チェーンストア2016年4月販売統計〜気温低下の影響で衣料品、住関品が不調、マイナス0.7%〜
日本チェーンストア協会が5月23日に発表した2016年4月のチェーンストア販売統計は、既存店ベースで前年同月比マイナス0.7%になりました。
チェーンストア販売統計は、協会に属する会員企業57社、約9,404店舗の販売額を集計しており、4月の総販売額は10,602億円と前年を下回りました。
会員企業は、食料品中心のスーパー、総合スーパー、ディスカウントショップなどとなっていて、かなり幅広くデータが集積されているのが特徴です。
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まず販売総額の推移をみてみましょう。
【チェーンストア販売統計-販売総額・前年同月比変化率の推移】
既存店ベースの前年比変化をみてみると、一昨年4月の消費税増税以降3月までは弱く推移していて、12ヶ月連続前年比マイナスとなっていました。
昨年4月は去年の消費税増税後の買い控えの影響もあり13ヶ月ぶりに前年比プラスとなりました。
平成28年4月度は、食料品はお花見需要などもありまずまずの動きだったが、衣料品が中旬以降の気温低下とともに動きが鈍くなり、住関品の動きも良くなかったことから、総販売額の前年同月比(店舗調整後)はマイナスとなりました。
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続いて、商品別にみてみます。
【チェーンストア販売額-販売部門別シェア】
販売商品別のシェアでは、住関品とその他がシェアを増やし、衣料品と食料品が減らしています。
主要商品ジャンルを中心に販売額の推移を前年同月比で表したものが以下になります。
【チェーンストア販売額-販売部門別 前年同月比変化率】
商品ジャンル別の特徴は以下のようになっています。
食料品以外はマイナス圏に入っています。
食料品(グラフ青線)については、農産品の相場高もあり好調で4月は全体として前年比プラス1.2%です。
好調 | 項目 | 不調 |
キャベツ、トマト、ジャガイモ、なす、レタス、カット野菜、イチゴ、バナナ、ぶどう | 農産品 | たまねぎ、きゅうり、ニンジン、柑橘類、りんご |
牛肉、豚肉、鶏肉 | 畜産品 | 鶏卵、ハム・ソーセージ |
刺身の盛り合わせ、マグロ、あじ、うなぎ、海藻類 | 水産品 | カツオ、いか、塩鮭、ちりめん、魚卵 |
揚げ物、スナック、焼き物、和惣菜、米飯、寿司 | 惣菜 | 中華、洋惣菜 |
乳酸発酵飲料、飲料、酒類、缶詰、アイスクリーム、米、納豆 | その他食品 | 乳製品、水物、冷凍食品 |
衣料品(グラフ赤線)は中旬以降の気温低下の影響で前年比マイナス4.5%です。
好調 | 項目 | 不調 |
スーツ、カッターシャツ、カジュアルベスト、7分袖Tシャツ、カジュアルパンツ | 紳士衣料 | ニットカーディガン |
シャツ、ロングスカート、アンクルパンツ、カットソー | 婦人衣料 | フォーマル、ジャケット、ブラウス、ジーンズ、Tシャツ |
スクール関連、紳士・婦人肌着、紳士・婦人ホームウェア、女児ウェア、紳士・婦人・子供ソックス | その他衣料・洋品 | 男児ハーフパンツ、男児Tシャツ、男児肌着、ベビーウェア、レイングッズ |
住関品(グラフ緑線)は季節商品の動きが鈍かったから前年比マイナス2.9%です。
好調 | 項目 | 不調 |
ステンレスボトル、ペーパー類、文具類、TVゲーム、タオル、防災関連商品 | 日用雑貨品 | ベビーオムツ、男児玩具、弁当箱 |
カウンセリング化粧品、フェイスケア、ヘアケア、殺虫剤、マスク | 医薬・化粧品 | 掃除・洗濯用品、バス・トイレ用品、芳香剤、ヘアケア、ヘアメイク |
リビング家具、収納家具、寝装寝具類 | 家具・インテリア | マットレス、敷物、インテリア小物 |
冷蔵庫、洗濯機、炊飯器、電池 | 家電製品 | エアコン、テレビ、掃除機、扇風機 |
ペット用品、電動アシスト自転車、フィットネス、スポーツシューズ、園芸用品 | その他商品 | トラベルバック |
サービス(グラフ白線)の売上高の総販売額に占める割合は0.3%でした。
食堂・喫茶部門売上を除く商品供給高などいずれの売上にも属さないその他売上の総販売額に占める割合は5.5%でした。
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