CME(シカゴマーカンタイル取引所)の先物取引でオープンのポジションの枚数(売りと買い)が毎週報告されます。
時により大きくポジションを傾けて取引を行う投機的な市場参加者の動向は、FX取引を行ったり為替市場の方向性を探る上で、何等かの示唆を与えてくれます。
シミュライズでは、シカゴ投機筋のポジション動向をフォローしています。
米国シカゴの通貨先物市場 (シカゴ・マーカンタイル取引所 CME:Chicago Mercantile Exchange) における通貨先物ポジション(建玉)の残高が、全米先物取引委員会(CFTC:Commodity Futures Trading Commission)により集計され、毎週HPに公表されています。
ポジションは大きく、ヘッジファンドやCTAなどの「投機筋」(Non-Commercial)と、貿易に関連した為替取引などの「実需」(Commercial)に分かれて公表されています。投機筋ポジションデータは、ヘッジファンド等投機筋の動きを類推するヒントになり得ることから、市場の方向性を占う意味で市場参加者に注目されています。大口のヘッジファンドなどは手口がバレることを嫌がり、先物をあえて利用しないケースも多く、必ずしも彼らの動向が常に反映されるとはいえませんが、何等かの示唆を与えてくれる材料にはなります。
【週次の変化をグラフ化したもの 10.13〜10・20】
今週(10/20)はご覧の通り、豪ドル以外はすべて買いが上回った。ユーロ、英ポンド、日本円の順でロングが大きかった。
各中央銀行の動きをにらみ動きにくい展開。ポジションをいったんニュートラルにしたい参加者が増えているようだ。
【今週の動き10・13から10・20の間の変化】
通貨 | 2015/10/20 | 1週間変化 | 変化率 | 1ヶ月変化 |
JPY | -3,639 | 10,193 | -280.10% | 20,039 |
EUR | -62,566 | 18,010 | -28.79% | 18,467 |
GBP | 7,537 | 15,064 | 199.87% | 6,270 |
AUD | -38,412 | -4,707 | 12.25% | 14,420 |
NZD | 3,759 | 3,067 | 81.59% | 7,288 |
CHF | 625 | 2,977 | 476.32% | 2,501 |
CAD | -27,112 | 6,837 | -25.22% | 11,282 |
【10月20日時点のネットポジション】
10月20日現在のポジションはユーロ、豪ドル、カナダドルでいまだショートが大きくなっているが、
円のショートは-3,639とかなり小さくなっており、ポンド、ニュージーランドドルではプラスに転じている。
【先週の大きな動き、10月18日から24日】
地域 | 日付 | 内容 |
欧州 | 10月22日 | 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は22日、マルタで開いた理事会後の記者会見で「12月の理事会で金融緩和策の程度を見直す必要がある」と述べ、追加緩和を実施することを強く示唆している。
新興国の景気減速による原油安などでユーロ圏では物価が上がりにくくなっており、追加緩和で景気の下支えをする。
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中国 | 10月23日 | 「中国人民銀行」は23日夜、金融機関が企業に資金を貸し出す際の基準金利をこれまでより0.25%引き下げて年4.35%に、預金の基準金利もこれまでより0.25%引き下げて年1.5%とし、24日から実施すると発表しました。 中国人民銀行は去年11月から断続的に政策金利の引き下げを行っていて、一連の利下げとしてはことし8月に次いで6回目 また、中国人民銀行は、すべての金融機関の預金準備率を24日から0.5%引き下げることも発表。中国が金融機関全体の預金準備率を一斉に引き下げるのは先月に続くもので、中国の大手銀行の預金準備率はこれまでの18%から17.5%になります。 中国の国内総生産(GDP)の7~9月期の前年比の成長率が6・9%と、7%を割っている。 |
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【過去からのネットポジションの推移】
ショートからニュートラルに向かう傾向。
【ドル円/ユーロドルの為替レート推移】
相場はまだ膠着状態。
【ユーロの推移】
【円の推移】
【豪ドルの推移】
【英国ポンドの推移】
為替投機筋記事
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