三菱電気とパナソニックで生涯年収・人生計画にどれだけ違いがある?(2015年版)初任給から役員報酬まで

2021/12/20

三菱電機は執行役員23人の役員全員が1億円を超えたことで有名ですが、社員の給与はどうなのかをパナソニックのそれと比べてみました。

シャープ、東芝と苦境に立っている電気機器企業の中で、余裕すら感じる三菱電機。その勢いは社員の給料にも反映されているのでしょうか?

 

この分析は弊社の年収推計アプリ 「ずば給」を使用しています。

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三菱電機とパナソニック、両社の給与比較をするうえで以下のポイントに絞って行いたいと思います。

ポイントは4つ

  1. 初任給
  2. 年齢ごとの給与水準
  3. 生涯給与
  4. 役員報酬

サラリーマンとして一生をこの会社で過ごし、役員までに到達した場合の報酬の差を見て電気機器業界の人生の損得勘定を見ていきたいと思います。

 

それぞれの特徴


【三菱電機】

総合電機メーカーで三菱グループに属しています。

家電から重電、人工衛星まであらゆる製品を販売しています。

事業領域を12に分けると

  • ビル
  • 産業・ファクトリーオートメーション
  • 公共
  • エネルギー
  • 交通
  • 自動車機器
  • 宇宙
  • 通信
  • 半導体・電子デバイス
  • 空調・冷熱
  • ホームエレクトロニクス
  • ITソリューション

となります。

『メカトロニクス事業』に注力し、儲けの少ないパソコンや携帯ビジネスからはいち早く撤退をして、高い利益を確保しています。宇宙・防衛分野に強みを持っており、まさに「選択と集中」

の成功例と言えます。

 

【パナソニック】

37の事業部があり、社内カンパニー制をとっています。

ご存知、創業者は松下幸之助。日本の経営者の手本として多くの経営者が未だに信奉しています。

  • アプライアンス社
  • エコソリューションズ社
  • AVCネットワークス社
  • オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社

4カンパニーで構成されています。

パナソニック電工の合弁、三洋電機を傘下に収めた現在今までメインだった家電以外の住宅、車載、BtoBソリューション、デバイスの事業領域にも力を入れています。

家電としてはAV機器、白モノ家電が主力で去年高級オーディオブランド「Technics」を復活させました。

2014年度には落ち込んでいた業績も急激に回復を見せており、今後が楽しみです。

業績は?


業績も比べておきましょう。

【26年度の業績:連結決算】 (単位円)

会社 三菱電機 パナソニック
売上高 4兆3,230億 7兆7150億
前年 4兆544億 7兆7365億
対前年度比 6.6% -0.3%
経常利益 3,230億 1,824億
当期純利益 2,347億 1,795億
包括利益 3,785億 4,379億
自己資本比率 45.4% 30.6%

売上高ではパナソニックが三菱電機を3兆3000億円ほど上回っていますが、

経常利益では三菱電機が大きく上回っており、三菱電機の収益力の高さがわかります。

売上の成長率でも前年対比で6.6%の成長を記録し、同時期に苦戦する同業他社を尻目に非常に安定していることが注目されます。

 

 

 

初任給


これからの就職する方のために初任給制度を掲載しておきます。

【三菱電機】

2016年4月入社社員

  • 給与(2014年4月の実績)
    • 学部卒:207,000円(2014年4月実績)
    • 修士了:230,500円(2014年4月実績)
  • 賃金改定 年1回(4月)
  • 賞与 年2回(6月・12月)
  • 保険
    • 雇用保険
    • 労災保険
    • 健康保険
    • 厚生年金保険
  •  諸手当
    • 時間外手当
    • 扶養手当
    • 外勤手当
    • 通勤費補助など
  • 勤務時間
    • 7時間45分

      ※時間帯は事業所によって異なる

      ※事業所・部署によってフレックスタイム制度の適用あり

  • 休日休暇
    • 週休2日制(弊社カレンダーによる)
    • 国民の祝日
    • 労働祭
    • 年末年始
    • 会社創立記念日
    • 8月第1・第2金曜日など
  • 福利厚生
    • 独身寮
    • 社宅
    • 保養所
    • 契約リゾート施設、
    • テニスコート・体育館・プールなどのスポーツ施設
    • 財形貯蓄
    • 住宅融資
    • 社員持株会
    • 社員互助会など
  • 休職制度
    • 傷病休職
    • 育児休職
    • 介護休職
    • セカンドライフ支援休職
  • 研修制度
    • 階層別研修
      • 新入社員研修
      • 管理者研修
      • ビジネススクール派遣など
    • 職能別研修
      • スタッフ(人事・経理・資材・法務など)部門研修
      • 営業部門研修など
    • 国際化研修
      • 海外留学制度
      • 海外要員育成留学制度(海外OJT)
      • 語学強化講座
      • 社内英語検定制度など
    • 技術研修
      • MELCOゼミナール
      • 技術部会など
    • その他
      • 資格取得支援
      • 自己能力開発支援制度
      • 各種コーポレート教育
      • トータルライフプログラムなど

 

 

【パナソニック】

2016年4月入社社員

  • 給与(2015年4月改定)
    • 修士了 月給23万3000円
    • 学部卒 月給20万9000円
  • 昇級 : 年1回(4月)
  • 賞与 : 年2回(7月、12月)
  • 勤務時間
    • 8時30分から17時、もしくは、9時から17時30分  
    • 一部フレックスタイム制度有り(標準労働時間/1日7時間45分)
  • 休日休暇
    • 完全週休2日制(土曜日・日曜日)
    • 祝日
    • 年末年始
    • 夏季・年次有給・慶弔・長期節目休暇など  
    • (年間休日127日)
  • 保険
    • 雇用保険
    • 労災保険
    • 健康保険
    • 厚生年金保険
  • 福利厚生
    • 【制度】
      • 持株制度
      • 財形貯蓄制度
      • 企業年金制度など
    • 【施設】
      • 独身寮
      • 社宅
      • 保養施設
      • 医療施設など
  • 教育制度
    • 新入社員研修
    • 職能(職種)別・事業場別・階層別研修
    • 各種社外研修
    • 海外留学制度あり

 

大学卒では2,000円ほど上回っていて、院卒では2,500円ほどパナソニックが上回っています。

 

年齢ごとの給与


有価証券報告書の情報から取得できる情報は以下のようになっています。

【2015年度3月決算の比較】

従業員数 平均年齢 平均勤続年数 平均年間給与(千円)
三菱電機 129,249 40.3 16.9 7,783
パナソニック 254,084 45.3 23.3 7,564

従業員数はパナソニックが三菱電機のおよそ2倍になります。平均年齢、平均勤続年数ともにパナソニックが高くなっています。

平均年間給与は高い収益性を反映してか、三菱電機がパナソニックより22万円ほど多くなっています。

 

 

【年代別推定年収 単位千円】

年齢 三菱電機 パナソニック 差額
25 5,320 4,753 567
30 6,227 5,563 664
35 6,975 6,232 743
40 7,734 6,910 824
45 8,430 7,531 899
50 8,728 7,798 930

(両者とも平均年間給与は、賞与及び超過勤務手当を含みます。)

こちらからほかの企業も検索⇒企業シムラ―検索

 

全年齢層で三菱電機が上回っています。

25歳時でおよそ56.7万円の差があり、ピーク時の50歳時ではおよそ93万円の差があります。

 

これらの数値は有価証券報告書から平均年齢、平均年収等を取得し計算をしております。

給与カーブの形状等は統計局の産業別のカーブ構造を反映させております。

2つとも同じ業種のためカーブの上昇率等は共通の数字を使っています。

 

 

 

生涯給与


この年収で生涯もらえる給与を計算します。生涯給与といってサラリーマンとしての収入の総額です。副業等一切なくこの会社からのみの収入です。

会社名 生涯給与
三菱電機 2億8,263万円
パナソニック 2億5,251万円

企業シムラ―検索

 

三菱電機がパナソニックを3,012万円ほど上回っています。

生涯給与で3,000万円以上の差ができているのは非常に驚きです。

企業の収益性の高さは確実に従業員の給与にも反映されていることが確認されました。

 

 

役員報酬


取締役の報酬を見て、社内で成功して偉くなった場合にどれだけの報酬がもらえるのかをイメージしてください。

業績を反映して、役員報酬でも大きな差が生じているようです。

 

会社名 役員数 役員報酬(百万円) 役員賞与(百万円) オプション(百万円) 退職金
(百万円)
1人あたり総報酬(百万円)
三菱電機 33 1,113 1,936 0 443 105.8
パナソニック 17 640 144 176 0 56.5

 

三菱電機がパナソニックよりも1人当たりの報酬額(年額)では4,930万円も多いです。
一番の驚きは執行役23名全員が役員報酬1億円を超えていることです。

 

 

生涯で形成する資産


生涯で形成される資産はいくらになっているかを計算してみました。

両者とも平均的な支出を一生続けたとしてどれくらいの資産が65歳、85歳のときに残っているかを推計します。

 

三菱電機、パナソニックの現在30歳の方を例に計算を行います。

結果はシミュライザー(人生計画システム)で計算すると以下のようになりました。

 

三菱電機 パナソニック 差額
65歳 5,251万円 4,439万円 812万円
85歳 2,571万円 2,273万円 298万円

 

65歳時三菱電機812万円(貯蓄可能額が)上回ります。

これが85歳時では298万円に縮まります。

しかし両者とも安定的な老後が約束されているようです。

(当システムでは85歳でプラスになっていることを一つの目標にしています。)

 

三菱電機五郎(30歳)

パナソニック五郎(30歳)

三菱電機 VS パナソニック 2015-09-16 16.49.06

しかし使いすぎや、病気、運用の失敗(シミュレーションでは預金しかつかっていません。)で大きく異なることになります。

左が三菱電機の方、右がパナソニックの方です。30歳には五郎と名前がついています。(全企業共通ルール)

システムへ移動してほかの企業も見てみる。⇒ 企業シムラ―検索

 

結論


三菱電機が生涯年収(従業員として)はパナソニックのそれに比べ3,012万円ほど多くなっています。

役員になってからの待遇も、年平均で4,930万円ほど三菱電機が上回りました。

好業績の結果なのですが、業界でもかなり目立つ出来事になっています。

 

最後に65歳以降の資産額で比較すると三菱電機の方が、

65歳時も85歳時もパナソニックを上回っていて差額は最高812万円ほどです。

役員にまで出世された方はもっと大きな差があると

そのため今回は三菱電機の勝ちとします。

 

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