【運用】FX:シカゴ投機筋のポジション動向(1/27時点)-円ショート大幅減少。ユーロショートは積み増しで一時1.09台をつける
全米先物取引委員会(CFTC)により週末公表の、シカゴ通貨先物市場における1/27時点の投機筋ポジション動向。
円ショートポジションはさらに大幅減少。昨年秋のピーク時のほぼ半分の水準に。 それでも実需筋などのドル買いもあり円高はあまり進まず、ドル円は117-118円台の推移が続いています。 ユーロは前週の量的緩和発表の流れを受けて一旦EUR/USDで1.09台を付けた後、1.12台まで戻す。 他の通貨ポジションは小動きなるも、オセアニア通貨は利下げ観測で売られ、カナダドルも弱いGDPを受けてUSD/CAD為替レートで1.27台まで売られています。
2014年はじめからの主要通貨の投機筋ネットポジション(対ドル)の動きをグラフ化しています。
(注1)CFTC公表データをもとにシミュライズまとめ
このたびNY時間に公表されているポジションは、先週火曜日時点(1/27)のものであることをご注意の上、ご覧ください。
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現状のネットポジション、過去1週間の変化、1ヶ月の変化をまとめています。
各通貨(対ドル)の投機筋ネットポジション(枚)
通貨 | 2015/1/27 | 1週間変化 | 1ヶ月変化 |
JPY | -64,658 | 13,228 | 31,661 |
EUR | -184,745 | -4,015 | -32,526 |
GBP | -45,340 | 368 | -26,038 |
AUD | -48,943 | -2,363 | -8,246 |
NZD | -3,659 | -1,842 | -1,813 |
CHF | -7,373 | 2,436 | 9,172 |
CAD | -23,963 | 5,117 | -9,930 |
一週間の主な動き:
- 円のネットショートはさらに大幅に減少し、昨年初や秋口のピーク時の半分程度まで減ってきています。それでも輸入企業など実需筋や生保などのリアルマネーの円売りドル買いの動きが強いのか、それほど円高には振れることは無く、USD/JPY為替レートは引続き117円~118円台で小動きが続いています。
来週の雇用統計をはじめとした米国経済指標で米国経済の強さが確認され再びリスクオンの流れが出てくるのか、或いは、このところの不安定な米国株の動きに見られるようなリスクオフムードがさらに広がるのか、今後が気になります。
(下記、USD/JPYネットポジションと為替レートの推移をご参照ください。 )
- ユーロはネットショートが若干積み増され、これまでの最大水準に近づいています。 ユーロは前週のECB (欧州中央銀行)による量的緩和発表で売られた流れで、週はじめにEUR/USD為替レート一旦1.09台を付けた後、やや反発1.12台後半となっています。
(下記、EUR/USDネットポジションと為替レートの推移をご参照ください。 )
- その他の通貨ポジションは小動きなるも、オーストラリア、ニュージーランド両国では利下げ観測が浮上し、豪ドル、NZドルともに対ドルで大幅に売られ、AUD/USD為替レートは0.77台、NZD/USD為替レートは0.72台となっています。
(下記、GBP/USDおよびAUD/USDネットポジションと為替レートの推移をご参照ください。 )
- 前週にカナダ中銀の利下げを受け、USD/CAD為替レートで1.24台まで売られていたカナダドルは、予想外の減少となったカナダの11月GDPを受けてさらに売られ、1.27台と約6年ぶりの水準です。
- スイスフランは歴史的大変動の後、USD/CHF為替レートで0.92付近まで戻していいます。
【円、ユーロ、豪ドル、英ポンドの対米ドルネットポジションと為替レート推移(2012年1月~)】
(注)CFTC公表データをもとにシミュライズまとめ
シミュライズのFX分析ツールも是非あわせてご活用ください。

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