【景気】もしもアベノミクスから金融恐慌に至ることになったらどんなシナリオを辿るのか?
金融機関や企業にとっては景気や経済のシナリオを描く能力が経営にとって大切な要素の一つであす。エコノミストや研究機関でもおおくの経済モデルを構築し、様々な研究がされています。
その量は膨大で、いっぺんに理解し、経営に取り入れることは困難です。より簡単な、身近なシナリオ分析が経営者には必要になってきています。
個人が景気のシナリオを考えることは難しいですが、”もしも” のことを考えることは普通の生活でも良くやっています。
100年に一回の金融危機を2009年に経験した世界ですが、この先経済ではどのようなイベントが待っているのでしょうか?100年間は大きなショックはなく、経済は成長を続けてくれるのでしょうか?
人生においても、景気等についても最悪のリスクを考えて、いろいろと準備をすること、リスク管理と言いますが、今日は経済・景気ののシナリオを考えてみる練習をしてみましょう。
最高と最悪のシナリオを考えて、その間のどこらへんに日本は向かっていくのかを想像していきましょう。
これらを考えて行動することで、株式投資を控える時期、外貨預金をする時期、すべて現金で持っているべき時等具体的なアクションにつなげることが重要です。
外れても、あたってもそれは貴重な経験として、運用や蓄財の基盤になります。
理想的なシナリオ
このままアベノミクスが成功し、地方も創生が進み、大きな変化を社会に、経済に好影響を与え、1年後には以下のようになっているとしましょう。
【最高のシナリオ】
- 日経平均株価 20,000円
- 為替は120円で安定
- 金利はまた低下定期預金は1年で1.0%
- インフレ(物価上昇)は2.0% (日銀目標達成)
- 消費税は10%実現
- 実質国内総生産(GDP)増加率で1.5%
- 実質給与上昇し、前年比1.0%増、国民は平均的に暮らし向きの良化を実感
これが現実になると、かなり国民の生活は良くなり、物価は高くなるが、現在分を法人が給与として還元し賃金はさらに上昇し、法人の利益増や消費税の改善でで政府のバランスシートも大幅改善、
年金基金等の運用益最高を記録し、年金の納付率も急上昇し、国民の老後の不安も大幅縮小、個人消費がさらに伸び、加速的に経済が改善していく好循環が起こり、急速に日本は回復していく。
阿部政権は超長期政権となり、アベノミクスは世界的にも称賛され、起業家、新規ビジネスが次々と生まれる環境が日本に醸成されたこと、法人減税で海外からも人口流入を始める。
アベノミクス(今)から恐慌へシナリオ
一方、最悪のシナリオも考えてみよう。こうなったらかなりヤバいシナリオである。
消費税で悪化した消費はさらなる冷え込みを見せ、災害や、海外の地政学的なリスクも発生、米国の経済、中国の経済も低迷。
世界の株価は大幅に落ち込み、為替も世界的な株安で安全資産の円をまた購入するという流れがまた強くなり、
【最悪のシナリオ】
- 日経平均株価 9,000円
- 為替は90円
- 金利はまた低下定期預金は1年で0.1%
- インフレ(物価上昇)は1.0% (円高で物価上昇圧力おさまる。)
- 消費税は10%延期
- 実質国内総生産(GDP)増加率で0.2%
- 実質給与低下し、前年比1.0%減
これが現実になると、かなり国民の生活は悪くなり、物価は低くなるが、賃金はさらに下落し、税収減で政府のバランスシートも大幅悪化
年金基金等の運用益は最悪と、年金の納付率も急降下し、国民の老後の不安も大幅増幅、個人消費がさらにしぼみ、加速的に経済が縮小していく真っ暗なな社会が実現する。
経済危機は様々な経済事象の連鎖から最悪の状況へと急速に加速していく。。。。
みなさんはどちらが可能性が高いと思いますか?この2つのどちらを多くの人が現実的と考えるかで、将来は変わってきます。
具体的なシナリオ書いてみる
いろいろな出来事は人生でも、社会でも、連鎖しその影響が拡大することが多くあります。
ここではその連鎖関係、相関関係、因果関係を考慮しながら、アベノミクス(今から)、世界的な恐慌が起こるまのイベントの関わり合いを描いています。
皆さんもこれを参考に、
- 起こりそうなこと
- 新たな因果関係
- 他国のさらなるイベント追加
を行って、自分のシナリオを描いてみませんか?
このシナリオに沿って、投資の計画を考えたり、住宅ローンの借り時を考えたり、会社の先行きを考えたりして、今後の人生計画に役立てていきましょう。
【参考シナリオ図:アベノミクスから恐慌にいたるまで】
【自分流経済シナリオの書き方】
上記の図をベースにして、さらに色付けや矢印のサイズを工夫して、分かりやすいものにしていきましょう。
基本的に
日本、米国、中国、欧州に分けて、
- 大きなイベント(災害・事故・テロ打撃の大きなもの)
- 通常のイベント(日常的にも起こるようなもの)
- 市場のイベント(金利・株式・為替・資源等)
についての連鎖を連想していきます。その連鎖反応が大きな場合は矢印を太くする、色を変えるなどでわかりやすくします。
そして最後にそれらの事象が起こる確率や、その事象が起こった時の史上へのインパクトを推計してできあがりです。
1年から2年の間に起こるか、起こらないか、想定以外のものは何が出てきたかを見ていきます。
リーマンショックから金融危機
リーマンショックから世界的な恐慌への展開を振り返り作成したシナリオ図です。
もっといろいろな要素があるのですが、ここではサマリーとしてサンプルを上げておきます。
想定するべき大きなイベント
考えられる大きなイベントは常にアップデートしてその相関関係をチャートに書き込んでいく。
- 中国のバブル崩壊
- 原子力の廃止による資源の再高騰
- 関東大震災・南海トラフ地震
- 主要国でのテロ
- 貴金属価格の高騰・暴落
- 穀物価格の高騰による物価上昇
- 北朝鮮テロ
- JGB暴落
- 円暴落・高騰
- エボラ熱(疫病)
- 中東戦争の開始・拡大
- 資金流動性
- 格付機能不全
- 特定商品流動性低下
- 独立運動(スペイン・香港・台湾・イギリス・・)
- 財政破たん(自国・他国)
- 資源価格暴落
- 食料・水不足
- イスラム国拡大
- 中国アジア国衝突
これらをベースに実際にいくつかのシナリオを作成し、その結果株価。金利、為替がどのようになるかを考えてみましょう。
シミュライズでは定期的にこのようなシナリオやその結果の市場見込みを作成・アップデートしていこうと思います。
これらの要素がシミュライズの人生設計にどうインパクトを与えるかを見ていきます。