全米先物取引委員会(CFTC)により週末公表の、シカゴ通貨先物市場における1/13時点の投機筋ポジション動向。
円ショートポジションはここ数週間もみあい。原油価格の下落、欧州動向、米国株のボラタイルな動きなどリスクオフムードで、一時より少し円高115-117円台の推移となっています。ユーロショートは増大し再び過去最大水準へ近づく。 SNB、スイス国民銀行(スイスの中央銀行)のユーロに対するスイスフランの上限を撤廃を受けてスイスフランが暴騰 (ユーロは対スイスフランで暴落)、ユーロは対米ドルでも売られEUR/USD為替レートは一時1.14台。
2014年初からの主要通貨の投機筋ネットポジション(対ドル)の動きをグラフ化しています。
(注1)CFTC公表データをもとにシミュライズまとめ
このたびNY時間に公表されているポジションは、先週火曜日時点(1/13)のものであることをご注意の上、ご覧ください。
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現状のネットポジション、過去1週間の変化、1ヶ月の変化をまとめています。
各通貨(対ドル)の投機筋ネットポジション(枚)
通貨 | 2015/1/13 ネットポジション |
1週間変化 | 1ヶ月変化 |
JPY | -94,625 | -4,542 | -7,698 |
EUR | -167,851 | -6,811 | -41,196 |
GBP | -37,140 | -11,570 | -22,588 |
AUD | -45,365 | 3,287 | -11,112 |
NZD | -1,776 | -869 | -1,137 |
CHF | -26,444 | -2,273 | -22,789 |
CAD | -21,179 | -4,092 | -5,485 |
一週間の主な動き:
- 円のネットショートは若干増加、ポジションはここ数週間もみあいの状況です。 原油相場の下落や欧州動向、米国株のボラタイルな動きなどでリスクオフムード、USD/JPY為替レートはやや円高方向で、週後半115円~117円台での動きとなっています。
(下記、USD/JPYネットポジションと為替レートの推移をご参照ください。 )
- ユーロはネットショートが増加。ここ1ヶ月で4万枚ほどショートが増大しており、のこれまでの最大水準に近づいています。 15日に、SNB、スイス国民銀行(スイスの中央銀行)がユーロに対するスイスフランの上限を突然撤廃し、スイスフランが暴騰 (ユーロは対スイスフランで暴落)、ユーロはドルに対しても売られ、EUR/USD為替レートは前週の1.18台から一時1.14台をつけ1.15台で週を終えています。
(下記、EUR/USDネットポジションと為替レートの推移をご参照ください。 )
- スイス国民銀行 (中央銀行)のスイスフラン上限撤廃は、これまで自国通貨スイスフランの上昇を抑えるためにユーロに対して1ユーロ=1.20スイスフランという水準を設けて為替介入をしてきましたが、これを撤廃するというものです。スイスフランは米ドルに対しても暴騰し、USD/CHFレートは前週末の1.01台から0.85台へととてつもないスイスフラン高の動きをしています。
- 英ポンドもさらにショートが大幅に増大。 GBP/USD為替レートは1.50~1.52台でもみあい。
- 豪ドルは若干ショート減少。AUD/USD為替レートは少し戻して0.82台となっています。
(下記、GBP/USDおよびAUD/USDネットポジションと為替レートの推移をご参照ください。 )
【円、ユーロ、豪ドル、英ポンドの対米ドルネットポジションと為替レート推移(2012年1月~)】
(注)CFTC公表データをもとにシミュライズまとめ
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