航空業界の企業の決算情報の詳細データから、上場各社の運行乗務員 (パイロット) の生涯給与推計を行いました。同時に客室乗務員 (キャビン・アテンダント: CA)の給与についてもまとめています。
航空各社パイロット(運行乗務員)生涯給与推計
銘柄 コード |
会社名 | 生涯給与 (億円) |
30歳給与 (万円) |
35歳給与 (万円) |
40歳給与 (万円) |
平均 年齢 |
平均給与 (万円) |
9202 | ANAホールディングス | 6.83 | 1,596 | 1,760 | 1,861 | 45.3 | 1,934 |
9201 | 日本航空 | 5.52 | 1,291 | 1,424 | 1,505 | 43.5 | 1,538 |
9206 | スターフライヤー | 3.89 | 909 | 1,002 | 1,059 | 40.7 | 1,062 |
9204 | スカイマーク | 3.14 | 735 | 811 | 857 | 44.5 | 884 |
(注1) 生涯給与、30歳、35歳、40歳給与は、各社有価証券届出書データを用い、シミュライズ給与カーブモデルによる推計値
(注2) 平均年齢、平均給与は企業による公表値
(注3)ANAホールディングスは2013年3月末データ、その他の各社は2014年3月末データより
生涯給与の推計値は60歳まで働き続けたと仮定し算出しています。パイロットの給与は乗務の量により増えるような要素があり、パイロットの厳しい健康管理基準等を考えると、必ずしも60歳まで同じようなペース勤務できない可能性も高いことから、実際の生涯給与は上記より低くなるものと想定されます。とはいっても、ANAのパイロットの推計生涯給与の突出した高い水準が目立ちます。また、日本航空も公的支援を受けた企業とは思えない水準なのが驚きです。給与面からはまだまだ憧れの職業のようです。
航空各社 地上社員 生涯給与推計
銘柄 コード |
会社名 | 生涯給与 (億円) |
30歳給与 (万円) |
35歳給与 (万円) |
40歳給与 (万円) |
平均 年齢 |
平均給与 (万円) |
9202 | ANAホールディングス | 2.47 | 576 | 636 | 672 | 42.4 | 680 |
9201 | 日本航空 | 2.28 | 533 | 588 | 622 | 42.9 | 632 |
9206 | スカイマーク | 1.88 | 439 | 484 | 512 | 35.6 | 490 |
9204 | スターフライヤー | 1.83 | 427 | 471 | 498 | 37.7 | 494 |
(注) 上記表の注ご参照
今度は同じ航空各社の地上職員の推計値です。いずれの会社においても、パイロットと比較して大きな差があることがみてとれます。
最後に、各社の客室乗務員CAの給与水準について下記まとめています。CAの場合、一般に勤続年数がそれほど長くないことから、生涯給与は推計していません。平均年齢と平均給与を見てみると、客室乗務員の給与水準が思っていたほどは高くないという印象を持たれた方が多いのではないでしょうか。もちろん、給与面以外の魅力は大きい職業であるという面はあります。
航空各社 客室乗務員 CA 平均給与
銘柄 コード |
会社名 | 平均 年齢 |
平均勤続 年数 |
平均給与 (万円) |
9202 | 日本航空 | 35.0 | 9.5 | 481 |
9201 | ANAホールディングス | 32.1 | 6.5 | 450 |
9204 | スカイマーク | 28.3 | 2.5 | 349 |
9206 | スターフライヤー | 27.6 | 2.8 | 307 |
(注1) 平均年齢、平均勤続年数、平均給与は企業による公表値
(注2)ANAホールディングスは2013年3月末データ、その他の各社は2014年3月末データより