【運用】FX:シカゴ投機筋のポジション動向(2/10時点)-円ショート減少つづくも、ドル円は再び一時120円台をつける。
全米先物取引委員会(CFTC)により週末公表の、シカゴ通貨先物市場における2/10時点の投機筋ポジション動向。
ほとんどの通貨で、積みあがっていた対米ドルショートポジションがやや巻き戻された(少し減少した)一週間となりました。 円は2013年~2014年を通じてのほぼ最低水準までショートが減少。 米国の6月利上観測の広がりとともに再び120円台をつけましたが、週末にむけ118円台まで下落しています。
英ポンドもネットショート減少、ポンドが徐々に買われ、GBP/USD為替レートで1.54台となっています。 NZドルとカナダドルのみショート増加。 USD/CAD為替レートは、一時1.26台後半まで売られました。
2014年はじめからの主要通貨の投機筋ネットポジション(対ドル)の動きをグラフ化しています。
(注1)CFTC公表データをもとにシミュライズまとめ
このたびNY時間に公表されているポジションは、先週火曜日時点(2/10)のものであることをご注意の上、ご覧ください。
関連記事 →【運用】FX取引の際にはチェックしておこう、シカゴ投機筋のポジション動向
現状のネットポジション、過去1週間の変化、1ヶ月の変化をまとめています。
各通貨(対ドル)の投機筋ネットポジション(枚)
通貨 | 2015/2/10 ネットポジション |
1週間変化 | 1ヶ月変化 |
JPY | -55,124 | 4,447 | 39,501 |
EUR | -194,641 | 1,668 | -26,790 |
GBP | -38,603 | 3,795 | -1,463 |
AUD | -53,182 | 2,977 | -7,817 |
NZD | -6,200 | -1,703 | -4,424 |
CHF | -5,486 | -136 | 20,958 |
CAD | -33,333 | -6,012 | -12,154 |
一週間の主な動き:
- 円はネットショート減少トレンドが継続。2013年~2014年を通じてのほぼ最低水準まで減少しています。 前週の強い米国雇用時計を受けてドル円為替レートは2円ほど急騰し(円安ドル高方向に進み)ましたが、10日火曜日時点でショートポジションは積みあがっていませんでした。
その後、米国の6月利上観測が広がってくるにつれ、週半ばには120円台半ばまで米ドルが買われています。ただ週末にかけては、市場予想を下回る米小売り売上高の数値や、日銀内で追加緩和に対してネガティブな意見が広がっているとの観測から118円台に下落し週を終えています。
日銀による追加緩和期待の後退や、低調な国債入札結果などを受け、10年金利で0.4%台とこのところ急激な上昇を続けている円金利の動向も気になるところです。 投機筋のポジション余力は十分であり、米ドルの利上げなどを見込んで今後再びショートが積み増されていくのか、円金利上昇で日米金利差縮小から円高バイアスがかかってくるのか、今後の動向が注目されます。
(下記、USD/JPYネットポジションと為替レートの推移をご参照ください。 )
また、金利についての関連記事もよろしければご覧ください。
【借入】無意識に借りている国の借金「国債」とそれを支える日銀買入の動向
- ユーロショートはわずかな減少。 米小売売上高の弱い数値や、ウクライナ停戦合意などをうけてEUR/USD為替レートは少しユーロが戻しています(ユーロ高方向です)が、引き続き1.12~1.14台でのレンジ推移です。
(下記、EUR/USDネットポジションと為替レートの推移をご参照ください。 )
- 英ポンドも徐々にネットショート減少。GBP/USD為替レートはレンジを切り上げながら戻しはじめ(英ポンド高)、1.54付近で週を終えています。
(下記、GBP/USDネットポジションと為替レートの推移をご参照ください。 )
- カナダドル、NZドルのみショート積み増し。USD/CAD為替レートは週央に再び1.26 台後半まで売られ、その後1.24台で週を終えてます。
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【円、ユーロ、豪ドル、英ポンドの対米ドルネットポジションと為替レート推移(2012年1月~)】
(注)CFTC公表データをもとにシミュライズまとめ
シミュライズのFX分析ツールも是非あわせてご活用ください。

活用方法については、以下記事等をご参考にしてくだくさい。
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