コメダ珈琲店とドトール、就職するならどっちがお得?(2017年入社版)
株式会社コメダホールディングス(以下コメダ)と株式会社ドトール・日レスホールディングス(以下ドトール・日レス)は外食としてのコーヒーをメインに提供している会社ですが、待遇面でどう違うのか比較してみました。
コメダとドトール・日レス、両社の給与比較をするうえで以下のポイントに絞って行いたいと思います。
ポイントは4つ
- 初任給
- 年齢ごとの給与水準
- 生涯給与
- 役員報酬
サラリーマンとして一生をこの会社で過ごし、役員までに到達した場合の報酬の差を見て競争激しいコーヒーチェーン業界の人生の損得勘定を見ていきたいと思います。
それぞれの特徴
【株式会社コメダホールディングス】
コメダ珈琲は1968年創業のいわゆる名古屋系喫茶チェーンです。
コーヒーショップ「コメダ珈琲店」と甘味喫茶「おかげ庵」を全国に600店舗以上展開しています
コメダ珈琲店の業態はスタバやドトールのようなコーヒーショップではなく喫茶店で、テーブルサービスが有るのが大きな違いです。
余裕のある客席で誰もがくつろげる空間を作っています。
デニッシュパンにソフトクリームが乗ってシロップをかける「シロノワール」が有名です。
名古屋の喫茶店らしく朝に行くとドリンクメニューにモーニングサービスがつきます。
現在は韓国系投資ファンドMBKパートナーズの傘下企業で、2016年6月29日に東証一部に上場しました。
【株式会社ドトール・日レスホールディングス】
株式会社ドトール・日レスホールディングスは株式会社ドトールコーヒーと日本レストランシステム株式会社によって設立された両社の親会社です。
株式会社ドトールコーヒーはブランドとしてドトールコーヒーショップ、エクセルシオール・カフェ、カフェコロラドなどがあり、日本レスランシステム株式会社はブランドとして洋麺屋五右衛門、星乃珈琲店、MOZART、うなぎ大黒屋などがあります。
15年2月末現在でドトールコーヒーショップが1104店、エクセルシオール・カフェが130店あり、日本レストランシステム傘下の店舗は537店あります。
星乃珈琲店はコメダ珈琲店を意識した業態です。
業績は?
業績も比べておきましょう。
【連結決算:平成27年度の業績】 (単位円)
コメダ
|
会社
|
ドトール・日レス
|
217億 |
売上高
|
1,248億
|
192億 |
前年
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1,200億
|
13% |
対前年度比
|
4.0%
|
66億 |
営業利益
|
95億
|
41億 |
当期純利益
|
55億
|
92.5% |
自己資本比率
|
79.4%
|
売上高ではドトール・日レスがコメダを大きく上回り、その差は1,000億円以上です。
営業利益でもドトール・日レスがコメダを上回り、その差は30億円ほどです。
売上の成長率ではコメダは前年対比で13%に対し、ドトール・日レスは4.0%とこちらはコメダが大きく上回っています。
売上、利益、でドトール・日レスがコメダを上回っていますが、成長率ではコメダが上回っています。
コメダは売上規模こそドトール・日レスには全然敵いませんが、利益率は高く、また成長率は眼を見張るものがあります。
それに対してドトール・日レスは安定して成長していると言えます。
初任給
これからの就職する方のために初任給制度を掲載しておきます。
【2017年4月入社社員 初任給(単位:円)】
コメダ珈琲
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学歴
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ドトールコーヒー
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175,000〜
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大学・大学院卒
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205,000〜 |
175,000〜
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専門学校・短大卒
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175,800〜 |
コメダホールディングスの求人情報はなく、コメダ珈琲の情報を掲載しています。
コメダ珈琲も新卒採用の具体的な情報はなく参考情報として正社員の月給を出しています。
ドトール・日レスホールディングスも求人情報はなく、ドトールコーヒーの求人情報を掲載しています。
コメダ珈琲は求人情報に学歴別の給与は出していませんので実質としてはドトールコーヒーと大きな違いはないと思われます。
年齢ごとの給与
有価証券報告書の情報から取得できる情報は以下のようになっています。
【2015年度3月決算の比較】
従業員数(連結) | 臨時雇用者 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 平均年間給与(千円) | |
コメダ | 9(232) | 514 | 45.7 | 3.5 | 8,344 |
ドトール・日レス | 35(2,625) | 6,562 | 35 | 5.2 | 5,731 |
従業員数は規模が違うこともありドトール・日レスがコメダを大きく上回ります。
特に臨時雇用者、つまりアルバイトやパートの従業員はドトール・日レスはコメダの13倍程います。
平均年齢はコメダが12.2歳高く、勤続年数はドトール・日レスが1.7年長いです。
平均年間給与はコメダが261.3万円多いです。
【年代別推定年収 単位千円】
年齢 | コメダ | ドトール・日レス | 差額(コメダベース) |
25 | 5,177 | 3,898 | 1,278 |
30 | 6,721 | 5,062 | 1,660 |
35 | 7,610 | 5,731 | 1,879 |
40 | 8,113 | 6,109 | 2,003 |
45 | 8,319 | 6,265 | 2,054 |
50 | 8,493 | 6,396 | 2,097 |
(両者とも平均年間給与は、賞与及び超過勤務手当を含みます。)
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全年齢層でコメダがドトール・日レスを上回ります。
25歳時は127.8万円、ピーク時の50歳時は209.7万円コメダがドトール・日レスを上回ります、
これらの数値は有価証券報告書から平均年齢、平均年収等を取得し計算をしております。
給与カーブの形状等は統計局の産業別のカーブ構造を反映させております。
2社で同じ業種のためカーブの上昇率等は同じ数字を使っています。
生涯給与
この年収で生涯もらえる給与を計算します。
生涯給与といってサラリーマンとしての収入の総額です。
副業等一切なくこの会社からのみの収入です。
会社名 | 生涯給与 |
コメダ | 2億8,716万円 |
ドトール・日レス | 2億1,625万円 |
コメダがドトール・日レスを7,000万円以上上回っています。
都心の新築分譲マンションを十分狙える金額です。
役員報酬
取締役の報酬を見て、社内で成功して偉くなった場合にどれだけの報酬がもらえるのかをイメージしてください。
会社名 | 役員数 | 役員報酬(百万円) | 役員賞与(百万円) | オプション(百万円) | 退職金 (百万円) |
1人あたり総報酬(百万円) |
コメダ
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3 | 124 | 0 | 20 | 0 | 48.0 |
ドトール・日レス
|
8 | 235 | 29 | 0 | 0 | 33.0 |
コメダがドトール・日レスよりも1人当たりの報酬額(年額)では1,500万円多いです。
生涯で形成する資産
生涯で形成される資産はいくらになっているかを計算してみました。
両者とも平均的な支出を一生続けたとしてどれくらいの資産が65歳、85歳のときに残っているかを推計します。
コメダ、ドトール・日レスの現在30歳の方を例に計算を行います。
結果はシミュライザー(人生計画システム)で計算すると以下のようになりました。
コメダ | ドトール・日レス | 差額(LINEベース) | |
65歳 | 4,513万円 | 3,912万円 | 601万円 |
85歳 | 3,188万円 | 3,101万円 | 87万円 |
65歳時にドトール・日レスが601万円(貯蓄可能額が)上回ります。
これが85歳時では87万円に縮まります。
しかし両者とも安定的な老後が約束されているようです。
(当システムでは85歳でプラスになっていることを一つの目標にしています。)
しかし使いすぎや、病気、運用の失敗(シミュレーションでは預金しかつかっていません。)で大きく異なることになります。
左がコメダの方、右がドトール・日レスの方です。30歳には五郎と名前がついています。(全企業共通ルール)
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結論
初任給はコメダ珈琲が新卒採用をしていないこともあり、はっきりとしないところがありますが、大きな違いはないと思われます。
平均年収はコメダが261.3万円多く、年齢層別平均給与も全年齢層でコメダが高く、25歳時で127.8万円、ピーク時の50歳時で209.7万円の差があります。
コメダの生涯年収(従業員として)はドトール・日レスのそれに比べ7,000万円以上多くなっています。
役員になってからの待遇では、年平均で1,500万円ほどコメダが上回りました。
最後に65歳以降の資産額で比較すると、やはりコメダが上回っていて85歳時の差額は87万円です。
そのため今回はコメダの勝ちとしてます。
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