【借入】谷田部 政成、カードローンの借入残高が300万円近く、手取り年収の7割超に。どうすれば良い?
カードローンの借入がだんだんと増え、とうとう290万円になってしてまったシムラー谷田部 政成さん31歳。 メーカーに勤めるサラリーマンの彼の年収は520万円。 なんと手取り年収の7割以上のローン残高です。
最初はずいぶん前に友達の結婚式のために少し。 その後も趣味の競馬、パチンコ、さらに彼女のとの海外旅行で利用。ローン枠が増額されると借り増しし、いつの間にかこんな金額に。これまではきちんと返済してきたが、今後どうやって返せるのか、不安になったきた谷田部さん。
利子はいくら払うのだろう? 返済に向けて何か良い方法はあるのか?
シミュライズで見てみましょう。
カードローンの特徴、借入利率と返済方法について
カードローンの商品性は貸出先によって異なりますが、多くのものは以下の共通の特徴を持っています。
①借入利率
カードローンの契約極度額に応じ、極度額が大きくなるほど適用利率が低いローン商品が多い。
②返済方法
- 残高スライドリボルビング方式
約定返済については、多くのカードローンが残高スライドリボルビング方式による約定返済となっています。
これは毎月の約定返済額(元本返済+利息)が、借入残高に応じて決まる仕組みです。 すなわち、借入残高が多いと返済額が大きく、少なくなると返済額が小さくなる仕組みです。 借入残高に応じた具体的な返済額のパターンは貸出先やカードローン商品により異なります。
- 元利均等返済方式
毎月一定の金額(元本返済+利息)を約定返済していく仕組み
一部の借換え・おまとめローンなどのカードローンで見られます。
- 元金同額返済方式
毎月一定の元金に借入残高に対した利息をプラスして返済する方式
借入残高は徐々に減少することから毎月の利息額は徐々に少なくなります。したがって月々の返済額も同様に減っていくことになります。
一部の借換え・おまとめローンなどのカードローンで見られます。
なお、いずれの方式の場合でもふつうは毎月の約定返済に加えて都合のよい金額を、いつでも返済可能となっています。
法律面を少しみてみよう-貸金業法について
貸金業法は、消費者金融などの貸金業者からの借入れについて定めている法律です。
多重債務者等の社会問題を受け、平成18年に従来の法律が改正され貸金業法がつくられました。
利用者からみた大きなポイントは総量規制と貸出上限金利の引下げです。
【総額規制】
総量規制とは貸金業法の規制で、貸金業者が個人へ貸付を行う際、個人の借入総額が、原則、年収等の3分の1までに制限される仕組みを言います。(ただし一部除外または例外となる借入れもあります。)
個人顧客から、新たな貸付けの申し込みを受けた場合、貸金業者は指定信用情報機関が保有する個人信用情報を使用し、他の貸金業者からの借入残高を調査します。
また、借入の際には基本的に年収を証明する書類が必要になりました。
【上限金利引き下げ】
法律上の上限金利が29.2%から借入金額に応じて15%~20%に引き下げられました。
なお補足ですが、銀行は貸金業者ではなく銀行法という別の法律で規制されていため、銀行のカードローンは貸金業法の総量規制による年収3分の1の制限はありません。
さらに、信販会社や消費者金融会社のローンであっても、おまとめローンや借り換えローンの場合には、「借り手に一方的有利となる借換え」となる例外にあたり、総量規制の対象外となります。
谷田部さんの現在のカードローン借入について
谷田部さんのカードローン借入は現在、以下の3つになります。
借入先 | 残高 | 金利 | 月次返済額(円) |
①消費者金融 | 100万円 | 15% | 26,000 |
②消費者金融 | 50万円 | 18% | 15,000 |
③銀行 | 140万円 | 15% | 29,000 |
合計 | 290万円 | 70,000 |
現在の借入残高は 290万円
月次の返済額は70,000円
借入金利もやや高いことこから、谷田部さんには大きな負担となっています。
3社のローンを約定返済額どおりに返済していった場合の
総返済額は 約430万円
支払利息の総額は140万円
にもなります。
そこで、より低金利の借入先も含め、おまとめ・借り換えローンを考えます。
おまとめローンの場合は前述のとおり、総量規制の対象外となり、年収の制約はかかりません。
また、もともと貸金業法の枠外の銀行にてカードローン審査が通れば、一般的にはより低利の借入が可能です。
既存のカードローン借入を、おまとめ・借り換えローン等で一本化することのメリット
- 残高をひとつに まとめることにより、より極度額の大きなローン契約となり、一般により低金利の借入が可能となる
(ローン審査が通ることが前提) - より低金利のローンで返済スケジュールを組み直すことにより、現在の月次返済額を逓減させることが可能の場合が多い
- 新たな金利水準と返済期間にもよるが、総返済額 (総返済利息)の逓減も可能な場合もあり
- 返済日等がバラバラだった複数のローンの返済日が一つにまとまり、管理上も楽になる
谷田部さんのカードローン借り換え
年収対比やや金額が大きくなりますが、これまで延滞等もなく、勤続年数も10年を超える谷田部さんは銀行において現在の借入残高 290万円のおまとめカードローン審査が通ったとします。
この場合、借入先によっては一例で、金利 7.1% のような低金利のカードローンが提供されています。
このローンで7年(84ヶ月)の返済スケジュールを組んだとすると、
月次の返済額 44,000円 (従来よりマイナス26,000円)
総返済額は 約370万円 (従来よりマイナス60万円)
支払利息の総額は 約80万円 (従来よりマイナス60万円)
と想像以上に大きなインパクトであることが分かります。
仮に、現在のローン残高全額を満たす額のローン審査が通らなかったとしても、部分的に有利なローンへ借り換えることにより、現在の生活、将来の支払、双方でかなり楽になるといえます。
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