京スタジアムのネーミングライツを取得していて、呼称を「味の素スタジアム」にしています。
FC東京と東京ヴェルディ1969のホームスタジアムであり、国立競技場がなくなってからはサッカー日本代表の試合も行われています。

 

【キッコーマン株式会社】
キッコーマンは1917年創業の日本の食品会社です。
醤油やみりんなど調味料で有名です。

商品群ブランドとして以下のものがあります。

  • キッコーマン:しょうゆ
  • マンジョウ:みりん・料理酒
  • デルモンテ:ケチャップ・トマト加工食品
  • マンズワイン:国産ワイン

2017年2月には食べる固形醤油「キッコーマン サクサクしょうゆ」を発売しています。
また機能性表示食品として、2017年2月に「からだ想い ピースナイト」2017年6月には「
からだ想い ぽかぽか気分」を発売しています。


業績は?


業績も比べておきましょう。

【連結決算:平成28年3月の業績】 (単位円)

味の素
会社
キッコーマン
1兆1,860億
売上高
4,084億
1兆66億
前年
3,713億
17.8%
対前年度比
9.9%
943億
経常利益
310億
636億
当期純利益
200億
5億
包括利益
74億
49.4%
自己資本比率
61.2%

 

売上高は味の素がキッコーマンを大きく上回り、その差は8,000億円ほどです。
経常利益でも、味の素がキッコーマンの3倍以上あり、その差は633億円です。
成長率は味の素の17.8%に対し、キッコーマンは9.9%とこちらも味の素が上回っています。

売上や利益、成長率で味の素が上回っています。

初任給


これからの就職する方のために初任給制度を掲載しておきます。

【味の素は2017年4月(見込み)、キッコーマンは2016年度実績 初任給(単位:円)】

味の素
学歴
キッコーマン
295,000
博士
記載なし
246,000
修士
226,899
234,000
学士
211,007

ともに海外を含む転勤があるコースでの比較です。
キッコーマンは博士の記載がありません。
比較ができる学士、修士共に味の素が上回ります。

 

年齢ごとの給与


有価証券報告書の情報から取得できる情報は以下のようになっています。

【平成28年3月決算の比較】

従業員数(単体) 従業員数(連結) 平均年齢 平均勤続年数 平均年間給与(千円)
味の素 3,477 33,295 42.6 19.1 9,512
キッコーマン 447 5,933 42.7 14.7 8,163

 

従業員数は単体では味の素が3,000人ほど上回り、連結でも味の素が27,000人ほど上回ります。
平均年齢はほぼ同じですが、勤続年数は味の素が4.4年長いです。
平均年間給与は味の素が135万円ほど多いです。

 

【年代別推定年収:単位千円】

年齢 味の素
キッコーマン 差額(味の素
ベース)
25 6,218 5,328 890
30 7,278 6,237 1,041
35 8,153 6,986 1,166
40 9,040 7,746 1,293
45 9,853 8,443 1,410
50 10,202 8,742 1,460

(両者とも平均年間給与は、賞与及び超過勤務手当を含みます。)
こちらからほかの企業も検索⇒企業シムラ―検索

 

 

全ての年齢層で味の素がキッコーマンを上回ります。

25歳時が一番差が小さく89万円、50歳時が一番差が大きく146万円の差があります。

これらの数値は有価証券報告書から平均年齢、平均年収等を取得し計算をしております。
給与カーブの形状等は統計局の産業別のカーブ構造を反映させております。
2社で同じ業種のためカーブの上昇率は同じ数字を使っています。

 

生涯給与


この年収で生涯もらえる給与を計算します。
生涯給与といってサラリーマンとしての収入の総額です。
副業等一切なくこの会社からのみの収入です。

 

会社名 生涯給与
味の素 3億3,035万円
キッコーマン 2億8,308万円

企業シムラ―検索

 

味の素がキッコーマンを4,700万円ほど上回っています。

 

 

役員報酬


取締役の報酬を見て、社内で成功して偉くなった場合にどれだけの報酬がもらえるのかをイメージしてください。

会社名 役員数 役員報酬
(百万円)
役員賞与
(百万円)
オプション
(百万円)
退職金

(百万円)

1人あたり総報酬
(百万円)
味の素
14 472 338 0 0 57.9
キッコーマン
9 291 73 0 0 40.4

味の素キッコーマンよりも1人当たりの報酬額(年額)では1,750万円ほど多いです。

 

生涯で形成する資産


生涯で形成される資産はいくらになっているかを計算してみました。
両者とも平均的な支出を一生続けたとしてどれくらいの資産が65歳、85歳のときに残っているかを推計します。

味の素、キッコーマンの現在31歳の方を例に計算を行います。

結果はシミュライザー(人生計画システム)で計算すると以下のようになりました。

 

味の素 キッコーマン 差額(味の素ベース)
65歳 6,722万円 5,457万円 1,265万円
85歳 4,527万円 3,845万円 682万円


65歳時
味の素1,265万円(貯蓄可能額が)上回ります。
これが85歳時682万円に縮まります
しかし両者とも安定的な老後が約束されているようです。
(当システムでは85歳でプラスになっていることを一つの目標にしています。)

 

味の素五郎(31歳)

キッコーマン 五郎(31歳)

味の素VSキッコーマン

 

しかし使いすぎや、病気、運用の失敗(シミュレーションでは預金しかつかっていません。)で大きく異なることになります。

左が味の素の方、右がキッコーマンの方です。31歳には五郎と名前がついています。(全企業共通ルール)

システムへ移動してほかの企業も見てみる。⇒ 企業シムラ―検索


結論


初任給は学士、修士ともに味の素が上回ります
平均年間給与は味の素が135万円ほど多いです。
年齢層別平均給与は全ての年齢層で味の素がキッコーマンを上回ります。
25歳時が一番差が小さく89万円、50歳時が一番差が大きく146万円の差があります。
味の素の生涯年収(従業員として)はキッコーマンのそれに比べ4,700万円ほど多くなっています。
役員報酬では味の素 キッコーマンよりも1人当たりの報酬額(年額)では1,750万円多いです。
最後に65歳以降の資産額で比較すると、85歳時に味の素がキッコーマンを682万円上回りました。

年齢層別平均給与、平均年間給与、生涯年収、役員報酬、老後の資産で味の素がキッコーマンを上回りました。

そのため今回は味の素の勝ちとします。

 

シミュライズでは今後も様々な企業の比較を行っていきます。

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