【支出】家計はあまり改善していない。給料の大幅なアップがないと実質的には悪化です。
月末月初に出された個人消費の統計2つについてまとめてみた。
かなりの確度を持って中間層の生活は悪化していると言えるのではないか。。。。
8月家計調査報告(統計局)
8月の家計調査報告は以下のようになった。前年同月比に注目して数字を見て欲しい。
- 消費支出は, 1世帯当たり 282,124 円
- 前年同月比 実質 4.7%の減少
- 前月比(季節調整値)
- 実質 0.3%の減少
- 名目 0.9%の減少
- 消費支出(除く住居等※)は, 1世帯当たり 247,555 円
- 前年同月比 実質 3.4%の減少
- 前月比(季節調整値)
- 実質 2.1%の増加
- 名目 0.5%の増加
- 勤労者世帯の実収入は, 1世帯当たり 463,810 円
- 前年同月比
- 実質 5.4%の減少
- 名目 1.6%の減少
- 前年同月比
【消費支出の実質増減率の推移】
消費はまだまだ増加傾向は見えない。上記のグラフもマイナス圏をなかなか抜け出れないでいるのが見て取れる。
給与水準はそれほど増えない中、物価上昇、景気の先行き不安からか、消費は控えめになってきている。
9月生活意識に関するアンケート調査(日銀)
生活者が現状において抱いている生活実感や、金融・経済環境の変化がもたらす生活者の意識や行動への影響を把握することにより、日本銀行の金融政策や業務運営の参考にすることを目的として、平成5年以降実施している。
【現在の景況感】
9月のDI(良くなった-悪くなった)は-20.4と前月の―10から10.4も悪化している。
【1年後の景況感】
1年後の予測ではDIは-20.8とほぼ現状と変わらないレベルで、前月の-15.3から5.3ポイントも悪化している。
【暮らし向きの変化・前年比】
やはり-44.1と大きくDIはマイナスになっており、前月の-39.8から4.3ポイント悪化している。
【暮らし向きにゆとりがなくなった理由】
「ゆとりがなくなった」と答えた人の中で、その理由としてあがっているもので急上昇しているのは
「物価があがったから」で66.2となっている。物価の上昇が生活の重しとなっているのは明らかだ。