【支出】学習塾のスタイルの変化、2014年度東大合格者数ランキングの東進の躍進、代ゼミの衰退

2021/08/19

代々木ゼミナール(以下代ゼミ)のニュースが今週受験生やその親たちを驚かせたが、

親の世代では代々木ゼミナールは最大手の一角を占める有名校だっただけに、その衰退ぶりが驚きであった。

一方で東進の”今でしょ”林先生をテレビでみることが大変増えた。 どうやら予備校にも下剋上時代が訪れてきているのかもしれない。

 

弊社編集部調べでは2014年度の合格数は各予備校のホームページに発表されているが、代ゼミだけは2013年度の結果からアップデートされていない。

 

東大合格者数の変化


 東大の合格者数では2013年では5位にランキングされたが、2014年では他校の数字は発表され、

大手の予備校が合格者数を伸ばす中、小さめの予備校はあまり数を伸ばしていない。

 

上位4予備校への力の集中が見て取れる。特に東進は10%以上の合格者増加を見せており、躍進している。

 

【東大合格者数の変化】

  予備校名 2013年 2014年 増減 変化率
1 駿台 1,257 1,372 115 8.4%
2 河合塾 1,101 1,143 42 3.7%
3 Z会 1,071 1,086 15 1.4%
4 東進 600 668 68 10.2%
5 代ゼミ 369 未発表 - -
6 進研ゼミ 341 341 0 -
7 鉄緑会 258 271 13 4.8%
8 平岡塾 171 169 -2 -1.2%
9 SEG 128 93 -35 -37.7%
10 グノープル 73 69 -4 -5.8%
11 臨界セミナー 66 65 -1 -1.5%
    • 鉄緑会は東大、有名大学医学部をターゲットに現役合格をめざしている。 (入会金20,000円 1時間あたりの授業料1,500円程度)
    • 平岡塾は英語に特化した予備校で外人の授業等も実施。(入会金は25,000円、授業料は1ヶ月21,000円(すべて消費税込み)
    • SEGは「じっくり、深く学ぶ」がSEGのコンセプト。受験勉強に偏らないアカデミックな授業内容に特色(例:高3・受験数学 年払い221,300円

     

    2014年度有名塾大学合格者数ランキング


     上位学習塾の有名大学合格者数を見てみると、以下のようになっている。ここでも東進はZ会を追い抜きそうな勢いだ。

     

    【2014年度有名大学合格者上位4社】

    2014 校名 東京大学 京都大学 慶応義塾 早稲田大学 合計
    1 駿台 1,372 1,389 3,193 4,620 10,574
    115 69 116 73 373
    2 河合塾 1,143 1,086 3,560 6,826 12,615
    42 77 142 181 442
    3 Z会 1,086 817 1,833 2,630 6,366
    15 39 -76 -100 -122
    4 東進 668 246 1,453 2,757 5,124
    68 31 51 130 280

    (上段は合格者数、下段は2013年からの変化)

     東大、京大、慶応、早稲田と4つの有名大学に広げてみても、駿台、河合塾、東進の成長が見られる。

    Z会は早稲田、慶応でやや合格者数を減らしている。

     

     

     

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    代々木ゼミナールの費用(推定)


     単科、総合コースで選択ができる。代ゼミの料金についてはやや駿台、河合塾よりも若干低いといわれている。

    入会金10万円+例えば東大文系コースを選択すると67万5千円

    合計77万5千円となる。

    (割引、特待、テキスト詳細はお問い合わせください。)

    <単科ゼミ>申し込み方法が年間か学期ごとか選択できます。

    【代々木ゼミナールホームページより】

    単科ゼミ
    2学期[12週]
    学期申込
    通常授業料 大学受験科生
    優待授業料
    90分授業×週1回の講座 ¥38,400 ¥28,800
    180分(90分授業×週2回)の講座 ¥62,400 ¥46,800
     
      通常授業料 大学受験科生・高卒メイト会員
    優待授業料
    センター英語リスニング/2次英語リスニング
    (90分授業×6回)
    ¥13,800 ¥6,900
    東大英語リスニング
    (90分授業×12回)
    ¥27,600 ¥13,800

    【コースの一例】

    <国公立大・私立大受験科/文系>

    入会金はどのコースも100,000円

    スーパーレベル東大文科(集中演習)      / 675,000円
    スーパーレベル東大文科(演習強化)      / 675,500円
    トップレベル早大文系                / 615,000円
    トップレベル早慶上智文系             / 615,000円   

    来年からの料金体系については大きく変わる可能性がある。

     

     

    東進ハイスクールの新しいスタイルと費用(推定)


     

    東進ハイスクールは近頃有名な”今でしょ”林先生の予備校であり、先生の質が大変良く、生徒数、合格者も増加傾向にある。

     

    1990年代初頭の大浪人時代のピーク前に「現役中心」の運営体系に切り替えた。

    授業方式は、一部の例外を除いてVODの視聴によるものであり、生授業の予備校のスタイルは全く残っていない

     

    大きな教室で、みながノートを必死に取るといった昔の教室風景はどこの予備校でも減ってきているようだ。

     

    録画された授業ビデオ、DVDで各々の生徒が視聴し、何回も見ることが可能で、質問等があれば個別の指導員に質問をして理解を深めるというスタイルだ。東進の教育システムはt-PODと呼ばれている。

    【t-PODという学習システム】
    toshin-Preparatory school On Demandの略。
    単に映像授業を受講できるというだけでなく、合格するために必要な東進の全コンテンツ(授業・確認テスト・講座修了判定テスト・高速基礎マスター講座など)を活用できる最先端の教育システム。

     

     

    その学費を見てみると、金額は以下のように設定されており、

    大体1講座あたりの授業回数は1講座の授業回数は、少ないもので6回。多いもので31回。一般的に、は22回となっている。

    【通期講座 学費】
    入学金 30,000円 (税込 32,400円)
    通期講座(単科)受講料 70,000円(税込 75,600円)
    高等学校対応 化学基礎・生物基礎は 52,500円(税込 56,700円)
    担任指導費 30,000円(税込 32,400円)
     
    【講習講座 学費】
    講習講座 単科受講料
    90分× 5回+講座修了判定テスト1回  14,300円(税込 15,444円)
    90分× 10回+講座修了判定テスト1回  28,600円(税込 30,888円)
    講習講座 特別受講料
    90分× 5回+講座修了判定テスト1回  18,300円(税込 19,764円)

     

    【模試受験料】
    受験生    25,200円

    入学金+担任指導費+模試費+講座受講料が総コストになるので、

     

    5つの講座をとると、70,000×5 講座(合計21万円)とったとすると

    入学金30,000円+担任指導費30,000円+模試費25,200円+講座受講料210,000円

     

    合計29万5200円となる。

     

    VOD(Video on Demand)のスタイルでこの価格、高いと思うか、安いと思うかは、個々の生徒が自分のペースできちんと効果的な学習ができるかどうかにかかっている。

    しばらくは東進の躍進が続きそうだ。

     

     

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