【景気】消費者マインドは下げ止まりつつあるのか?消費者態度指数を確認。
10日に発表された内閣府の消費者動向調査の結果から消費者マインドを確認してみましょう。
また、今回は、世帯年収帯別の動向を見てみたいと思います。
昨年夏以降悪化していた個人消費者の景況感は下げ止まりのきざしが見られます。
消費者態度指数—2015年1月
消費者態度指数とは、内閣府による消費動向調査の一部として毎月公表されているもので、消費者の今後半年間の暮らし向きの見通しになどについての意識を示す指標です。 消費者マインドから景気動向を知るうえで役立ちます。 一般的に50が良い・悪いの判断のひとつの目安とされます。
発表された、1月の指数は前月より0.3ポイント上昇し、39.1となり、2か月連続の上昇。 消費者マインドは下げ止まりの動きが見られます。
【一般世帯の消費者態度指数の推移】
季節調整値 | 前月差 | |
2014年11月 | 37.7 | ▲ 1.2 |
12月 | 38.8 | 1.1 |
2015年1月 | 39.1 | 0.3 |
【消費者態度指数の推移】
続いて、消費者態度指数を構成する消費者意識指標(一般世帯)の前月からの動きをみてみると以下のようになっています。
- 「暮らし向き」が0.2ポイント低下の35.8
- 「収入の増え方が」が0.2ポイント低下の38.5
- 「雇用環境」が0.6ポイント上昇の44.7
- 「耐久消費財の買い時判断」が1.0ポイント上昇の37.3
【消費者態度指数を構成する消費者意識指標(一般世帯)の推移】
(注)内閣府公表資料より作成 。 一般世帯、季節調整値。
昨年夏以降、全体として下落傾向にありましたが、雇用環境と耐久消費財の買い時判断が2か月連続の上昇となり改善傾向です。
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世帯年収帯別の消費者意識の確認
つづいて、消費者の意識調査の結果を世帯の年間収入区分別に確認してみましょう。
● 暮らし向き
質問 : あなたの世帯の暮らし向きは、今後半年間に今よりも良くなると思いますか、悪くなると思いますか。
● 収入の増え方
質問 : あなたの世帯の収入の増え方は、今後半年間に今よりも大きくなると思いますか、小さくなると思いますか。
暮らし向き、収入の増え方の意識としては、世帯年収が高い層ほど今後良くなる見通しが強いことがわかります。特に世帯年収950万円以上の高収入層では、悪くなる、やや悪くなる(小さくなる)の割合が他の収入帯に比べ明らかに少なく、見通しが明るいといえます。 一方で、世帯年収750~950万円の層で、今後悪くなる(小さくなる)割合が多いことが少し気になります。
● 雇用環境
質問 : 職の安定性、みつけやすさなどの雇用環境は、今後半年間に今よりも良くなると思いますか、悪くなると思いますか。
雇用環境については、収入の増え方などに比べ、年収帯層による差異が小さくなっています。
● 耐久消費財の買い時
質問 : 耐久消費財の買い時としては、今後半年間に今よりも良くなると思いますか、悪くなると思いますか。
● 資産価値
質問 : あなたの世帯で所有している株式・土地などの資産価値は、今後半年間に今よりも増えると思いますか、減ると思いますか。
高世帯収入層による資産価値の増加見通しが、かなりはっきり見てとれます。 一定の資産を保有していると考えられる層に明るい見通しが広がっているいえます。
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