【支出】【趣味】晩酌ビール、一生分の総費用を試算。ビール党のあなた、いくら税金払うことになるか知っていますか?

2021/08/19

毎日の晩酌が楽しみなビール党のあなた、ビールを飲み続けることで、どれだけのコストの負担をしているか気づいていますか?またどのくらい税金を負担しているのか? シミュライズ編集部でもお酒好きが多く、調べてみることにしました。

 

ビールと税金に関連し、このところずいぶん話題にもなっている発泡酒と第三のビール。まずはそれら違いについて見てみましょう。 

 

 

ビール、発泡酒、第三のビール、何が違うの?


 

ビール、発泡酒、第三のビール(新ジャンル) の違い

ビール 発泡酒 第三のビール(新ジャンル)
その他の醸造酒(発泡性) リキュール(発泡性)
原料 水、麦芽、ホップ
副原料としてコーン、スターチ等一定のもの
水、麦芽、ホップ
副原料に制約なし。
麦芽、麦以外を主原料 発泡酒、麦由来のスピリッツや蒸留酒等
麦芽比率 66.7%以上
プレミアム品は100%
66.7%未満
多くが25%未満
- -
製法 麦(麦芽)を発酵させる ビールと同様 原料を発酵させる 発泡酒に別のアルコール飲料を混ぜる
酒税額
(350ml当り)
77円 46.9円 (麦芽比率25%未満のもの) 28円 28円

(注)麦芽比率は、水とホップ以外の原料のうち麦芽の割合

 

違いについて簡単にまとめると上記のようになります。
ビールと発泡酒は、原料と麦芽の割合が基本的な差異になります。いわゆる第三のビール(ビール各社は新ジャンルと呼ぶようです)は、その他の醸造酒とリキュールに分類される二種類のものがあります。 ジャンルにより酒税額がかなり異なっており、発泡酒、続いて第三のビールが、このより低い税額帯を狙って生まれてきたことが理解できます

 

今話題になっている、プリン体0、糖質0のサッポロの「極ZERO(ゴクゼロ)」ですが、当初第三のビールとして2013年6月から販売していたものの、国税当局から製法について照会を受けたことを機に製法を一部見直し、税率が高い発泡酒に切り替えて今年7月から再発売しています。上記表でもわかるように、酒税が約20円(350ml)上がっていますので、販売価格も同程度上昇したようです。

 

サッポロの「極ZERO」は、費者の健康志向を受けてかその後も売れ行きは好調のようで、直近では、他のビール各社もプリン体と糖質ゼロを唄う発泡酒を売しています。 アサヒは「スーパーゼロ」キリンは「淡麗プラチナダブル」サントリーは「おいしいZERO」、と9月に入り大手4社そろいました。

 

上記表からもわかるように、350ml缶が200円程度で売られているビールの酒税が77円、140円程度の発泡酒の酒税が約47円とのことで、消費税も含めると、ビール類はかなりの税負担をしていることが分かります。  それでは、その他のお酒との比較をしてみましょう。

 

 

他の酒類の酒税等の負担はどうなっている?


 

 主要酒類の酒税等負担率      (単位:%)

品目 酒税等負担率
清酒(1.8L) 16.2
焼酎(甲類) 36.0
焼酎(乙類) 29.9
ビール(大びん) 45.1
ビール(350ml缶) 40.6
ウィスキー 21.8
発泡酒 34.3
その他醸造酒(発泡性) 24.9
リキュール(発泡性) 24.9

 (注1)国税庁資料よりまとめ。2012年12月現在
 (注2)負担率は、酒税・消費税を勘案した小売価格に対する税金負担の割合

 (注3)主要銘柄のメーカー参考小売価格、コンビニにおける代表銘柄の小売価格を用い算出

 

ビールが突出して高く、また発泡酒でも高い部類です。ビール党には辛いところです。
過去の推移をみてみると (下記グラフ)、ウィスキーや清酒は徐々に低下してきていることが分かります。一方ビールは高止まり。そこが発泡酒、第三のビールを生み出された背景といえるでしょう。

 

BeerTax

(注1)国税庁資料よりまとめ
(注2)1988年度以降は消費税分も含む。但し、2014年の消費税変更は考慮せず

 

 

ビール党のコスト負担は?


 

ビール大好きな編集者。晩酌で350ml缶ビールを一日4本(大瓶2本より少し多い)、週に5日飲むとして試算してみましょう。
40年間続けるとすると、商品ジャンルによってい以下のようになります。

ジャンル 商品 単価(円) 年間費用 40年間費用 40年間税負担
プレミアム
ビール
ヱビスビール 225 23.4 936 390
ビール アサヒスーパードライ 200 20.8 832 382
発泡酒 サッポロ 極ZERO 141 14.7 587 239
第三のビール サントリー金麦 118 12.3 491 153

(注1)単価以外の数値は万円単位
(注2)単価は350ml缶を想定。酒類安売りチェーンの価格を使用
(注3)40年間現在の価格・税率を想定

 

価格や税率は現在のものを用いた想定ですが、プレミアムビールで40年間続けると、なんと、936万円のコスト、税金が360万円と、税金だけでも高級自動車一台分くらい支払うことになってしまいます。 発泡酒や第三のビールにグレードダウンすると、価格費用はビールの場合の6-7割に下がりますが、税金負担の下がり方が大きく、第三のビールでは4割程度になるのが分かります。 それでも40年間では150~250万円もの税金を支払うことになります。。。

 

少しマイルドな飲み方、350ml缶ビールを一日3本、週に3日とした試算結果は下記になります。

ジャンル 商品 単価(円) 年間費用 40年間費用 40年間税負担
プレミアム
ビール
ヱビスビール 225 10.5 421 175
ビール アサヒスーパードライ 200 9.4 374 172
発泡酒 サッポロ 極ZERO 141 6.6 264 107
第三のビール サントリー金麦 118 5.5 221 69

 それでも、かなりの税負担に驚かされます。

 

 

 

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最後に都道府県毎のビール消費量ランキングを掲載します。


 平成23年度税人一人当たりの年間ビール消費量ランキング

順位 都道府県 消費量(L)
1 東 京 44.3
2 大 阪 32.0
3 高 知 29.5
4 京 都 29.4
5 新 潟 29.3
6 富 山 28.2
7 石 川 27.4
8 北海道 26.8
9 秋 田 26.8
10 山 梨 26.2
全国平均 25.9
11 福 井 25.8
12 愛 知 25.6
13 青 森 25.5
14 山 形 25.2
15 鳥 取 24.9
16 兵 庫 24.8
17 広 島 24.7
18 岩 手 24.5
19 宮 城 24.3
20 愛 媛 24.3
21 福 岡 24.3
22 長 野 24.1
23 香 川 23.3
24 和歌山 23.1
25 静 岡 22.7
26 山 口 22.5
27 大 分 22.5
28 福 島 22.4
29 佐 賀 22.4
30 島 根 22.3
31 長 崎 22.3
32 徳 島 22.2
33 熊 本 21.5
34 神奈川 21.3
35 三 重 20.7
36 茨 城 20.3
37 岡 山 20.1
38 群 馬 19.8
39 岐 阜 19.8
40 千 葉 19.6
41 宮 崎 19.4
42 滋 賀 19.1
43 栃 木 19.0
44 埼 玉 18.7
45 鹿児島 18.2
46 奈 良 17.8

(注)国税庁資料よりまとめ。沖縄県を除く

 

 

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