【運用】驚きのカンフル注射 日本株バスケットは急上昇 米国株バスケットも急上昇 いつまで効果が続くのか?
消費税の判断が迫る月末に、様々な指標はあまり良いとは言えない環境。
株価も材料がない中で、
- 米国の量的緩和終了宣言も予測されていた【昨日実施)
- GPIFの株式比率上昇も既に知られていた。
この状況でいつ金融追加緩和を行うかだけが待たれていた。
日銀では米国の量的緩和終了を伺いながら、GPIFと、日本の追加緩和をなるべく近くに重ねることで、インパクトを大きくすることを考えていたに違いない。
- 資金供給量(マネタリーベース)を年10兆~20兆円増やし、年80兆円に拡大する。
- 長期国債の買い入れ量も30兆円増やして80兆円にする。
- 買い入れる国債の償還までの期間(平均残存期間)を「7年程度」から「7~10年程度」
- 上場投資信託(ETF)と不動産投資信託(REIT)の購入量は3倍に増やす
GPIFの資産割合は以下のようになる。
- 国内債券35%(旧60%)
- 国内株式25%(旧12%
- 外国債券15%(旧11%)
- 外国株式25%(旧12%)
またその他の特長として
以前は短期資産5%という分類があったが消滅
運用体制の整備に伴い管理・運用されるオルタナティブ資産(インフラストラクチャー、プライベートエクイティ、不動産その他運用委員会の議を経て決定するもの)は、リスク・リターン特性に応じて国内債券、国内株式、外国債券及び外国株式に区分し、資産全体の5%を上限とする。内容的にも株式へのシフト、特に日本株が13%、外国株も15%上昇しているところがすごい。
乖離許容幅についても、幅が広がり、
- 国内債券±10%
- 国内株式±9%
- 外国債券±4%
- 外国株式±8%
と柔軟な運用となった。
市場は当然大幅な上昇となった。日米のシミュライズバスケットを見てみよう。
【日本バスケットのパフォーマンス】
5月 | 日付 | 当日 | 前日 | 前日比 |
10001 | バイオ | 105.59 | 103.98 | 1.61 |
10002 | ゲーム | 141.84 | 138.87 | 2.97 |
10003 | 自動車 | 115.20 | 110.09 | 5.11 |
10004 | 経営 | 111.27 | 106.65 | 4.62 |
10005 | 中国 | 117.60 | 113.21 | 4.39 |
10006 | 不動産 | 107.31 | 95.94 | 11.37 |
10007 | IPO | 89.99 | 88.10 | 1.89 |
10008 | 貴金属 | 94.54 | 95.22 | -0.68 |
10009 | REIT | 121.32 | 118.52 | 2.80 |
10010 | 合計 | 111.63 | 107.84 | 3.79 |
不動産についても11%以上の上昇、消費者金融バスケットも10%をこえる上昇となった。自動車も5%以上の上昇。
【米国のバスケットのパフォーマンス】
ID | 名称 | 2014/10/31 | 前日 | 前日比 |
20001 | US新テク | 113.12 | 108.94 | 4.18 |
20002 | US旧テク | 110.96 | 106.06 | 4.90 |
20003 | US大企業 | 111.54 | 107.65 | 3.89 |
20004 | USバイオ | 122.97 | 120.09 | 2.88 |
20005 | US不動産 | 118.60 | 114.46 | 4.14 |
20006 | US新エネ | 105.62 | 98.96 | 6.66 |
20007 | USロボット | 108.13 | 103.65 | 4.48 |
20008 | US金融 | 116.34 | 111.91 | 4.43 |
20009 | US食品 | 111.23 | 107.85 | 3.38 |
20010 | 全体 | 113.17 | 108.84 | 4.33 |
為替レートが109.22から112.23へと上昇したこともあり、インデクスは4.33%の上昇となった。