チェーンストア2016年9月販売統計〜高気温、天候不順の影響もあって衣料品、住関品が不調、マイナス3.2%〜
日本チェーンストア協会が10月24日に発表した2016年9月のチェーンストア販売統計は、既存店ベースで前年同月比マイナス3.2%になりました。
チェーンストア販売統計は、協会に属する会員企業57社、約9,422店舗の販売額を集計しており、9月の総販売額は1兆87億円と前年を下回りました。
会員企業は、食料品中心のスーパー、総合スーパー、ディスカウントショップなどとなっていて、かなり幅広くデータが集積されているのが特徴です。
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まず販売総額の推移をみてみましょう。
【チェーンストア販売統計-販売総額・前年同月比変化率の推移】
既存店ベースの前年比変化をみてみると、一昨年4月の消費税増税以降3月までは弱く推移していて、12ヶ月連続前年比マイナスとなっていました。
昨年4月は一昨年の消費税増税後の買い控えの影響もあり13ヶ月ぶりに前年比プラスとなりました。7月はプラス圏に戻りましたが、8月から2か月連続でマイナス圏に入りました。
平成28年9月度は、食料品はまずまずの動きでしたが、衣料品、住関品ともに高気温、天候不順の影響を受け季節商品が苦戦したこともあり、総販売額の前年同月比(店舗調整後)はマイナスとなりました。
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続いて、商品別にみてみます。
【チェーンストア販売額-販売部門別シェア】
販売商品別のシェアでは、食料品、住関品がシェアを増やし、衣料品とサービスが減らしています。
主要商品ジャンルを中心に販売額の推移を前年同月比で表したものが以下になります。
【チェーンストア販売額-販売部門別 前年同月比変化率】
(注)前年同月比変化率は既存店ベース
商品ジャンル別の特徴は以下のようになっています。
食料品と衣料品以外はマイナス圏に入っています。
食料品(グラフ青線)については、全体でまずまずの動きが鈍かったから、9月は全体として前年比マイナス1.3%です。
好調 | 項目 | 不調 |
なす、チェリートマト、たまねぎ、じゃがいも、人参、梨、ぶどう、キウイフルーツ、柑橘類 | 農産品 | はくさい、大根、きのこ類、キャベツ、りんご、柿、バナナ |
牛肉、豚肉、鶏肉、鶏卵 | 畜産品 | ハム・ソーセージ |
刺身の盛り合わせ、マグロ、うなぎ、海藻類 | 水産品 | アジなどの生鮮魚、さんま、スルメイカ、塩干物 |
揚げ物、中華、焼き物、和・洋惣菜、寿司 | 惣菜 | スナック類、弁当 |
米、ヨーグルト、飲料、アイスクリーム、冷凍食品、酒類 | その他食品 | 鍋物関連商品、麺類、スープ・シチュー類 |
衣料品(グラフ赤線)は高気温、天候不順の影響を受け季節商品が苦戦したから前年比マイナス11.3%です。
好調 | 項目 | 不調 |
薄手羽織物、ポロシャツ、Tシャツ | 紳士衣料 | ジャケット、スラックス、カジュアルパンツ、カジュアルシャツ、ニットシャツ |
マニッシュスーツ、カットレングス、ボトム | 婦人衣料 | ジャケット、ブラウス、カットソー、カジュアルパンツ |
紳士・子供肌着、子供靴、レイングッズ | その他衣料・洋品 | 紳士・婦人パジャマ、男児・女児服、ベビーウェア |
住関品(グラフ緑線)は季節商品を中心に堅調に推移したら前年比マイナス4.1%です。
好調 | 項目 | 不調 |
調理用品、ペーパー類、ランドセル、男児玩具 | 日用雑貨品 | ステンレスボトル、紙おむつ、鍋 |
カウンセリング化粧品、スキンケア、フェイスケア、衣料用洗濯洗剤・柔軟剤 | 医薬・化粧品 | ヘアメイク、ヘアケア、防虫剤 |
マットレス、インテリア小物 | 家具・インテリア | 羽毛布団、敷布団、毛布、カーペット |
エアコン、扇風機、洗濯機、掃除機、電池 | 家電製品 | 液晶テレビ、炊飯器、調理家電 |
電動アシスト自転車、スポーツシューズ、アウトドア用品、トラベル用品 | その他商品 | フィットネス関連 |
サービス(グラフ白線)の売上高の総販売額に占める割合は0.2%でした。
食堂・喫茶部門売上を除く商品供給高などいずれの売上にも属さないその他売上の総販売額に占める割合は5.7%でした。
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