ガンホーと任天堂、ゲーム会社2社で社員になるならどちらがお得?(2017年入社版)

2021/08/19

ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社(以下ガンホー)と任天堂株式会社(以下任天堂)は共にゲームメーカーですが待遇面でどう違うのか比較してみました。

ガンホーと任天堂 、両社の給与比較をするうえで以下のポイントに絞って行いたいと思います。

ポイントは4つ

  1. 初任給
  2. 年齢ごとの給与水準
  3. 生涯給与
  4. 役員報酬

サラリーマンとして一生をこの会社で過ごし、役員までに到達した場合の報酬の差を見てゲーム業界の人生の損得勘定を見ていきたいと思います。

 

 

それぞれの特徴


【ガンホー】
ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社はソフトバンクグループ傘下のオンラインゲームの運営会社です。
13周年を迎えたPC用オンラインRPG「ラグナロクオンライン」の運営で知られていて、近年ではスマートフォン用ゲーム「パズル&ドラゴンズ」の配信元として知られています。
その他にもWebブラウザゲーム、コンシューマーゲームなども販売していて、最近では「ディバインゲート」、「ケリ姫スイーツ」も有名です。
「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」は4,000万ダウンロードを超える大ヒット作ですが、これに変わる新しい柱を作れるかが注目されています。

 

【任天堂 】
任天堂 は京都にあるゲームメーカーです。
おじいちゃんおばあちゃんは花札屋として、お父さんお母さんはファミコンで、子どもたちにはDSやポケモンで知られているメーカーです。
ファミコンなどコンシューマーゲーム機メーカーとしてやって来ましたがスマホゲームにも進出しています。
昨年7月に当時の社長の岩田氏が亡くなり常務だった君島氏が社長に昇格しました。
来年3月に次世代ゲーム機NXを発売することが決まっていて注目です。
現在次世代のゲームとしてヘッドマウントディスプレイ(HMD)を使ったVRが注目さていますが、任天堂は1995年に32bitの携帯ゲーム機「バーチャルボーイ」というHMDを使ったゲーム機を出しています。

 

 

 

 

業績は?


業績も比べておきましょう。

【27年(ガンホー)、26年度(任天堂)の業績:連結決算】 (単位円)

ガンホー
会社
任天堂
1,543億
売上高
5,498億
1,731億
前年
5,717億
-10.8%
対前年度比
-3.8%
726億
営業利益
705億
434億
当期純利益
418億
421億
包括利益
594億
81.9%
自己資本比率
86.29%

売上高では任天堂がガンホーを3倍以上上回り、その差はおよそ4,000億円あります。
営業利益ではガンホーが任天堂 を上回り、その差は21億円程です。
売上の成長率ではガンホーは前年対比で-10.8%に対し、任天堂 は-3.8%と共にマイナス成長ですが任天堂の方がマイナス幅は小さいです。
売上では任天堂が圧倒していますが利益を見ると並んでるといえます。

 

初任給


これからの就職する方のために初任給制度を掲載しておきます。

 

【2017年4月入社社員初任給(単位:円)】

ガンホー
学歴
任天堂
記載なし
修士了
243,000
記載なし
大学卒
233,000
記載なし
高専・専門卒
211,500

(任天堂 は総合職)

ガンホーは新卒採用を行っておりません。
任天堂は総合職のためか少し高めです。

 

年齢ごとの給与


有価証券報告書の情報から取得できる情報は以下のようになっています。

【2015年度3月決算の比較:単体】

従業員数 平均年齢 平均勤続年数 平均年間給与(千円)
ガンホー 366 37.4 5.4 6,320
任天堂 2,009 37.2 13.1 8,397

 

従業員数は任天堂がガンホーを5倍以上上回り1,600人以上多いです。
平均年齢はほぼ同じですが、勤続年数は任天堂が8年近く長いです。
平均年間給与は任天堂の方が200万円以上高いです。
売上高の差が出ているのでしょうか。

 

【年代別推定年収 単位千円】

年齢 ガンホー 任天堂 差額
25 4,103 6,127 2,024
30 4,981 7,171 2,191
35 5,852 8,033 2,181
40 6,795 8,907 2,113
45 7,638 9,708 2,071
50 8,071 10,052 1,981

(両者とも平均年間給与は、賞与及び超過勤務手当を含みます。)

こちらからほかの企業も検索⇒企業シムラ―検索

 

 

全年齢層で任天堂が上回っています。
25歳時でおよそ202.4万円の差があり、差のピーク時の30歳時ではおよそ219.1万円、年収のピーク時の50歳時では198.1万円の差があります。
任天堂は大卒で入った場合入社3年目で年収600万円を越していることになります。

これらの数値は有価証券報告書から平均年齢、平均年収等を取得し計算をしております。
給与カーブの形状等は統計局の産業別のカーブ構造を反映させております。
2つとも同じ業種のためカーブの上昇率等は共通の数字を使っています。

 

 

 

生涯給与


この年収で生涯もらえる給与を計算します。
生涯給与といってサラリーマンとしての収入の総額です。
副業等一切なくこの会社からのみの収入です。

 

会社名 生涯給与
ガンホー 2億5,297万円
任天堂 3億2,551万円

企業シムラ―検索

 

任天堂がガンホーを7,200万円ほど上回っています。
ベットタウンでアパートの一棟買いも狙える金額です。

 

 

役員報酬


取締役の報酬を見て、社内で成功して偉くなった場合にどれだけの報酬がもらえるのかをイメージしてください。

会社名 役員数 役員報酬(百万円) 役員賞与(百万円) オプション(百万円) 退職金
(百万円)
1人あたり総報酬(百万円)
ガンホー 6 201 0 132 0 55.5
任天堂 10 248 40 0 0 28.8

 

ガンホーが任天堂 よりも1人当たりの報酬額(年額)では2,700万円近く多いです。

 

生涯で形成する資産


生涯で形成される資産はいくらになっているかを計算してみました。
両者とも平均的な支出を一生続けたとしてどれくらいの資産が65歳、85歳のときに残っているかを推計します。
ガンホー、任天堂 の現在30歳の方を例に計算を行います。

結果はシミュライザー(人生計画システム)で計算すると以下のようになりました。

 

ガンホー 任天堂 差額
65歳 7,079万円 7,195万円 -116万円
85歳 6,834万円 5,060万円 1,774万円

65歳時任天堂116万円(貯蓄可能額が)上回ります。
これが85歳時では逆転しガンホーが1,774万円上回ります。
しかし両者とも安定的な老後が約束されているようです。
(当システムでは85歳でプラスになっていることを一つの目標にしています。)

 

ガンホー五郎(30歳)

任天堂 五郎(30歳)

ガンホーVS任天堂 2016-05-16 11.47.02

 

しかし使いすぎや、病気、運用の失敗(シミュレーションでは預金しかつかっていません。)で大きく異なることになります。

左がガンホーの方、右が任天堂 の方です。30歳には五郎と名前がついています。(全企業共通ルール)

システムへ移動してほかの企業も見てみる。⇒ 企業シムラ―検索

 

結論


初任給はガンホーが新卒を採用していないため比較は出来ませんが任天堂は一般的か少し高めです。
平均年収は任天堂がガンホー より200万円以上多いです。
また全年齢層にわたって任天堂がガンホーより多いです。
任天堂が生涯年収(従業員として)はガンホーのそれに比べ7,200万円ほど多くなっています。
役員になってからの待遇では、年平均で2,700万円ほどガンホーが上回ります。
最後に65歳以降の資産額で比較すると、任天堂が65歳時116万円ほど上回りますが、85歳時には逆転しガンホーが1,774万円ほど上回ります。

これは任天堂がガンホーより支出の多い生活、つまりより良い生活をしているためです。

そのため今回は任天堂の勝ちとしてます。

利益では並ばれても売上高では大きく上回った企業の方が、より豊かな生活が出来るという結果になりました。

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